世界的ポップスターの女王マドンナは、現地時間8月16日(木)で御年60歳の還暦を迎えます。
歴史に名を刻む最強のディーバとしてはもちろん、ゴシップも量産する真のエンターテイナーである彼女、マドンナ。
誰もが芸名だと思っていましたが(いまも、そう思っている人もいるかもしれません…)、マドンナというのは本名です。しかも、母も同じ名です。デトロイトの郊外育ちで、ダンスの奨学金でミシガン大学音楽学部に入学。そして中退。プロを目指してニューヨークに移住しました。
シングルデビューを果たしたのは、1982年になります。その翌年には、デビューアルバム「Madonna」を発売し、次のアルバム「Like a Virgin」では、女性アーティストとしてアメリカで500万枚以上の売り上げを達成した史上初のアルバムとなりました。
そんなマドンナも還暦を迎えました。いまだに「ライク・ア・ヴァージン」そのままの美貌を保ちながらも、その精神は「マテリアル・ガール」を卒業したようにも思えます。
マドンナの誕生日は1958年8月16日。“ヴァージンのように”と歌い、キレのあるダンスを披露してういた彼女は、60歳になったのでした。この、人生の大きな節目を迎えるのは、本人にとってもさすがに感慨深いよう。数日前からSNSに、「あと3日」「あと1日」などとカウントダウンの投稿をしてきました。
キャリアは言わずもがな、目覚ましい成績を残しています。
1998年の「Ray of Light」はポップアルバム部門で、2005年の「Confessions on a Dance Floor」はダンスアルバム部門で、それぞれグラミー賞を受賞。ほかにも、数々の記録でギネスブックにも掲載されている彼女。名実ともに音楽界のトップスターです。
さらに映画のキャリアにも野心を燃やしています。映画出演のほうはこなしてきましたが、彼女の演技力自体が評価されたことはほとんどありません。監督業にも手を伸ばしていますが、2008年に監督した『ワンダーラスト』、その3年後の『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』も、多くの批評家たちの叩かれていました。
しかしながら彼女は、それにひるむことなく映画製作を続けているのです。そうです。それがマドンナのスタイル、生き方であることはファンたちならわかっているはずです。人にどう言われても気などせずに、常に自分の直感を信じて行動する彼女。そうして彼女は常に世の中の最先端に立ち、自らのトレンドを作り上げてきたではないですか!
今、振り返ってみると、あらためて感動するほどの人生を歩んでおります。皆さんもここで再確認ください。
5歳: 最愛の母と死別
Getty Images
1958年8月16日、アメリカのミシガン州でイタリア系移民とフランス系カナダ人の夫婦の間に、6人兄弟の3番目として誕生したマドンナ(本名マドンナ・ルイーズ・ヴェロニカ・チッコーネ)。5歳のときにがんで母を亡くし、大好きな父と再婚相手との関係性に葛藤しながら思春期を迎えるのでした。
まずは一挙にご覧になりたい方は、こちら「toptenfamous」制作のムービースライドをご覧ください。
写真で確認したい方は、ページをめくっていってください。
11歳: 早くもスターの片鱗
幼いころから目立ちたがり屋だったマドンナは、11歳からダンスのレッスンをスタート。高校ではチアリーディングと演劇にのめりこむことに…。勤勉で、遊びも勉強も妥協しない姿勢が周囲を魅了し、みんなの注目をほしいままにしてきました。上の写真は、高校のチアリーディングチーム。右上がマドンナです。
19歳:所持金35ドルでNYへ
成績優秀で奨学金で大学に進学するも、夢を追うため1年半で中退。19歳のときにスターを夢見て、35ドルを片手に単身ニューヨークへ。デビュー前はヌード写真のモデルからドーナツ屋の店員、時給1.5ドルのウエイトレスなどをして生計を立てたという苦労人です。写真は、高校の卒業アルバムに掲載されていたティーンのころのマドンナ。
23歳:待望のデビュー!
