日本人がアカデミー賞獲得なるか？歴代のノミネートされた先輩をプレイバック
2018年3月4日（現地時間）、第90回アカデミー賞授賞式がハリウッドのドルビー・シアターでいよいよ開催となります。
映画界の頂点を決めるこのアワード、今年もさまざまな才能が世界各国からノミネートされ、日本人も2名が候補入りしています。そこで、これまでノミネートされた日本が誇る著名人たちを一挙に振り返ってみましょう!!
そでは、監督、俳優、ミュージシャンに衣装デザイナーまで、世界に名を知らしめた顔ぶれを覚えておいてください！
黒澤 明／監督
巨匠中の巨匠にして、日本人初のオスカー受賞者である故・黒澤 明氏。1952年に、『羅生門』で名誉賞（現在の外国語映画賞）を受賞しています。監督の名前はもちろんのこと、この作品で用いられた“ひとつの事象を複数の視点でとらえる”描き方は、「ラショーモン・スタイル」「ラショーモン・アプローチ」として国際的に知られるようになりました。監督はこのほか、1972年『どですかでん』、1976年『デルス・ウザーラ』、1986年『乱』などでノミネートや受賞を複数回果たしています。
市川 昆／監督
日本映画の黄金期を牽引した名監督は、1958年に『ビルマの竪琴』で外国語映画賞にノミネートされました。
ナンシー梅木（ミヨシ・ウメキ）／俳優
故・市川監督と同じく、1958年に朝鮮戦争時の日本を舞台にしたアメリカ映画『サヨナラ』で、みごと助演女優賞を受賞。これにより、アジア人俳優として初めてオスカー像をゲットすることに。
早川雪洲／俳優
1957年に大ヒットした映画『戦場にかける橋』で、翌1958年の第30回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた国際派です。ハリウッド草創期のトップスターとして、“西部劇のハート（ウィリアム・ハート）、喜劇のチャップリン、悲劇のハヤカワ”と称されるほど絶大な人気を誇り、その名はハリウッドのウォーク・オブ・フェイムにも刻まれています。
勅使河原宏／監督
安部公房による名作小説『砂の女』を映像化し、1964年に公開。翌1965年には国際的に高い評価を得て、第37回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートされます。また、その翌1966年の第38回アカデミー賞では監督賞にノミネートされています。いけばな草月流の創始者勅使河原蒼風の長男であるだけに、映画監督だけでなく陶芸や生け花、舞台美術など…幅広い分野で活躍しました。
ワダ・エミ／デザイナー
本名は和田恵美子。1986年の第58回アカデミー賞では、黒澤 明監督作品の『乱』で衣装デザイン賞を受賞しています。映画を中心にオペラなどの舞台衣装も数多く手がけ、世界的に活躍する日本人衣装デザイナーのひとりです。
右はオードリー・ヘプバーン。
坂本龍一／ミュージシャン
「教授」の名で親しまれる坂本龍一氏も1988年の第60回アカデミー賞にて、歴史巨編『ラストエンペラー』で作曲賞を受賞しています。今作では、俳優としても出演しています。
石岡瑛子／デザイナー
1993年の第65回アカデミー賞で、映画『ドラキュラ』で衣装デザイン賞を獲得。その後、2013年には映画『白雪姫と鏡の女王』で、2度目のノミネートを果たしています。
宮崎 駿／監督
ご存じスタジオジブリの宮崎 駿監督は2003年、『千と千尋の神隠し』で第75回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞しました。今作は、日本映画の歴代興行収入1位の座をいまだにキープしています。その後も2006年の『ハウルの動く城』、2014年の『風立ちぬ』などでもノミネートされました。
山田洋二／監督
真田広之を主演に迎えた映画『たそがれ清兵衛』で、2004年の第76回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされています。
渡辺 謙／俳優
トム・クルーズと共演した『ラストサムライ』が賞賛され、2004年第76回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされます。賞こそ獲得しなかったものの、これを機に『バットマン ビギンズ』『SAYURI』『硫黄島からの手紙』『GODZILLA ゴジラ』など次々と出演。国際的に名を馳せました。
菊地凛子／俳優
言葉が話せない役でアカデミー賞ノミニー（授賞候補）となった、歴代5人目の女優。それは2007年、映画『バベル』で第79回アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたのでした。ここで彼女は、一躍スターダムをかけのぼることに。4月公開となるメガヒット作の続編『パシフィック・リム：アップライジング』では、パイロットのマコ役としてカムバックしています。
加藤久仁夫／監督
2009年第81回アカデミー賞で、『つみきのいえ』は邦画として初の短編アニメーション賞を受賞しました。
滝田洋二郎／監督
同じく2009年第81回アカデミー賞で、映画『おくりびと』は外国語映画賞の栄冠に輝きました。
高畑 勲／監督
『火垂るの墓』『おもひでぽろぽろ』などで知られる高畑監督は、『かぐや姫の物語』で2015年の第87回アカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされています。
右はプロデューサーの西村義明。
辻 一弘／メイクアップアーティスト
2018年3月30日（金）公開の映画『ウィンストン・チャーチル／ヒトラーから世界を救った男』で、メイクアップ＆ヘアスタイリング賞として3度目のノミネートされています。以前は、2006年公開の映画『もしも昨日が選べたら』で2007年の第79回アカデミー賞に、さらに2008年の第80回アカデミー賞でも、2007年公開の映画『マッド・ファット・ワイフ』で同賞にノミネートされています。彼の神業メイクのおかげもあって、主演のゲイリー・オールドマンは英国アカデミー賞を受賞しており、辻自身の受賞の可能性も高いと見られています。3度目の正直にして、初のオスカー獲得するでしょうか？
桑畑かほる／監督
米国をベースに、ミュージックビデオやTVCMなどを中心に、Ru Kuwahataの名で活躍中。2018年、ストップモーションアニメ『Negative Space（原題）』で共同監督を務めた夫マックス・ポーターとともに、第90回アカデミー賞で初のノミネート。短編アニメーション賞受賞に期待です。
夫のマックス・ポーター監督（右）とともに。
