『ジョン・ウィック: チャプター4』は、当初2021年5月21日に全米公開予定でしたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から2022年5月27日(金)に延期され、さらにはキアヌ・リーブスが『マトリックス レザレクション』に出演するため、撮影スケジュールが大幅に遅れ、現段階では2023年3月24日(金)に全米公開される予定となっています。
前作の『ジョン・ウィック:パラベラム』の公開からは約3年が経過しようとしていますが、これ以上ジョン・ウィックを止めることできないでしょう。優秀を極めるヒットマンというものは、必ず戻ってくるのです。
『ジョン・ウィック: チャプター4』では、一体どんなことが起こるのでしょうか?
これまで憶測には事欠きませんでしたが、チャド・スタエルスキ監督は「いままでの感情的なもつれに収拾がつく」と、エンディングを示唆するコメントを残しています。これは、「ジョン・ウィック」シリーズが完結するということでしょうか? どうやらスタエルスキ監督は、このシリーズの幕を閉じようとしているようにも見えるのです…。
というのも、「ジョン・ウィック」の前日譚(ぜんじつたん=ある物語よりも前に起きていた出来事)とも言えるStarzが手がけるスピンオフドラマ『The Continental』や、『ジョン・ウィック:パラベラム』に登場した謎のバレエ団にフォーカスしたスピンオフ映画『Ballerina(原題)』( アナ・デ・アルマスが主演)の製作が決定しているからです。
『ジョン・ウィック: チャプター4』のタイトルは1年以上前にリークされていましたが、ついに米国時間2022年7月22日に初の予告編とポスターが公開されました。とは言え、ジョン・ウィック(John Wick)に対して余計な説明など必要ないかと思います。
ですが、あえて補足するなら…本作の原題は『John Wick: Chapter 4 - Hagakure』で、この「ハガクレ=葉隠」という言葉は、タイトルに入っているわけなので、この物語と密接に関係しているに決まっています。
この「葉隠」とは、江戸時代に編集された書物の名前でもあり、佐賀藩(肥前藩または鍋島藩)の藩士である山本常朝が武士としての心得を口述し、それを同藩士田代陣基が筆録しまとめたもの。佐賀藩の歴史から、武士としてしなければならない事柄がつづられています。この本の中で最も有名な言葉は、作品と呼応するものがあります。
「武士道と云(いう)は、死ぬ事と見付たり」
このタイトル『John Wick: Chapter 4 - Hagakure(原題)』は、主人公の物語にとってどういう意味を持つか以上に、ジョン・ウィックが日本に行くことの重みを強調し、武術をしっかり見せてくれることを保証しているという意味も付加されている…と思わざるを得ません。
『ジョン・ウィック: チャプター4』公開日は?
冒頭でお話したように、もしすべてが計画通りに進んでいれば、今頃は映画を観て、「ジョン・ウィック」の世界が今後どう続いていくかを話し合っていたことでしょう。ですが、物事というものは決して計画通りには進まないものです。そのことは、引退したこの元ヒットマン以上に知っている人もいないはずです。
今のところ『ジョン・ウィック: チャプター4』は、全米においては2023年3月24日に公開予定となっており、日本公開日に関しては現段階においては未定となっています。しかし、日本での公開もそう遠くないはずです。
『ジョン・ウィック: チャプター4』のあらすじは?
『ジョン・ウィック: チャプター4』の構想は、まだヴェールに包まれたままです。キアヌ・リーブスは「ESQUIRE」US版の2021年冬号に掲載されたインタビューで、この映画のオープニングは「砂漠で馬に乗るシーンになる」と明かしています。スタエルスキ監督はタイトルバックの名手として知られており、映画史上最高峰のアクションシーンのが観ることができるはずです。
ここからジョン・ウィックは映画の撮影地である日本、ドイツ、そしてフランスの大陸横断の旅に出ることになるのでしょう。
『ジョン・ウィック: チャプター4』のキャストは?
プロデューサーのベイジル・イヴァニクによると、ジョン・ウィックのキャラクターはもともとクリント・イーストウッドかハリソン・フォードが演じる予定でしたが、キアヌ・リーブスに配役が確定して以来、彼抜きの映画は考えられないほどになったということ。
キアヌ・リーブスに加えて、主要メンバーも引き続き登場します。ローレンス・フィッシュバーンがバワリー・キング(『ジョン・ウィック:パラベラム』の最後でウィックと手を組むことを決意した)、イアン・マクシェーンがウィンストン、ランス・レディックがコンチネンタルホテルのコンシェルジュ、チャロン役で続投するということ。
最も重要なのはマルコ・サロールで、この新作の重要な敵役となる可能性があるようです。サロールは、『ジョン・ウィック』の映画の適任者と言えるでしょう。スタントマンとして業界に入り、2000年代にはドウェイン・ジョンソンの最も危険なシーンの代役を務め、その後自身も俳優として作品に出演するようになりました。
サロールの他にも、アクション映画のスターたちが加わます。「イップ・マン」シリーズのドニー・イェン、『モータルコンバット』の真田広之、そしてアクション映画マニアならご存じ、スコット・アドキンスの名前もあります。
また、『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のビル・スカルスガルドは、マーキスという謎めいたキャラクターとして登場します。スカルスガルドは、キアヌ・リーブスが役づくりのために受けたアクションのトレーニングを受けておらず、この作品だけの重要な役となる可能性があります。
もしかすると、主席連合(ハイテーブル)のメンバーかもしれません。クランシー・ブラウンもハイテーブルのメンバーですが、現在63歳の彼はアクションシーンにも参加することが確認されています。さらにリナ・サワヤマとシャミール・アンダーソンも、参加します。
ハル・ベリーとシェパード犬の出演がないのは残念ではありますが、3作目では登場人物が大幅に増えたため、全員が戻ってこられないのは必然だったと言えます。
しかし最も気になるのは、脚本家のデレク・コルスタットが、このシリーズに初めて参加していないことです。代わりに『ジョン・ウィック: チャプター4』の脚本は、シェイ・ハッテンとマイケル・フィンチが担当しています。 ハッテンはこれまで、『アーミー・オブ・シーブズ』と『アーミー・オブ・ザ・デッド』の執筆に加えて、『ジョン・ウィック:パラベラム』の執筆時にもコルスタと協力しているので、その世界観と連続性を理解しているはずです。
『ジョン・ウィック: チャプター4』の予告編
現地時間2022年7月21日(木)~24日(日)まで開催されたサンディエゴ・コミコンでは、冒頭の画像を皮切りに本作の公式資料が初めて公開されました。その中で、ヒットマンであるキアヌ・リーブスがおそらく日本であろう神聖な場所に厳かに座り、8年前に始まったこの物語の結末に集中している姿が描かれています。
そして『ジョン・ウィック: チャプター4』の最初のティーザー動画は、刀、弓、銃…といったさまざまな武器を使いこなすキアヌ・リーブスの見ごたえのあるアクションシーンが切り取られています。ビル・スカルスガルドからウィックへの警告、「いくらお前でも、全員を殺すことはできない」というセリフも印象的です。
また予告編と同時に、本作の第1弾ポスターも公開されました。今後もこの記事で、最新情報をお伝えしていきます。
Source / ESQUIRE ES
※この翻訳は抄訳です。