スクリーンの中でひと際目立つ 
個性的な演技を魅せてくれる、
人気俳優のサミュエル・L・ジャクソン。 

彼がこのたび演じるのが、 
『キングコング:髑髏島の巨神』で 
軍隊を率いて、キングコングに立ち向かう 
プレストン・パッカード大佐。


今回、サミュエル・L・ジャクソンに
ここでしか聞くことのできない 
本作での役作りから役者人生についてまで、
メンズ・プラス編集部が聞いてきました!


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©YOSHIKO YODA

映画『キングコング:髑髏島の巨神 × サミュエル・L・ジャクソン

メンズ・プラス編集部(以下、編集部):本作でパッカード大佐は、人類の中で唯一キングコングに攻撃的な姿勢を見せるキャラクターと言えるのではないでしょうか。そして、部下への思いがとても強いことが予告編でも分かるのですが、なぜ彼は巨大なキングコングに立ち向かえたのでしょうか?

サミュエル・L・ジャクソン(以下、ジャクソン):ベトナム戦争の終わりの時代を本作では描いており、これはアメリカにとっての敗戦であると、一般的には言われていますよね。 でも、パッカード自身はまだ戦争は終わっていないと思っているのです。任務を完遂できなかった彼が髑髏島にやって来て、もう1つの戦争が起きてしまうわけなのです。 

部下を従えての戦争であるため、もちろん彼らを守らなければならないのです。そして、彼らが不安にならないように、自身が勇敢に立ち向かわなければいけない。過去のベトナム戦争で戦死した部下や仲間たち、そして髑髏島での部下のことを思いながら、彼は闘い続けているのです。

編集部:キングコングを目の前にしたら、ご自身は闘いますか? それとも逃げますか?

ジャクソン:もちろん、逃げるでしょ(笑)。闘わなくても、人生でできることは他にたくさんありますからね。

編集部:パッカード大佐は私たち日本人がイメージしがちなコテコテの軍人なのですが、役作りを行う際に、本物の軍人または他の映画で登場した軍人役を参考にされたのでしょうか?

ジャクソン:特に意識した実在の軍人はいなかったのですが、本作ではミリタリー・アドバイザー(軍事アドバイザー)がついており、技術的な台詞に関してはその意味について彼らに教えてもらいました。 







ただ、意識したのが幼いときに読んだ『白鯨』でした。そのため、自分はエイハブ船長で白鯨と闘うんだ!という意識で、パッカードを演じました。 
 

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写真:本作で演じたパッカード大佐は良くも悪くも男らしさを感じることのできる、部下思いの熱い男!© 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED
 

サミュエルが認める、怒る演技が上手い俳優とは?

編集部:パッカードは部下思いの優しい男でありますが、周りが見えなくなって頑固すぎる一面もあります。ご自身と似ているところは、パッカードにあったのでしょうか?

ジャクソン:全然、似てないね…(笑)。まあ、似ているとしたらお互い黒人で背が高いことかな。そして、頭が良いことも似ていると思うし、お互いハンサムだよね(笑)。僕自身の性格は強気なところもあるし、言いたいことは言うよ。そして、信念を曲げることもない...。そして、たまに立ち向かうこともありますね。家族や友人たちに対しては、誠実に向き合っていますよ。勇敢であるかは微妙なところかな。 
 


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写真:チャーミングな表情で質問に答えることが多かった、サミュエル・L・ジャクソン。ベテラン俳優ならではの物腰の柔らかさは流石でした。©YOSHIKO YODA

編集部:本作の舞台である髑髏島では、どんな人間でも絶体絶命のピンチに追い込まれてしまうと思われます。これまでの自身の体験で絶体絶命のピンチに追い込まれたことはあるのでしょうか?

ジャクソン:まず、動物に攻撃されたことはないかな(笑)。でも、生死を分ける瞬間がありましたね。ニューヨークの地下鉄のドアに足が引っかかってしまって、電車はドアを閉めて発車してしまったのです。幸いにも、誰かが緊急停止ボタンを押してくれたことで助かりました。怖かったし、痛かったね…(苦笑)。

編集部:今までの作品を拝見すると、怒る演技がとても上手い印象があるのですが、今回グリーンバックで撮影されて、対象物がないなかでの演技をされることはとても難しいことだと思います。どのように怒りを積み上げて、演じられたのでしょうか?

ジャクソン:とにかく鏡の中の自分を見ていたよ(笑)。俳優であれば、必ず自分の姿や演技を鏡で見つめるものなのです。芝居をしながら、色々な表情をすることによって役作りにも繋がっていくのです。そして、キングコングがどのような出で立ちや姿であるのかを想像しながら、演技に励んでいました。 







「怒り」という感情を表現するのは、役者にとっては技量のひとつ。1回コツを掴んでしまえば、意外と楽に行えるものなのです。どれだけ怒っているのかの度合いもあるので、色々と考えながら演技をしました。

編集部:ちなみに、ハリウッドで怒る演技が上手いなと思う俳優はいますか?

