その美しさは突出し、国境など関係なし…現在、海外で最も注目を浴びる日本人モデルに『ハーパーズバザー』がインタビューしました。
Chris Trini
2012年にミス日本コンテストグランプリを受賞した彼女、新井貴子をご存じでしょうか。
現在では、ビッグメゾンのランウエイという名の滑走路から世界へと飛び立ち、モデルの世界で引っ張りだことなっています。そんな彼女の最初に飛び立ったランウエイが、2018年S/Sのバルマン。
そのショーでは、今をときめく南スーダン出身のモデルグレース・ボルや、ブラジル出身で現在のスーパーモデルといってもいいアレッサンドラ・アンブロジオなどなど、名だたるモデルたちとともに走り抜けました。それでも彼女は他のモデルたちに全く引けを取らず、アジア人特有の美しい黒髪と自信にあふれたアティチュードで闊歩したのでした…。
そのまま彼女の勢いは、留まることなどありませんでした。その後もプラダ、カルバン・クライン、ジバンシィなどのショーにも出演し、最も魅力的な日本人モデルとして名を知らしめたのでした。その後、2018年F/Wのドルチェ&ガッパーナのショーでは、鮮やかなフルレングスのコートでも輝きを見せています。
「貴子は、中身も外見も本当の美しさをもっています。彼女がニューヨークで最初のシーズンに登場した広告キャンペーンとチャリティ活動のなかで、彼女はとても面白い才能のもち主で真の憧れの存在になると思った」と、モデル事務所「Muse Model」のRoman Larichev氏は語っています。
最新のキャンペーンでもバルマン、ザラ、コーチなどに出演…これらは「新井貴子」の始まりにすぎないことは明らかです。今回、「Harpers Bazaar UK」が彼女に独占取材を敢行し、「カバーモデルになるという夢」「ザラで起きた彼女の興奮とは?」「 大阪での生活」などの質問を投げかけていました。そこで、その記事の一部をここでご紹介させていただきます。
新井貴子 01
Chris Trini
Q:どこでスカウトされたの?
A:大阪で…。
Q:モデルの仕事をしていなかったら何をしていたと思う?そしてどうしてそう思う?
A:母はいつも、人からどう見られているかを大切にしていました。私も成長して、母を真似ているうちに多くを学びました。10代のころ、私はどうしてもメイクアップ・アーティストか美容師になりたかった…でも、その夢を掴むためのチャンスは、一度も訪れなかった。父がどうしても、大学へ行けと曲げなかったので…。
Q:いままでのキャリアを振り返って、何が一番のハイライトだったと思う?
A:最近、ザラの2018年春夏のキャンペーンで、スティーヴン・マイゼル(写真家)、カール・テンプラー(スタイリスト)、グイド・パラオ(ヘアスタイリスト)、パット・マグラス(メイクアップアーティスト)という夢のようなチームと一緒に仕事をしました。アート・ディレクターのファビアン・バロンのイメージは、私が言うまでもなくとってもゴージャス! ザラのお店へ行って、20フィートの高さもある自分を見たときには思わず泣いてしまいそうでした。
新井貴子 02
Chris Trini
Q:休みの日は何をしているの?
A:家でゆっくり過ごします。YouTubeでビデオを観ながら…。でも、その過ごし方は少し後ろめたさも残るんです(笑)。それと、父と2人の姉妹と一緒に過ごす時間を楽しむこともあります。みんな別々の場所に住んでいるから、休暇中でないと会うことがなかなか難しいので…。
Q:あなたの故郷を訪れた人に、なにか旅行のアドバイスはありますか?
A:私の故郷は大阪で、日本で2番目に大きい都市です。 大阪にはすばらしい料理がたくさんあって、最高級の神戸牛からストリートフードのおいしいたこ焼きまで、何でも手に入ります。黒門市場でのスタートがおすすめですね! 服、靴、ガジェットから何でも見つけることができるけれど、なにしろ、いろんな食べ物が楽しめるから…。
新井貴子 03
Chris Trini
Q:これがなくちゃ生きていられない、3つのコスメアイテムがあれば教えて
A:オルタナの『タイムマネージメントエッセンス』は必須。朝と夜の洗顔後に使っています。肌を柔らかくしてくれて、心を落ち着かせる効果もあるエッセンシャルオイルも配合されているのです。2つ目は、資生堂『ベネフィアンス Wレジスト24ピュアレチノール アイマスク』。絶えず色々なタイムゾーンを行き来している私にとって、このアイマスクは目の詰まらないパックでダークサークルを取り除く手伝いをしてくれる私の秘密の武器です。3つ目はトム フォード ビューティ『リップカラー スカーレット ルージュ』。私はあまりたくさんのメイクはしませんが、赤い唇は私を魅力的にみせてくれると感じているので…。古典的なレッドカラーに夢中で、特にこのトム フォード ビューティのカラーの「スカーレット ルージュ」はお気に入りなんです。 何時間も長持ちするし、唇の水分も奪われないので。
Q:お気に入りのエクササイズ法はなに?
