1994年、当時交際していたヒュー・グラントの主演映画『フォー・ウエディング』のプレミアに現れた、エリザベス・ハーレイ。
Elizabeth Hurley on that Versace dress: 'It really wasn't that big a deal to me at the time'
サイドを大きな安全ピンで留めた黒い「ヴェルサーチ(Versace)」のホルタードレスをまとって登場。
その結果、ほぼ無名だったエリザベスは一気にメディアの視線を集め、このドレスはファッション史に残る不朽の一着となったのです。雑誌では何百回とそのドレスについて書かれ、ウィキペディアのページも存在しているほどなのです。とはいえ、話題になるとはわかっていたはずですが、あれから20年以上経った今でも話のタネになるなんて、彼女は予想していたのでしょうか…?
「いいえ、まさか! できるわけないでしょ?」と、エリザベス。しかし、いまだに私たちはあのドレスの話をしているのです。当時、あのドレスは即座にヴェルサーチ史上最高のドレスのひとつだと称賛され、着ていたエリザベス自身も、ファッション史にその名を刻むことになったのです。
「振り返ってみれば面白いわね。数年前、『あのドレスの20周年をどう思うか』という電話をたくさん受けたの。でも、私はドレスの20周年だなんて知らなかった。初めて聞いたのよ。自分が着たドレスのことを思ってくれる人がいるのは嬉しいけど、当時、私にとっては別に大したことじゃなかったの」と。(次ページへ続く)
プレミアの翌日、ドレスは返却しなければならなかったのです。しかし、エリザベスは故ジャンニ・ヴェルサーチ氏がデザインしたほかのドレスは、何着もキープすることができたのだそう。
「ジャンニが私のためにデザインしてくれた、ホットピンクとゴールドの大きなスパンコール付きドレスが、今でも忘れられないわ」と打ち明けるエリザベス。彼女は現在、エプソム競馬場で開催中の恒例のレースのアンバサダーを務めています。「まだあのドレスを持っているわ。着たドレスは全部キープしてあるの。もう着られないと思うけど、持っているのよ」。
彼女が親近感を覚えているのは、あの黒いドレスだけではありません。彼女とヒュー・グラントは13年間の交際後2000年に破局してしまいましたが、今でも親しくしているのです。ヒューはつい最近、TVプロデューサーのアナ・エバースタインと結婚したばかり。「彼は、すごく幸せみたいよ」と、元カレの結婚を愛しそうに語るエリザベス。「アナという素敵な奥さんとの間に子どもが3人いて、とても幸せそうよ」と。
この3年間は、TVドラマ『ザ・ロイヤルズ』で王妃ヘレナを演じて注目を集めているエリザベス。ロイヤルファミリーの誰かが実際にこのドラマを観ているかどうかはわからないそうですが、世界中の人々と同じく彼女も、先月のロイヤルウエディングでのハリー王子&メーガン妃のファッションはチェック済みだそう。
メーガン妃の美しさはもちろん、「ジバンシィ(Givenchy)」のドレスも大いに気に入ったようです。「素敵なドレスやハットで溢れていたわね。アマル・クルーニーはゴージャスだったし、キャサリン妃もとても素敵だった」。(次ページへ続く)
水着ブランドを手掛けるエリザベス
23年前にファッション界に足を踏み入れて以来彼女は、自身の水着ブランドである「エリザベス・ハーレイ・ビーチ(Elizabeth Hurley Beach)」も手がけています。そこで、ビーチを歩く時、自信をアップさせる秘訣を教えてくれました。
「2、3日歩き回って、鏡に映る姿を見慣れれば、気分が楽になって自分のボディに優しくなれるわ。冬の間、裸になって自分のボディをじっくり見る人はほとんどいないしね」と、53歳になる彼女は持論を展開。「自分自身を心地よく感じられれば、見え方もよくなる。コソコソしたり隠れたりしないこと。それから、少し日焼けすることね」と。
「だから私はいつも、バカンス前にセルフタンのローションを買って、自宅のバスルームで水着でちょっと歩き回って、慣れるようにしてと言っているの。とにかくやってみて。ホリデーの終わり頃には大丈夫になって、もう何も気にせずいい気分になっているから、その感覚を覚えておいて。大丈夫よ、私たちはみんな大丈夫。自意識過剰を克服することが必要なだけなの」と最後に締め括ってくれました。
From Harper’s BAZAAR UK
Photography / Getty Images
Courtesy of Investec
Translation / Mitsuko Kanno