食事はバナナ、りんご、ヨーグルトで済まし、空き時間はすべてダンスにあてたという長期に渡る下積みを経て、1982年23歳のときに念願のレコード会社と初契約! ファーストシングル「エブリバディ」を皮切りに、1985年の「ライク・ア・ヴァージン」、続く1986年の「マテリアル・ガール」で本格ブレイク! ヒットを飛ばし続け、一気にスターダムを駆け上がるのでした。
27歳:女優活動もスタート
ポップスターとして不動の地位を築いたマドンナは、女優業にもトライ! 1985年に映画『マドンナのスーザンを探して』でデビューし、その後1990年の『ディック・トレイシー』など立て続けに出演するも、その才能は音楽活動ほどに評価されず、不名誉にもゴールデンラズベリー賞の常連となりました。一方、その歌唱力を生かした1996年公開のミュージカル作品『エビータ』では、ゴールデン・グローブ賞主演女優賞を受賞して、本領発揮したのでした! 上の写真は、映画『マドンナのスーザンを探して』(1985年)のワンシーンです。
27歳:ショーン・ペンと結婚
1985年、27歳の誕生日に俳優のショーン・ペンと結婚。ビッグカップルの誕生に世界中から注目が集まるも、3年半後にあっけなく離婚しました。
38歳:長女ローデス・レオンを出産
ショーン・ペンとの離婚後、当時交際中のパーソナルトレーナー、カルロス・レオンとの間に長女のローデスが誕生しました。マドンナは未婚のまま、1996年10月14日に彼女を出産し、わずか7カ月後にはカルロスと破局。英才教育で育てられたローデスは、流暢なフランス語を操る才女です。
39歳:カバラ教に目覚める
「私はクリスチャンでもユダヤ教信者でもない」と断言するマドンナが、ローデスの妊娠中に体調管理のために取り入れたヨガがきっかけで、ユダヤ教の伝統に基づいた神秘主義思想「カバラ」に目覚めます。産後、子どもや恋人とともにNYのカバラ・センターに足繁く通う姿がたびたびキャッチされるように。今日に至るまで、カバラ教の熱心な信者として知られるマドンナ。彼女の熱心な勧誘により、デミ・ムーアやブリトニー・スピアーズなど、多数のセレブがカバラ教に入団したとが話題に…。上の写真は、1999年にグラミー賞を受賞したとき。“悪から身を守ってくれる”と言われる、カバラの赤いブレスレットを左手首に着用。
41歳:長男ロッコ・リッチーを出産
2000年8月11日に、当時のパートナーで映画監督のガイ・リッチーとの間に長男ロッコ・リッチーを出産。マドンナの血を引くロッコはダンスが得意で、12歳でマドンナのライブでダンサーデビュー済みです。
42歳:ガイ・リッチーと結婚
長男ロッコの誕生から4カ月後の2000年12月に、映画監督のガイ・リッチーと再婚。これを機に、活動の拠点をイギリスに移しロンドン市内の豪邸で家族4人での暮らしをスタート。幸せな生活を送っていましたが、幾度と流れた不仲説が本当となります。そしてついに、2008年に結婚生活に終止符。ガイは当時を振り返り、マドンナとの結婚を後悔していないことを語っています。
45歳:作家デビュー
2児の母となった2003年、マドンナは児童文学『イングリッシュ ローズィズ』シリーズで作家デビュー。当時ロンドンの小学校に通っていた娘ローデスと彼女の友人をモデルにしたストーリーで、マドンナの力強いメッセージと、ジェフリー・フルビマーリのカラフルでかわいらしいイラストのコンビネーションがヒット。その後もシリーズ全6冊を手がけます。上の写真は、2003年にNYで開催された著作『イングリッシュ ローズィズ』の発表イベントにて。
48歳:アフリカから養子を迎える
2006年に当時夫のガイ・リッチーとデヴィッド・バンダくんを養子に迎えています。さらに離婚成立後の2009年には、マーシー・ジェームスちゃんを引き取ったマドンナ。2人の子どもとアフリカ・マラウイで養子縁組した彼女は、HIV孤児のケアや学校設立などチャリティ活動にも熱心です。上の写真は、2010年にデヴィッドとマーシーの手を引きくマドンナ。
50歳:映画監督デビュー
好奇心旺盛で、常に新しいジャンルにチャレンジし続けるマドンナが50歳で挑戦したのが、映画製作です。2008年の第58回ベルリン映画祭で、自ら監督、脚本、製作総指揮を務めたデビュー作『ワンダーラスト』をお披露目。ロンドンでルームシェアする3人の男女が主役のマドンナの人生哲学が色濃く反映されたヒューマンドラマです。また2011年には、マドンナによる監督2作目の『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』が公開。イギリス国王エドワード8世とアメリカ人女性ウォリス・シンプソンとのロマンスを描いた作品は、主題歌の「マスター・ピース」がゴールデン・グローブ賞の主題歌賞を受賞するも、映画自体の評価はいまひとつ……。上の写真は、ニューヨークで『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』(2011年)の撮影をするマドンナです。
55歳: スキンケアブランド「MDNA SKIN」をローンチ
美に対してもストイックな姿勢を貫くマドンナが、日本のメーカーとタッグを組んでプロデュースするスキンケア ブランド「MDNA SKIN」をローンチ。ミネラル豊富なクレイマスクや美容液、美容機器は定番アイテムとして日本でも人気商品に。
56歳: 20歳差以上の年下イケメンキラー
10歳年下の元夫ガイ・リッチーと離婚してから、数々の年下イケメンと浮名を流してきたマドンナ。2015年『Bitch I’m Madonna』のMVに出演したのをきっかけに、32歳年下のダンサー アブバカル・スマホロと3年間の交際に発展。その後29歳年下のバッグダンサー、ティモア・ステファンズとデートし、子どもたちにも紹介していたのですが、彼との関係も長く続かず…。上の写真は、ティモア・ステファンズとデート中のマドンナ。
56歳: ヴェルサーチの広告塔に
マドンナを“真のアイコン”と敬愛するドナテラ・ヴェルサーチが、彼女を4度目となるヴェルサーチのキャンペーンビジュアルに抜擢。2015年春コレクションに身を包んだマドンナを捉えたパワフルでセクシーなビジュアルは圧巻です!