A:旅行が多くてジムに出かける時間がほとんどないので、主に部屋の中でのコアトレーニングに頼っています。大抵、ピラティスとヨガのポーズの組み合わせを行います。スーツケースに入れ忘れていなければ、トレーニングチューブを使用することもあります。
新井貴子 04
Chris Trini
Q:今後、夢にまでに見る撮影ってある?
A:はい、ファッションフォトグラファーデュオのマート・アラス&マーカス・ピゴットと一緒に撮影したいって思っています。彼らの描く女性は、とても強くパワフルなんです。オマーンのように、どこかエキゾチックで温かい場所のような…。そしてもちろん、スティーヴン・マイゼルともう一度仕事がしたいですね! (欲を言えば、ヴォーグ イタリアの表紙で…)
Q:これなしでは家を出られないというアイテムを、5つ選ぶとしたなら?
A:iPhoneの充電器、イヤホン、インスタントフィルムカメラ、ヘアブラシ、そしてスケジュール帳。今どきスケジュール帳を使うのは古く臭いって思われるのは分かっているけど、これを使うとすべてのスケジュールや仕事の優先事項などが整理がきて、本当に助かるんです。*Monologue:え、iPhone自体は必要ないのでしょうか? ちょっと心配になりました(笑)。
Q:もし、ひとりのデザイナーの服しか着られなくなったとしたら、誰のを選ぶ?
A:その質問には、あまりにも素敵なデザイナーがいすぎて答えを出すのは不可能ですね。質問を変えて、私が仕事をしたいと思っていたデザイナーを選ぶとしたら、「アレキサンダー・マックイーン」です。彼は先見性があって、彼のデザインしたものは息をのむほど…とてもユニークでした。
新井貴子 05
Chris Trini
Q:これからモデル業界へ、新たに足をふみこもうとする女の子にアドバイスをあげるとしたら?
A:自分自身を信じて、夢を追うことを恐れないでほしい…。試してみることなしに、何が達成できるかなんて分かりませんから…。
Q:あなたが憧れとするモデルのキャリアはありますか? そして、それはなんで?
A:断然、カーリー・クロスです! 彼女はとても若いのに、すでに多くのことを成し遂げています。彼女は単なるトップモデルというだけでなく、起業家でもあるし…それに博愛主義者でもあるんです。これは私にとっても、とっても勉強になることなんです。彼女はより多くの人に対してパワーを与えるがため、現状の自分の立場を有効かつ誠実に活かしいるので…。
Q:あなたにとって、人生のモットーって何ですか?
A:懸命に働き、積極的に生活を楽しむことです。
新井貴子 06
Chris Trini
Q:最後に、色々なお気に入りについて教えてください。
A(音楽):R&Bやエレクトロミュージックが好きですが、大体すべてのジャンルを聞いています。ほとんどは、その時の気分に左右されますけど…。でも最近、ヘビロテしている曲が2つありますね。それはケンドリック・ラマーとSZAの『All the Stars』と、カシミア・キャット、メジャー・レイザーとトリー・レーンズの『Miss You』です。
A(映画): 『The Notebook(きみに読む物語)』、「ハリー・ポッター」シリーズとホラー映画ならなんでも!」
A(本):いま、メンタルヘルス系で「マインドフルネス」についての本を読んでいます。こういった本は、特にファッションウィークの狂気のなかで落ち着きと集中を維持するのに役立つんです。
A(フード): もちろん日本食になりますけど、ラーメンと焼肉が特に好きなんです。でも、Shake Shack(シェイクシャック)のハンバーガーには敵いませんよ~笑」
from Harpers Bazaar(原文:Engkish)
By Kiaan Orange & Laura Morrissey
Photograph / Chris Trini
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。
Edit / Kaz OGAWA , Mirei Uchihori