いよいよ現地時間5月19日12時から開始されるハリー王子&メーガン・マークルの結婚の儀。およそ1時間の儀式が行われた後、続けて13時からはセント・ジョージ・ホールに場所を移します。

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 セント・ジョージ・ホールでは、エリザベス女王主催によるランチタイムのレセプション。そして夜にはチャールズ皇太子によって、およそ200名を招待してのプライベートなウエディングパーティがフロッグモア・ハウスにて開かれます。 

 その会場は一体どこにあるのか? ロイヤルファミリーにとって特別なイベントにこの場所が選ばれたのはなぜなのか? ビッグデイの特別な一夜の舞台となる、「フロッグモア・ハウス」とは?

フロッグモア・ハウスの歴史的背景

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【ロケーション】
フロッグモア・ハウスは、バークシャー州のウィンザー城から半マイル(約800メートル)という立地。 


【歴史的背景】
フロッグモア・ハウスは1680年にチャールズ2世の建築家ヒュー・メイにより、彼の甥のために建造されました。ロイヤルファミリーの公式サイトによれば、湿地だったこの辺りに生息していたカエルになぞられてのネーミングだったとのことです。1700年代初めから、1792年にジョージ3世がシャーロット王女のために購入してロイヤルファミリーの正式な邸宅になるまでは、ノーサンバーランド公爵夫妻に貸し出されていました。エドワード7世とアレクサンドラ王妃の息子アルバート・ヴィクター王子が生まれた場所でもあり、ヴィクトリア女王の母、ケント公夫人も20年ほど住んでいたことがあります。また1923年、ジョージ6世&エリザベス王妃は、ジョージ5世&メアリー王妃と一緒に新婚旅行のひとときを、このハウスで過ごしたとも言われています。インテリアには、たびたび訪れるロイヤルファミリーたちの好みが反映されているようです。 


【ガーデン】
もともとは印象的なさっぱりとした庭園ですが、1790年代にジョージ3世のシャーロット王妃が湖や丘、林道、散歩道、橋などを作り始めたことが、現在の美しい景観の礎になっています。「ロイヤル・コレクション・トラスト」によれば、シャーロット王妃は植物や園芸に情熱を注いでいたといい、敷地内には4000本以上の樹木や低木を植えたそうです。さらにこの敷地内には、ヴィクトリア女王と夫アルバート王配が埋葬されている霊廟(れいびょう)もあります。王室のお墓はフロッグモアにもあり、ウィンザー公エドワード王子と妻のウォリス夫人が埋葬されています。










  
 挙式を終え、馬車で市内をパレ―ド行った新婚のハリー王子とメーガン妃は、ウィンザー城を戻ります。そして続いて、この英国王室らしい色であるブルーのジャガー「Eタイプ コンセプト0」で、ウィンザー城からフログモアハウスへと向かいました。 
 

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ロイヤルファミリーにとって家族の愛がある特別な場所

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【エリザベス女王にとって】
フロッグモア・ハウスは長年、エリザベス女王とフィリップ王配や他のロイヤルファミリーたちが休暇を楽しんできた場所になります。1965年のエリザベス女王の39歳の誕生日には、ベビーカーの末っ子エドワード王子を囲むように女王一家が庭園を散歩している姿が公開されました。数年後の1968年には、再び家族で訪れていています。大きくなったエドワード王子とエリザベス女王が、手をつなぎながら歩いている姿は実にほほ笑ましいです。

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上の写真は、1974年にチャールズ皇太子以外のファミリーが愛犬たちと一緒に美しい敷地内を楽しんでいる様子。2017年にエリザベス女王は、ここフロッグモア・ハウスが「家族の愛がある特別な場所」で家族にとって「非常にリラックスできる環境が残されている」と語っています。 
   

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
ROYAL FAMILY AT FROGMORE - NO SOUND - COLOUR - 1974
ROYAL FAMILY AT FROGMORE - NO SOUND - COLOUR - 1974 thumnail
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ハリー王子とメーガンにとっても、婚約写真を撮影した思い出の場所

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【ハリー王子とメーガンにとって】
このフロッグモア・ハウスでウエディングパーティを行うハリー王子とメーガンにとっては、婚約を記念したオフィシャルポートレートが撮影された場所であることはご存じの人も多いはず。2人にとって記念すべき初めてのポートレートは、昨年のクリスマス前に公開されました。フォトグラファーはファッション誌で活躍するアレクシー・ルボミルスキ氏により、フロッグモア・ハウスにて撮影されました。12月の寒空のなかでしたが、フロッグモア・ハウスの階段で撮られた2人の笑顔は本当に幸せそうでした。 
   

 
【私たちも訪れることができるのか?】
敷居の高い歴史的な場所ですが、実は私たちも行くことが可能です。フロッグモア・ハウスとそのガーデンは、春に3日間、そして8月にも期間限定で一般公開されていますので。


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英ロイヤルウェディング写真集レポート


From Harper's BAZAAR UK
Photograph / Getty Images
Translation / Ai Ono