皆さんが朝のコーヒーを最後の一滴まで飲み干してから、メールの受信トレイに溜まったメッセージを片付ける心の準備が整うまでの時間に、ジョージ・クルーニーは2万7283ドル(約303万円)を稼いでいました。

 1時間経つごとに、彼の収入はなんと2万7283ドル(約303万円)ずつ増えているのです。なんとも実入りのいい商売です。 

 この金額は、webメディア「ビジネスインサイダー」による推定になります(同媒体は『フォーブス』誌が発表した、2018年の有名人長者番付をもとにこの金額をはじき出しました)。クルーニーは2017年6月から2018年6月の1年間に、2億3900万ドル(約265億3000万円)を稼ぎ、もっとも収入の多かった俳優のランキングで1位になりました。なおクルーニーの総資産額は、推定5億ドル(約555億円)あるようです。 

 クルーニーの収入が急増したのは、テキーラのおかげでした。

 彼は2013年に、何人かの金持ちの友人とともにカサミゴス・テキーラという会社の立ち上げに手を貸しました。そして同社は2017年6月、飲料大手のディアジオに7億ドル(約777億円)で買収されたのです。 

 この買収では、カサミゴスが顧客を維持した場合、向こう10年間に3億ドル(約333億円)がカサミゴスの株主に支払われるとの条件付けもされていました。

 つまりクルーニーらは、10億ドル(約1110億円)でカサミゴスを売却したということになります。なお、この売却でのクルーニーの取り分は2億3300万ドル(約258億6000万円)で、それにエンドースメント契約や古い映画からの収入を合わせた総額が2億3900万ドル(約265億3000万円)となります。 

「4年前に、カサミゴスが10億ドル企業になるかどうかと尋ねられていたら、私はならないと思うと答えていただろう」と、クルーニーは売却の話がまとまった際にCNBCに語っていました。「ですが、われわれはこれからどこへも行かない。われわれは依然として、カサミゴスの一部であり続ける。手始めに今夜1杯かたぶん2杯か、カサミゴスを飲むよ」とクルーニーは続けて話しました。

「テキーラ業界のなかに友人をつくっておくこと」というのが、この話から私たちが学べる教訓であることは間違いありません。 

 クルーニー以外では、カイリー・ジェンナーが1億6650万ドル(約184億8000万円)の年収を稼いで、一番収入の多かったセレブになっています(彼女はまもなく最年少の「セルフ・メイドのビリオネア」になるでしょう)。「ビジネスインサイダー」によると、ジェンナーの収入は時給換算で1万9006ドル(約211万円)あるようです。一方、2017年に俳優としていちばん収入の多かったドウェイン・ジョンソン(通称「ザ・ロック」)の収入は、1億2400万ドル(約137億6000万円)でした。 

 参考までに挙げておくと、米国の労働者の平均時給は27ドル5セント(約3053円)。これは米労働省労働統計局が集計した、今年7月のデータに基づくものになっています。 

From ESQUIRE US 原文(English)
Translation / Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。