DV被害者を支援するチャリティ団体「オールステート・ファウンデーション(Allstate Foundation)」のプロジェクト「パープル・パース(Purple Purse)」のアンバサダーを務めるセリーナ。

 先日、同団体のチャリティキャンペーンのためにハンドバッグをデザインしました。このキャンペーンは、DV撲滅に取り組む非営利団体の資金を集め、ひとりでも多くの被害者たちが安心して暮らせるようサポートするというものです。

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 セリーナはこれまでも、女性の平等やDV問題に大きな関心を示していました。しかしここ最近、「パープル・パース」のようなプロジェクトに対し“ただならぬ執着”を抱くようになったのは、2017年9月に出産した長女オリンピアちゃんのおかげだと言います。

「娘を出産したことにより、世界のあらゆることに対する考え方が変わりました。この1年で、私の考え方はさらに情熱的になったと思います」と話します。

 また、カリフォルニア州パロアルト大学で心理学を教えるクリスティーン・ブラジー・フォード教授が、米連邦最高裁判事候補のブレット・カバノー氏から性的暴行を受けたと証言する様子をニュースでみて、彼女の夫であるアレクシス・オハニアン氏との間に授かった生後13カ月になるオリンピアちゃんのことが心配になったのだとか。

「もしかしたらオリンピアも性的暴力の被害者になるかもしれないと思うと、胸が痛みました。今こうしている間にも性的暴行を受けている人たちがいるのです。世の中何が起こるか分かりません。今日出会った素晴らしい人が、1週間後、1カ月後、あるいは数年後になって突如変貌するかもしれないのですから…」と。

 なかでもセリーナが一番興味を持っているのが、“経済的DV”。

 これは、金銭的な自由を奪うことで相手を精神的に追い詰めるという行為で、「被害者たちは、経済的な自由を奪われているため、その場から逃げ出すことができないと思ってしまいます。そうした危険な状況にいる被害者たちの安全を確保し、経済的支援やサポートをしたいと思っているのです」と語っています。
 

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Couryesy of Allstate Foundation Purple Purse


 セリーナがアンバサダーに就任後、「パープル・パース」は数百万ドル以上の資金を集め、「一般的にタブーとされる問題」に対する認識を高めることができたと「オールステート・ファウンデーション」コーポレート・リレーションズ部門のバイスプレジデント、ヴィッキー・ディンジェス氏はコメントしています。

 同団体のプレスリリースには、集まった資金のうち6000万ドル(約68億円)は、DV被害者の教育や職業訓練、職探しに使われたと記されているのです。

 最後にセリーナは「ここで最も伝えたいメッセージ、それは、DVは女性だけの問題ではないということです。男性が被害を受けることもあります。ですので、私たちはお互いに協力し合い、お互いを助ける必要があるのです。私たちが一丸となれば、世の中を変えていくことができるはずだから」と力強いメッセージを残しています。

「世の中を変えるため、私はこれからもこの問題に取り組み、声をあげていきます」と誓う彼女の活動により、より多くのDV被害者の早期発見に繋がることを願わすにはいられません。

From ELLE
Photography / Getty Images
Courtesy of Allstate Foundation Purple Purse
Translation / Reiko Kuwabara