2017年5月18日(現地時間)、
NYの大手オークションハウス
「サザビーズ」で行われた
オークションでのこと……。
世界最古の国際競売会社「サザビーズ」。ちなみに「サザビーズ」の名称は、設立者であるサミュエル・ベイカーの甥ジョン・サザビーに由来するもの。
ZOZOTOWNとバスキア
ZOZOTOWN(ゾゾタウン)を運営する株式会社スタートトゥデイの代表取締役・前澤友作氏が、故ジャン=ミシェル・バスキアの作品を1億1050万ドル(約123億円)で落札したと報じられました。
主催したサザビーズによると、これはバスキア作品としては史上最高額とのこと。
落札されたのは、1982年制作の『Untitled』
キャンバスにオイルスティックとアクリル、スプレーで人間の頭蓋骨らしきシンボルを描いたシンボリックでダイナミックな作品です。
オークション前には6000万ドル(約67億円)以上の値がつくと予想されていましたが、その約2倍の値段で競り落とされる結果となりました。
今や日本屈指のアートコレクターとしても知られ、昨年もバスキアの自画像をオークションで落札し、その際にもバスキア作品の最高額を記録している前澤氏。今回自らその記録を塗り替えることに。
そして購入後、同年である2017年10月31日に開幕する「第4回 CAF賞展」で、購入したバスキア作『Untitled』初公開しました。
Photograph / Getty Images
上の写真左がジャン=ミシェル・バスキアで、中がアンディ・ウォーホール。ちなみに右は、ファインアーティストであるファブ・ファイブ・フレディです。
バスキアが1983年にアンディ・ウォーホールと知り合い、その後、作品を共同制作するようにもなります。1987年にウォーホールが亡くなるまで、2人の互いに刺激しあう関係は続きました。
しかしながら、バスキアは徐々にヘロインなどの薬物依存症に陥ります。そして妄想癖が見られるようにもなります。ウォーホルの死によって、さらに孤独が深まったのでしょう、さらにヘロインに溺れていったそうです。こうして1988年、バスキアはヘロインのオーバードースによって27歳で亡くなりました。
エルトン・ジョンとかマドンナなど、ミュージシャンでバスキアの作品の愛好家は少なくありません。そんな前澤氏も元ミュージシャン。他のミュージシャンと同様、その作品にリズムまたはビートに共感したのではないでしょうか。かつて、前澤氏は雑誌「Forbes JAPAN 2016年08月号」のインタビューでこうも応えています。
「最初は地下鉄の壁にスプレーで描いていたような人が、アンディ・ウォーホルに注目されて認められ、あっという間に世界中のギャラリーからお呼びがかかって、展覧会を開催するに至った。『UNTITLED』は、そのような勢いのある流れの中の作品なんです。死ぬ間際はオーバードーズで悲壮感のある作品が多いけれど、このころは躍動感、生命感がみなぎっていて、心打たれますね」と語っていました。
この他、弊社発行の雑誌『Richesse』No.19(http://www.25ans.jp/member/magazine_25ans/ri17_0328/)でも、前澤氏への特別インタビューを掲載中!バスキア以外にも、アンディ・ウォーホルや奈良美智の絵画、ジャン・プルーヴェの家具が並ぶミュージアムのようなオフィスも撮影しています。
発売中の『Richesse』No.19では、5ページにわたるインタビューを掲載。
【おすすめ記事】