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耳栓と言えば、定番のモルデックスやサイレンシアの使い捨て耳栓が人気ですが、最近ではノイズキャンセリング機能を備えたデジタルタイプの耳栓も登場しています。そのうえ睡眠用や水泳用、飛行機用など用途別に多彩な商品が展開されており、どれを選べばよいかわからない人も多いのではないでしょうか。
そこでこのページでは、耳栓のおすすめ商品を睡眠や水泳をするとき、飛行機に乗るとき、仕事や勉強をするとき別に厳選して紹介します。さらに耳栓を使うメリットやデメリット、耳栓の選び方も解説。ぜひ参考にして、自分にぴったりな耳栓を見つけてみてください。
耳栓を使うメリット・デメリット
耳栓を使うメリット|騒音をカットできる
耳栓を使うメリットと言えば…。もはや、言うまでもないかもしれませんが、騒音をカットできること。例えば睡眠時に耳栓を使えば、隣で寝ているパートナーのいびきが気にならなくなり、ぐっすり眠れるようになるかもしれません。また、仕事や勉強中に耳栓を使えば、話し声や作業音が適度に遮られ、集中力アップにつながるでしょう。
なかには水泳用耳栓や飛行機用耳栓などもあり、ひと口に耳栓と言っても、そのバリエーションや得られるメリットはさまざまです。このように耳栓の用途はとても幅広いので、どんなときに使うか? を考慮して選ぶことをおすすめします。
耳栓を使うデメリット|蒸れが生じるおそれがある
耳栓にはたくさんのメリットがある一方で、デメリットがあることも覚えておきましょう。
特に睡眠時に耳栓を使う場合は、注意が必要です。一晩中、耳の穴を塞いでいることになるため蒸れが生じ、感染症を起こすおそれがあります。痒みや痛みなどの異常を感じたら使用を中止し、耳鼻科を受診しましょう。
耳栓の選び方
どんなときに使うか? を考慮してタイプを選ぶ
くり返しになりますが、ひと口に耳栓と言っても、そのバリエーションや得られるメリットはさまざまです。なので、使う場面にあわせて使い分けることをおすすめします。
◇睡眠時|圧迫感を感じにくいフォームタイプ
睡眠時は、やわらかいスポンジ素材でできたフォームタイプの耳栓がGood! ぎゅっと潰してから耳に入れるので、フィット感も抜群と言えるでしょう。耳の穴の形、大きさを問わず使いやすいとも言えます。使い捨てのものがほとんどで、洗う手間を省きたい人にもイチオシです。
◇水泳時|水が染み込みにくいシリコン粘土タイプ
水泳時や入浴時は、水が染み込みにくいシリコン粘土タイプの耳栓がぴったりです。このタイプの耳栓は自由に形を変えられ、まるで耳の穴に蓋(ふた)をするように使うため、違和感や異物感を感じにくいとされいます。ただし、「粘土」というだけあって、やや粘着質なのは否めません。ほこりが付着しやすいため、衛生面が気になる人には向いていないでしょう。
◇飛行機に乗るとき|気圧の変化に対応できる飛行機用耳栓
飛行機が離着陸する際に、耳がこもったり痛くなったりした経験はありませんか? これは高度が急に上り、機内の気圧が不安定になることで、鼓膜の奥にある「中耳」という部分に溜まった空気が膨らんだり、縮んだりすることで起こると言われています。
これを解消するためには、あくびをしたり、飴を舐めたりするのも一つの方法です。しかし、その成功率はまちまち…。そこで、「飛行機用耳栓」が重宝します。
ほとんどの飛行機用耳栓には「気圧調整用の弁」が設けられており、気圧が不安定になることによる鼓膜への負担を軽減してくれるということ。飛行機でしばしば「耳が痛い」と感じる人は要チェックです。
◇仕事や勉強をするとき|ノイズキャンセリング機能付き耳栓
仕事や勉強をするときは、騒音だけを選んでカットしてくれる「ノイズキャンセリング機能」が付いた、デジタルタイプの耳栓がおすすめです。中には、防水機能やアラーム機能などが付いているものも…。高性能なぶんお値段は張りますが、気になる人はぜひご検討ください。
遮音性の高さをあらわす「NRR値」または「SNR値」をチェック
耳栓の遮音性は、「NRR値」または「SNR値」でチェックできます。NRR値とはANSI(米国規格境界)、EPA(米国環境保護庁)による値のこと。SNR値とはJIS(日本産業規格)、EN(欧州標準化委員会により策定される標準規格)、ISO(国際標準化機構)規格による値のことです。