56歳: コーチェラでドレイクに濃厚キス!
コーチェラ・フェスティバルの最終日にサプライズ登場したマドンナ。お騒がせなマドンナのサプライズは登場だけにとどまらず、なんとステージ上でドレイクに濃厚キスを披露。あまりにも濃厚なキスにドレイクは、オエッとむせ返ってしまったそう。後日談で、マドンナの口紅が激マズだったらしいとのこと…。
57歳: パリでサプライズ ライブ
2015年11月30日にパリで起きた同時多発テロ事件後の12月9日、マドンナはパリのレピュブリック広場に突如現れ、ジョン・レノンの「イマジン」や自身の「ライク・ア・プレイヤー」など数曲を犠牲者に捧げました。
57歳: 長男のロッコとの確執
クリスマス休暇に、ロンドンにいるマドンナの元夫ガイ・リッチーのもとを訪れた15歳の長男ロッコ・リッチーが、ニューヨークの母のもとに帰りたくないと裁判を起こし、その後ガイとの親権争いに発展し大問題に…。裁判所は養育権の取り決め通り、1度母のもとへ帰るよう判決を下したのですが、一向に帰る様子を見せなかったロッコ…。母子の関係が改善したのは2016年5月。マドンナが息子とハグする2ショットをアップして和解したことを報告しました。
57歳: 10年ぶりの来日コンサート
2006年の「コンフェッションズ・ツアー」以来となる、10年ぶりの来日を果たしたマドンナ。今回の「レベル・ハート・ツアー」では、和の要素を取り入れた彼女らしいユニークなパフォーマンスの数々を披露してくれました。
58歳: ウーマン・オブ・ザ・イヤーを受賞
米『ビルボード』誌の“ウーマン・オブ・ザ・イヤー”を受賞したマドンナ。受賞スピーチでは、「女性は自分を含め、ほかの女性の価値を称えなくてはならないわ」と、女性同士が支え合うことの大切さを説き、あらゆる苦境を乗り越えてきた彼女ならではの力強いメッセージを伝えてくれました。
58歳: 「ウィメンズ・マーチ」で登壇
エマ・ワトソンやスカーレット・ヨハンソンなど多くのハリウッドセレブが参加して話題になった、トランプ大統領就任の翌日にワシントンD.C.で行われた女性権利デモ「ウィメンズ・マーチ」。これにマドンナももちろん参列し、国民に“団結”と“愛の革命”を呼びかけました。
59歳:双子と養子縁組
次男と次女を迎えたアフリカのマラウイ共和国から、今度は4歳半の双子の女の子、エスターちゃん&ステラちゃんを引き取り6児の母となったマドンナ。さっそくおしゃれキッズの仲間入りをした2人のキュートな写真は、マドンナのインスタグラムでチェックしてください。
59歳: 誕生日パーティーに白馬で登場
50代最後のバースデー・パーティーとあって、イタリアで盛大にお祝い。“ジプシー”がテーマのパーティーで、マドンナはなんと白馬に乗って主役ならではの登場! 6人の子どもたちや友人に囲まれて素敵な時間を過ごした様子をインスタグラムでシェアしています。
60歳: 還暦目前に過激な画像をシェアして物議を醸す
還暦を目前に控え、上半身裸でハンドバッグを抱える姿をSNSでシェアしたマドンナ。隠しきれていない乳首や、リップフィラーが痛々しく、ファンからも批判的なコメントが多数よせられました。
60歳: ポルトガルの豪邸にお引越し
ポルトガルのプロサッカーチーム、ベンフィカのユースに選ばれた次男デヴィッドのために、4人の子どもたちと恋人のケヴィンとともにリスボン近郊に移住することを決意。移住のもうひとつの理由として、トランプ政権下のアメリカから離れたかったとも明かしているマドンナ。アメリカから遠く離れた新天地でのびのびと暮らしたかったのかも? 現地では、12部屋とスイートルームを複数完備した元ブティックホテルという高級物件に試験的に滞在するそうです。
60歳: 映画
さらに今年に入り、元戦争孤児で現在は世界的なバレリーナとして活躍するミケーラ・デプリンスの半生を描く最新作『テイキング・フライト』を制作中ということが判明。マドンナが7年ぶりにメガホンを取る作品に注目が集まります。
60歳: METガラでパフォーマンス
Getty Images
ファッションの祭典「METガラ」でサプライズパフォーマンスを披露したマドンナ。ポップの女王の名にふさわしい、圧巻のパフォーマンスでした。
60歳: 生涯、恋愛主義
Getty Images
年下好きは懲りることなく、現在はポルトガル出身のイケメンモデル、ケヴィン・サンパイオと交際中です。
photograph / Aflo, Getty Images
Courtesy of Madonna via instagram