「どこに座るべきか」から「何を着るべきか」まで、ハリー王子とメーガン・マークルの結婚式の招待客は、失敗を犯さないよう、ロイヤル・ウエディングのエチケットをよく把握しておく必要があります。

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Getty Images

元王室担当編集者のダンカン・ラーコムさんは、2011年のウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式に出席した際、王室の結婚式で「やっていいこと、悪いこと」を目にしていました。

「今度の結婚式は、ウィリアム王子とキャサリン妃の時とは非常に違った雰囲気になるでしょうね」と、UK版女性誌『コスモポリタン』に語っています。「ハリー王子とメーガンは結婚式全体に自分たちらしさを出すでしょうから、私たちは“王室らしくない”感じにびっくりするかもしれません。ハリー王子は将来の国王ではなく、“人々のプリンス”ですからね」と。

 とは言え、ゲストは2018年5月19日(現地時間)にセント・ジョージズ教会に足を踏み入れる前に、その場にふさわしい礼儀作法があることを知っておかなければならないのも事実。

>>>それはどんなものかまとめてみましたので、ぜひ覚えておいてください!

携帯電話はOKですが、電源はOFF

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 教会内に携帯電話を持っていくのは、実は許されているのですが、サイレントモードにしておく必要があります。

 しかしながら「どのような状況下でも使うことは許されません」と、ラーコムさんは強調。エリザベス女王の写真をこっそり撮ろうなどすれば捕まることでしょう。案内係や教会スタッフがスタンバイしており、もし携帯のカメラを使い始める人がいたら、「ひそかにさとす」のです。

 これは、夜の披露宴でも同じ。「ゲストはその日一切写真を撮らないように言われます。特にフロッグモア・ハウスで開かれる夜の披露宴ではそうですね。ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式からは1枚も写真が流出しませんでした。このルールを破った人がいたら、幸せなカップルを窮地に陥れていたことでしょうね」と、ラーコムさん。

ソーシャルメディアは厳禁!少なくとも女王が到着するまでは

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「ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式の時、私たちはみんな写真を投稿しましたが、私たちはジャーナリストですからね。ゲストはツイートするでしょうが、もしやったとしたら、嫌な顔をされるリスクがあります。ロイヤル・ウエディングは、女王が最後に入場しない唯一の機会。女王が花嫁を待つのです。女王が登場したら、ゲストはお行儀よくしなければなりません。ツィートのような行為は絶対NGです。女王がいらっしゃる前なら、かなりリラックスしたムードになりそうですよ」と、ラーコムさん。

何時間も前にゲストが到着するのは当たり前

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 儀典では、パーティーの前の式典のときは、女王は常に最後に入場すると決められているため、出席者はかなり早めの時間に到着することが多いのです。

「ゲストは式が始まる2時間前に到着しました」と、ウエストミンスター寺院でのウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式を振り返ってラーコムさんは言います。「私たちは早く着きましたが、もっと早い人もいました」と。

 ハリー王子とメーガンの式は何事もそれより少しのんびりとしたものになりそうです。ゲストは、正午から始まる式の1時間前という、女王が入場するだいぶ前に到着するよう求められているのです。「女王より遅く到着したくはありませんよね。女王はメーガンが到着する5分前に入場することになっています」。

教会内では厳しい席順がある

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 教会に早く到着するからといって、いい席を取れるわけではありません。

「席順は、当然決まっています。招待状にある番号と同じ番号がついているのです」と、ラーコムさん。教会の伝統に則り、花嫁の家族は左側、花婿側の家族は右側に着席。

「王室のメンバーは全員、ハリー王子とメーガンの右側に着席します。メーガンの両親、共演者、友人には左側の上席が与えられるでしょう。彼らはできる限り普通の結婚式にしようとしているようです。だから、2人が周りを見渡せば、家族の顔が見られます」。

女王には決して自分から近づいてはいけない

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 君主がいるイベントに出席するというのは、普通の結婚式しか知らない人にとっては不安なもの。しかし、その状況に正しく対処する方法はあります。

「普通の慣例で言えば、女王に自分から近づいたり質問をしたりしてはいけません」と、ラーコムさん。そうではなく、ゲストは、女王のほうから近づいてきて話しかけてくれるのを待たなければいけないのです。

女王に挨拶しなければならない

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 女王に挨拶するには、守るべき正しいやり方があります。

「男性は会釈し、女性は片膝を曲げてお辞儀をするのです。ゲストは練習しなくてはなりませんが、それをやるのは、あくまで女王があなたの目を見た時だけです」と、ラーコムさんは強調。女性は前に出した脚に重心を置いて膝を軽く曲げ、男性は軽く会釈するのです。

 女王から握手を求められたら受けるのが普通ですが、それ以外はどんな時も女王に触れるのはNGです。

https://www.youtube.com/watch?v=N6SmwGHqDOA
実際の挨拶の方法は、ぜひ動画(02:30)をぜひご覧ください! ゆっくり長くお辞儀をする日本人からすると、結構あっさりしている印象ですね。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Prince William lunches with Emperor of Japan
Prince William lunches with Emperor of Japan thumnail
Watch onWatch on YouTube

 
ウィリアム王子が、今上天皇明仁と皇后美智子に挨拶したときの様子(00:50~)も。

帽子は欠かせない

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 ロイヤル・ウエディングに帽子はマスト。教会内でも常にかぶっていなければならないのです。

「通常の結婚式と同様に、守るべきファッションのエチケットがあります」と、ラーコムさん。「白い服を着てはいけませんし、女性は帽子をかぶらなくてはなりません」。帽子のスタイルも重要。他のゲストの視界を遮るような大げさな飾りや高さのありすぎるスタイルは顰蹙(ひんしゅく)をかいやすいので、もし出席する機会がありましたら、ご注意を!!

花嫁より目立たないこと

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 花嫁より目立つのは最大の無礼ですので、“ハリウッド・スタイル”のドレスは見られないでしょう。

 その代わり、ゲストは招待状で指示されたドレスコートに従うことが大事。ハリー王子とメーガンの結婚式の場合は、男性は「モーニングスーツかラウンジスーツ」、女性は「デイドレスに帽子」です。



From Cosmopolitan UK
Photography / Getty Images
Translation / Mitsuko Kanno