ちなみに日本で販売されている耳栓の遮音性は、NRR値であらわされていることがほとんど。NRR値を見れば、「今いる環境の騒音レベルをどれくらい軽減できるか?」がわかります。例えば、騒音レベル80dB(走行中の電車内など)の環境でNRR値30dBの耳栓を使った場合、騒音レベルを50dBまで下げられるということになります。
なお、数値が大きくなるにつれて遮音性も高くなりますが、その適正値はシチュエーションによって異なる点に注意が必要です。一般的には、睡眠時はNRR値15〜20dB以上のものが望ましいと言われています。それ以外の電車や工事現場、ライブ会場などの騒音レベルを軽減したい場合は、NRR値25〜30dB以上のものを選ぶとよいでしょう。
サイズ選びは遮音性に影響する。迷う人はフォームタイプをチョイス
もう一つ、耳栓の遮音性に影響を及ぼすものと言えば、サイズではないでしょうか。耳栓のサイズは基本的に、Sサイズ・Mサイズ・Lサイズなどで示されています。その中から、自分の耳の穴の大きさにフィットしそうなものを選びましょう。
そうは言っても迷ってしまう人は、フォームタイプの耳栓を選びましょう。フォームタイプの耳栓は、一度ぎゅっと潰してから耳に入れる仕様。ほかのタイプの耳栓と比べると、サイズ調整がしやすくておすすめです。
頻繁に使用する人は、洗えるタイプを選ぼう
耳栓を頻繁に使用するなら、洗ってくり返し使える耳栓を選びましょう。手間はかかるものの、いつも清潔に保てるのがメリット。使い捨ての耳栓より、コスパも良好と言えます。ただし、耳栓の素材によってはなかなか乾かないことがあるので、予備を購入しておくことをおすすめします。
睡眠におすすめの耳栓3選
やわらかいポリウレタン素材でつくられたソフトタイプの耳栓。ぎゅっと潰して耳に入れると次第に膨らみ、しっかりフィットしてくれます。たっぷり10ペアも入っているうえ、抗菌・抗ウイルスコーティング済みのため清潔に使えるでしょう。
なお、こちらの「サイレンシアレギュラー」のほかに、ひとまわり小さい「サイレンシアSサイズ」ややさしい色合いで目立ちにくい「ミスサイレンシア」もラインナップしており、さまざまな人やシーンにおいて使いやすいといえる耳栓です。
- 素材:ポリウレタン
- 遮音値:NRR32dB
- サイズ:幅8 × 奥行き1 × 高さ12cm
- 水洗い:不可
こちらも、やわらかい低反発ウレタン素材でつくられたソフトタイプの耳栓です。適度な復元力があり、最高のフィット感を感じられると謳(うた)っています。1ペアずつ個包装になっているので、衛生的に使えてGoodですね。
また、持ち運びにもぴったりと言えます。電車や飛行機などで移動するとき、職場で集中して作業したいときなどにもきっと重宝するでしょう。
- 素材:低反発ウレタン
- 遮音値:NRR33dB
- サイズ:—
- 水洗い:—
人間工学に基づいたデザインで、超ソフトな発泡スチロールを使用し、耳にフィットするという耳栓になります。横向きで寝ても圧迫感がないということ。また、騒音低減度合いは-36dBと高く、アラームやサイレンなどの重要な音は聞こえると謳っています。
- 素材:発泡スチロール
- 遮音値:-36dB
- サイズ:—
- 水洗い:—
水泳におすすめの耳栓3選
丸めたソフトシリコンを耳の穴に押し当てて広げ、耳の穴を覆うように装着するタイプ。水の侵入を効果的に防いでくれるため、水泳やマリンスポーツ、介助の必要な入浴時などに役立つでしょう。水洗いし、くり返し使えるのもうれしいポイント。コスパ良好な水泳用耳栓をお探しの人は候補に入れてみてください。
- 素材:ソフトシリコン
- 遮音値:SNR27dB
- サイズ:—
- 水洗い:可能
こちらも先ほどと同じ「サイレンシア」の生活防水耳栓です。ですが、その装着方法は先ほどの商品と打って変わって、軸の部分を持ち耳の穴に差し込むだけでOKということ。使いたいときにサッとつけられて便利ですね。持ち運びに便利な携帯ケースも付属しています。また汚れが気になるときは、中性洗剤などで洗うことも可能です。
- 素材:TPE(熱可塑性エラストマー)
- 遮音値:—
- サイズ:幅13 × 高さ29mm
- 水洗い:可能
アメリカ合衆国水泳連盟から推薦されたこともあるという、高品質なソフトシリコン製の耳栓です。耳に水が入るのを防ぎ、外耳炎などの予防に役立つと言っています。さらに非アレルギー性のソフトシリコンを使用しているため、耳栓を使用することによる痛みやかゆみ、かぶれなどが気になる人におすすめとも謳っています。
