銀座メゾンエルメス フォーラムで開催される、
アブラハム・クルズヴィエイガスの個展『水の三部作 2』。
訪れた土地ならではの素材を用いた作品を制作する
彼の手にかかると、東京はどう変換されるのでしょうか?

Pink, Floor, Labyrinth, Textile, Architecture, Circle, pinterest

Horizontes (Part 1 of 3)| 2005 Acrylic enamel glossy pink paint and chalk-board green paint on 266 found objects|Dimensions variable Courtesy of the artist and kurimanzutto, Mexico City

 Hermès

 1968年生まれのメキシコ人アーティスト、アブラハム・クルズヴィエイガスの個展が、銀座メゾンエルメス フォーラムで2017年4月21日(金)から開催されます。 

 「Autoconstrucción(自己構築)」という概念のもと、その場を解釈し即興的に制作する彼のスタイルは、幼少期を過ごしたメキシコシティ郊外のアフスコに暮らす人々のセルフ・ビルド(自分の住まいを自分で建てること)の手法に影響を受けているといわれています。 

 訪れた土地のローカルな素材――石や段ボール、動物の排泄物から植物まで――を作品に取り入れ、多岐にわたる制作を行うクルズヴィエイガス。各地の歴史や政治、社会、経済の姿を内包する素材を用いながらも、それらが持つ象徴性を取り除き、即興の手作業や介入によってまったく新しい彫刻を再構築しています。

新作インスタレーションに注目を

Building, Design, Visual arts, Architecture, Interior design, Ceiling, Art, Exhibition, pinterest

Photo/Autoconstrucción(a project by Antonio Castro, Abraham Cruzvillegas and Antonio Fernández Ros)|2010
Approximate duration: 70 min. |Approximate installation size: 500 x 1980 x 489 cm
Courtesy of the artist and kurimanzutto, Mexico City

 今回開催される『The Water Trilogy(水の三部作)』は、2017年に世界3か所で開催される一連の展覧会の第2章。イサム・ノグチの家具などをインスピレーション源に、バックミンスター・フラーの「テンセグリティ」やフィボナッチ数といった自律的な構造概念も引用しながら、新作インスタレーションが組み立ててられています。 

 また、ワステカ地方の伝統音楽やチナンパ農法、ウーパールーパーなど水辺の生物といった、彼が生まれたメキシコの豊かな風土や文化も交じり合っています。 

 東京は彼のフィルターを通すと、どう姿を変えるのか…? ぜひ、自身の目で確かめてみてください。 

 
◇詳細 
アブラハム・クルズヴィエイガス個展『水の三部作 2』 

会期/2017年4月21日(金)~7月2日(日)
会場/銀座メゾンエルメス フォーラム
住所/東京都中央区銀座5-4-1 8階
営業/11:00~20:00
   ※日~19:00、入場は閉店30分前まで
TEL/03・3569・3300
定休/不定休(エルメス銀座店の営業時間に準ずる)