ハリウッドを代表する名優バート・レイノルズが、現地時間2018年9月6日に米フロリダ州の病院で82歳で息を引き取りました。
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1950年代からTV俳優として活動し、1961年に『奇蹟の天使』で映画デビューしたバート・レイノルズ。
トレードマークのヒゲとタフガイのイメージを武器に、多数の作品に出演しました。最近では、ブラッド・ピット&レオナルド・ディカプリオのW主演で話題のタランティーノ監督最新作『Once Upon a Time in Hollywood(原題)』にキャスティングされてもしました。
Esquire.jpの担当編集個人の思いとしては、『The Longest Yard(ロンゲスト・ヤード)』(1974年公開)のポール役のバートが最高でした。実際にバートは、全米屈指のアメリカンフットボール強豪校であるフロリダ州立大学のアメリカンフットボールチームの選手として活躍した経歴の持ち主。その映画のラストシーンのバートはカッコよすぎでした。なぜか背番号22で、クォーターバックというのが気になりましたが…。
では、世界から愛されたバートを偲びつつ、その代表作を振り返ってみましょう。
『ガンスモーク』
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1955年から20年間にもおよんで続いた、ロングラン西部劇TVドラマ。
バートは1962年よりキャストの仲間入りをはたしています。鍛冶屋のクイント役として、計50話ものエピソードに出演しています。
『脱出』
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彼の出世作として知られる、1972年のサスペンスアクションです。バートは友人3人とともに、川下りを楽しむアウトドア派のルイスを演じています。
この映画は、この年の興行収入ランキング第5位にランクインし、第45回アカデミー賞でも3部門でノミネート、第30回ゴールデングローブ賞で5部門にノミネートをはたしています。
『ロンゲスト・ヤード』
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1974年の映画。フロリダ州立大学時代にアメフト選手として活躍していたバートは、今作で服役中の元アメフト選手ポールとして登場しています。
刑務所の囚人を集め、看守チームの練習相手となるチームを作る主人公を熱演し、ゴールデングローブ賞 主演男優賞ミュージカル・コメディ部門でノミネートされています。
また、2005年公開のリメイク版にも往年の名プレイヤー、ネイト役で出演しましたが、どうやら本人、その出来は気に入らなかった様子です。
『トランザム7000』
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1977年の大ヒット作。主人公バンディットに抜擢されたバートは、ヒロインのキャリーを演じた女優サリー・フィールドと恋に落ち、1982年に破局するまで交際していました。
このアクションコメディは、この年の興行収入第2位にランクインするメガヒットを記録。後続シリーズも作られ、バートも出演しています。
『テキサス1の赤いバラ』
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カントリーミュージックの女王ドリー・パートンと共演し、話題を呼んだ1982年のコメディミュージカルで7000万ドルもの興行収入を記録しています。
ドリーが映画用に再録した『オールウェイズ・ラヴ・ユー』は、全米カントリー・チャートで1位をマーク。ちなみにこの曲は彼女が作詞・作曲したもので、1992年にはホイットニー・ヒューストンがカバーし、自身の主演映画『ボディガード』の主題歌にもなりました。
『Evening Shade』(原題)
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1990年から4年間にわたって放送された、アメリカのTVドラマになります。
バートは、アーカンソー州の田舎町の高校でアメフトのコーチを務める元アメフト選手ウッドに扮し、その演技が高く評価されました。1980年代後半から人気が低迷し、離婚や自己破産など不幸が続いていた彼に救いの手を差し伸べたのが、この作品だったのです。
『ブギーナイツ』
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1997年を代表する作品。今作でバートは、マーク・ウォールバーグ演じる主人公のエディをスカウトする、ポルノ映画の監督ジャックを熱演しています。
第55回ゴールデングローブ賞で助演男優賞に輝き、第70回アカデミー賞でも助演男優賞にノミネートされました。
『デュークス・オブ・ハザード』
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1979~1985年に放送されたアメリカのTVドラマ、『爆発!デューク』をリメイクした2005年のアクションコメディ映画になります。
バートはボー、ルーク、デイジーのいとこ同士3人から農場を奪おうとする、悪党ボス・ホッグを演じて鮮烈な印象を残しました。
そんなバートが、タランティーノ監督の最新作『Once Upon a Time in Hollywood』ではどんな役を演じるのか……再びスクリーンで出会えるのを楽しみにしつつ、安らかに眠るよう祈りたいと思います。
From Country Living
Translation / Reiko Kuwabara