- 素材:ソフトシリコン
- 遮音値:NRR22dB
- サイズ:—
- 水洗い:—
飛行機用耳栓のおすすめ3選
離着陸時の耳の痛み、不快感を軽減してくれる飛行機用耳栓です。気圧コントロール機能はもちろんのこと、高い遮音性能を兼ね備えており、長時間のフライトでもあまりストレスを感じずに過ごせるはず。
携帯用ケース付きなので、バッグの中で行方不明になってしまう…なんて心配もないでしょう。
- 素材:熱可塑性エラストマー、ポリプロピレン
- 遮音値:SNR24dB
- サイズ:幅13 × 高さ31mm
- 水洗い:可能
飛行機の上昇、下降時に起こる急激な気圧の変化を調整してくれる耳栓です。おすすめの使い方は飛行機が上昇する前に装着し、水平飛行になり高度が安定したら外すというもの。そのほか気流が不安定なとき、機内の騒音が気になるときにも使えると言います。
なお、イヤープレーンは多数の小さな穴が空いた特殊フィルターを内蔵していますが、そこにほこりなどが詰まると効力が減少してしまうため、再利用はしないほうが無難です。次回、飛行機に乗る際は新品を使いましょう。
- 素材:シリコン
- 遮音値:—
- サイズ:幅65 × 奥行き20 × 高さ120mm
- 水洗い:—
こちらも離着陸時の耳の痛み、不快感を軽減してくれる飛行機用耳栓になります。特筆すべきは、特殊なサウンドフィルターを採用している点。会話や機内アナウンスなどはクリアに聞こえる一方で、生活音やエンジン音などは軽減されるということです。洗ってくり返し使えるところも魅力的。専用のケースや紛失を防ぐシリコン製の紐も付属しています。
- 素材:シリコン
- 遮音値:—
- サイズ:—
- 水洗い:可能
仕事や勉強におすすめの耳栓2選
スイッチ1つでQuietモード・Experienceモード・Engageモードの3つのモードを切り替えられる、デジタルタイプの耳栓です。仕事や勉強に集中したいときはQuietモード、ライブなどで音質をクリアに保ちつつ音量を抑えたいときはExperienceモード、会話を楽しみたいときはEngageモードなど、シーンにあわせて使い分けられるのがメリット。
まるでワイヤレスイヤホンのようなデザインもユニークです。耳栓をつけているようには見えないため、耳栓をつけていることを周りの人に知られたくない場合にもぴったりと言えます。
- 素材:シリコン、ABS樹脂(アクリロニトリルブタジエンスチレン)
- 遮音値:SNR17dB〜25dB
- サイズ:—
- 水洗い:—
内蔵された小型マイクロホンで、電車の走行音やエアコンの送風音などの環境騒音を収音し、その逆位相の音を出すことで環境騒音だけを打ち消す仕組み。したがって、アナウンスや呼びかけ声、携帯電話の着信音といった必要な音は聞こえるようになっています。
ザワザワした場所でも仕事に集中したいとき、通勤の電車内で読書を楽しみたいときなどにうってつけでしょう。ポケットやバッグに入れっぱなしにしていても使えるコード巻き取り方式で、携帯性も抜群です。
- 素材:—
- 遮音値:—
- サイズ:—(コード長85cm)
- 水洗い:—
耳栓をつけて寝ていても目覚ましは聞こえる?
耳栓をつけて寝ていたら、目覚まし時計の音が聞こえないのでは? と心配な人もいるかもしれません。結論から言えば、聞こえるでしょう。 ですが、耳栓をつけていないときと比較すると、音が小さくなってしまう可能性は否めません。
そこで対策として、遮音性が低い耳栓を選んだり、アラーム機能が付いたデジタルタイプの耳栓を選んだりするのも一つの手段。また、音だけでなく光や振動で起こすタイプの目覚まし時計を使うのも、おすすめと言えます。こちらの記事では、目覚まし時計について詳しく紹介しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
まとめ
このページでは耳栓のメリットやデメリット、耳栓の選び方、耳栓のおすすめ商品を紹介しました。くり返しになりますが、耳栓を購入するときはまず「どんなときに使うか?」を考慮したうえで、遮音性やサイズなどをチェックして探してみると、きっと納得のいく耳栓に出会えるはずです。
睡眠の質を向上させたり、電車や飛行機など長時間の移動を快適に過ごしたりするために、耳栓を利用してみてはいかがでしょうか。