バッキンガム宮殿にて今年初となるエリザベス女王主催のガーデンパーティーが、2018年5月15日に開催されました。

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 1860年代にヴィクトリア女王がスタートさせて以来、毎年行われている春夏の定番イベントは、バッキンガム宮殿で3回(2018年は5月15日、5月31日、6月5日)、そしてスコットランドのホリールード宮殿(2018年7月4日)にて1回の計4回開催されます。2018年は総勢3万人をご招待。

 この有名なイベントでは実際どんなことが行われているのか…。ロイヤルガーデンパーティーについて、その背景と詳細を解説いたします。(次ページへ続く)

招待について問い合わせることは不可

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 毎年、エリザベス女王は、ガーデンパーティーに3万人以上のゲストを招くと言われています。

 幸運にも招待状を手にできるのは、慈善団体や公共部門に従事する人たちですが、英国の住民が自らパーティー出席への申請をすることはできないのです。その代わりに、女王管轄下の各群のロード・レフテナント(統監)や軍隊、地方自治体の代表者によって推薦されます。自分から申し込むことはできませんが、選ばれた招待客は、1人まで同伴することができ、パートナーや友人を連れて行くことが可能なのです。

ガーデンパーティー開始当初は、朝食の会だった!?

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 このイベントは午後に行われることで知られていますが、ヴィクトリア女王が最初に開いたガーデンパーティーは“朝食”の会だったといわれています。

 当初はパーティーも年に2回のみで、ゲストも厳選され、貴族や王族しか招待されなかったそう…。また、当時はこのガーデンパーティーが社交界デビューの機会でもあったのですが、現女王エリザベス2世の意向により、英国の宮廷舞踏会は1958年以降行われていないのです。

各パーティの所要時間は約3時間

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 英国王室の公式サイトでは、午後2時半に庭園が開場、午後3時に宮殿の正面入り口が開場と発表されています。しかし、正式にパーティーが始まるのはもう少しあとの午後4時頃、国歌が演奏される中、エリザベス女王とフィリップ王配が他の上級ファミリーとともに入場してからです。

「バンドの演奏が続く中、女王と王配は順々にゲストの皆様をまわります」と公式サイトでは説明されています。

 さらに、「誰もが女王や他のロイヤルファミリーと話す機会が均等になるように、それぞれが異なるルートでランダムにまわります」とも付け加えられているのです。「女王は『Royal Tea Tent』に到着されると、さらにゲストと対面します。ゲストは自由に食事を楽しみ、美しい宮殿の庭園を散策することができます」と。

「ロイヤル・セントラル」によれば、イベントの終りを告げる国家が響く午後6時頃、ロイヤルファミリーは会場を後にするそうです。

ドレスコードはデイドレス、もちろん帽子もお忘れなく

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 当然のことかもしれませんが、宮殿側はゲストにドレスアップして来場することを推奨しています。

 ガーデンパーティーとはいえ、英国の君主と対面できる貴重な機会なのだから納得ですね。男性はモーニングかラウンジスーツ、女性はデイドレスにハットかファシネーターを合わせることを遵守したなければなりません。民族衣装や制服を着て参加する人もいるそうです。

紅茶やケーキ、サンドイッチなど、数千単位のおもてなしフード

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 それぞれのガーデンパーティーでは、約2万7000杯の紅茶、2万個のサンドイッチ、2万切れのケーキが用意されています。

 2017年参加したあるゲストの報告によると、宮殿のキッチンスタッフが作った6種類のサンドイッチ、ミニサイズのヴィクトリアスポンジケーキ、スコーン、ストロベリータルトといった9種類のスイーツが並んでいたそうです。そして女王のイニシャルが入った白と金のティーカップに紅茶が注がれていたそうで、ゲストは自分が今どこのパーティーに出席しているのか、忘れることはなさそうですね。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

雨でも続行

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 英国は天気が変わりやすいため、女王や王配は傘を手に会場入りすることも少なくないとか。

 実際、ガーデンパーティー中に雨に振られてしまったことは何度かあり、2009年も、大雨のために何千人というゲストが宮殿の入り口に詰め寄る事態になりました。しかし、雨でも続行するのです。

スペシャルなガーデンパーティーが追加で開催される年もある

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 エリザベス女王はしばしば特別なガーデンパーティーの開催を許可しています。

 2018年5月22日(現地時間)に開かれた、チャールズ皇太子の70歳のお祝いを兼ねたパーティーもその一つで、2018年は他にもハリー王子主催による、怪我や病気で退役した軍人を支援する慈善団体「Not Forgotten Association」のためのガーデンパーティーが開かれます。

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Photography / Getty Images
Translation / Ai Ono