2007年以来親交のあるデザイナーデュオが、ロイヤルファミリーの歴代ドレスをイメージ源にデザインしました。
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Princess Eugenie's Wedding Dress
現地時間10月12日、イギリスのユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクの結婚式がウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂にて行われ、ウエディングドレス姿を披露しました。
注目されていたウエディングドレスを手がけたのは、ピーター・ピロットとクリストファー・ドゥ・ヴォスの男性デュオが手がけるイギリスブランド「ピーター・ピロット」です。ポートレイトネックラインのドレスに合わせたのはヴェールではなく、エリザベス女王の母であるクイーン・マムが所有していたティアラでした。
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バッキンガム宮殿によると、ユージェニー王女がピーター&クリストファーと出会ったのは、さかのぼること2007年のこと。彼らがブランドを設立した年であり、同年、王女が主催した女性アーティストのイベントでのことだったという。
以来、彼らと親交を深めてきた王女はデザイナーとともに、このハレの日のために、これまで自身の家族であるイギリスのロイヤルファミリーがまとったウエディングドレスをインスピレーションにデザインを仕上げたという。
いつも穏やかに優しい笑顔をふりまくユージェニー王女ですが、実は少女時代から「脊椎側弯症」と闘ってきたことでも英国では知られています。
そしてユージェニー王女が12歳のとき、ロンドンにある王立整形外科病院で手術を受け、矯正のために2本のチタン製ロッドを挿入したのでした…。以来経過は順調で、再手術の必要もなく、現在に至っているということです。2018年6月30日には、脊椎側弯症協会の定めた“啓蒙の日”に合わせて自らの手術の痕跡が一望できるX線写真を自身のインスタグラムに投稿していました。
そんなユージェニー王女も28歳となり、このたび、めでたく結婚式を迎えたのです。両親を始め、家族の喜びもまたひとしお。このことを知る英国民の中には、涙した人もいるかもしれません。そんな人たちへの感謝の意を込めてでしょうか? また、現在脊椎側弯症を患う人たちへの応援の意味を込めてのデザインだったのかもしれません…。下の写真をご覧ください。
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クラシカルなワイドトレーンが印象的なドレスは大きく開いたVネックで、背中から肩にかけて襟を折り返したデザインに。肩と背中のくぼみも美しく見えるデザインで、あえて12歳のときに行った脊柱側彎症の手術の跡も隠すことなく披露していたのでした…。
クラシカルなデザインが、とってもよくお似合いでした。
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宮殿によると、ドレスは、ジャカード・シルク、コットン、ビスコース素材を使用しており、コルセットやアンダースカートから、フィッティングされたボディスとプリーツスカートまで、レイヤーごとに構築されたということです。また、一番上に重ねられた複雑な織りは、イタリアのコモで制作されたものということです。
メーガン妃のウエディングドレスのように、ユージェニー王女のドレスにも、いくつかの重要なシンボルが含まれているとのこと。
王女とジャックの スコットランドのバルモラルへの愛に敬意を表したスコットランドのアザミ、母の家族ファーガソン家に敬意を表してアイルランドのクローバー、そして2人の家に敬意を表して、ヨーク・ローズと蔦の葉のモチーフが施されていました。
From Harper's BAZAAR.com
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Translation / Reiko Kuwabara