ジャクソン:まず、デンゼル・ワシントンは怒る演技に関しては素晴らしいよね。ビートたけしさんも怒る演技は上手いと思います。そして、ブルース・ウィリスも上手だと思いますよ。やはり、アクションをする俳優は、みんな怒る演技は上手だと思います。 
 




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写真:マニアックな質問に、真面目な表情で考え込む一面を見せてくれたサミュエル・L・ジャクソン。シリアスとコミカルを演じ分ける彼の魅力が詰まったインタビューになりました。©YOSHIKO YODA

長い役者人生を続けてきた秘訣について、サミュエルが語る!

編集部:パッカードが軍隊のリーダーであるように、同じくサミュエルさんもハリウッドで長い間牽引されていると思うのですが、これまで役者を続けられた秘訣、または演技に対する思い入れはあるのでしょうか?

ジャクソン:ここまで長く役者を続けられたことは、とにかくラッキーだっただけだと思います。映画というのは、とりあえずやってみなくちゃ分からないものなのですね。役を選んでいく上で、自分がその作品でハッピーな体験ができるのであろうか、そして実際に観てみたい映画なのであろうか、ということです。観客の視点を常に大切にして、プロモーション活動を行っています。幸いにもこれまで出演した作品は、どれも楽しいものばかりで毎回わくわくしています。

編集部:サミュエルさんが俳優デビューされたのが1972年ということで、本作の時代設定(1973年)とほぼ同時期です。当時、サミュエルさんは若手俳優として、どのような思いを込めて、役者をされていたのでしょうか? また、将来スターになっていることは予想していたのでしょうか?

ジャクソン:今に至るまでの道のりは、長くて険しい道でしたよ。若い頃はレパートリーシアターやストリートシアターなどで、舞台俳優として演技をしていました。デビュー当時はアトランタに4年間住み、俳優活動を行っていました。そして、1976年にニューヨークに移住してから、本格的な演技(TV番組に出演やオペラなど)を経験したのです。 

俳優というのは分からないもので、良い波がやってきたと思ったらいきなり波が止まってしまったりする。そのため、未来のことを想像しにくいのです。そんななか、モーガン・フリーマンやデンゼル・ワシントンがハリウッドへ行きました。僕は、ハリウッドから呼ばれるまでは行かないことを決めていました。そして、ハリウッドに行くきっかけとなったのが『ジャングル・フィーバー』(1991年)だったのです。 
 

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写真:これまでの役者人生について、真剣に語ってくれたサミュエル。下積み時代を長く経験しているからこそ、今の彼がいるのかもしれません。©YOSHIKO YODA

編集部:自身の俳優人生でブレイクしたと感じた瞬間はあったのでしょうか?

ジャクソン:毎日のように、所属先の事務所に「ハリウッドから電話来た?」と毎日のように聞いていたのですが、最初は電話がなかったようです。しかし、ある日事務所のスタッフから「ハリウッドから電話があったわよ」と聞いて、その内容が『ジャングル・フィーバー』の出演オーディションの案内でした。その後、『パトリオット・ゲーム』や『パルプ・フィクション』などのオーディションの案内が届きました。



『パルプ・フィクション』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたのですが、それ以降はオーディションの案内は来なくなり、脚本を読んで出演したい映画を選べる立場になりました。そのときに風向きが変わってきたなと実感しましたね。『「ダイ・ハード」シリーズに出演すれば、あなたの人生が変わるよ!』と、ブルース・ウィリスに言われました。「ダイ・ハード」シリーズは当時の大ヒット作品で興行収入がトップクラスの作品でしたから、納得しました。『ダイ・ハード3』に出演したことがきっかけで、日本に来たことがあるのですが、ある映画配給会社の人と話していたときに判明したのが、日本で認知されている黒人俳優はウィル・スミスとエディ・マーフィーぐらいと知り、驚きましたね。一般人が僕のことを指差しながら話していたので、僕の知名度も上がっていたのかもと思いましたね(笑) 
 

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©YOSHIKO YODA

サミュエル・L・ジャクソンのプロフィールと映画の詳細

サミュエル・L・ジャクソン(Samuel L. Jackson) 
1948年12月21日生まれ。アメリカ出身の俳優。代表作は『パルプ・フィクション』、『ダイ・ハード3』、『スター・ウォ―ズ』シリーズ、『アベンジャーズ』シリーズなど。これまで多くのヒット作に出演し続けているベテラン演技派俳優。これまでヒューマン映画からアクション映画など幅広いジャンルの映画に出演し、世界中で高い人気を得ていることで注目される。明るい気さくな性格で、ファンから愛され続けるレジェンドとして、ハリウッドを牽引している。

『キングコング:髑髏島の巨神』 
2017 年/アメリカ/カラー/英語/118分
原題:Kong: Skull Island
配給:ワーナー・ブラザース映画
2017年3月25日(土)より、全国ロードショー  
© 2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED







公式サイト
>>>http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/

映画『キングコング:髑髏島の巨神』の作品情報ページはコチラ↓
>>>http://www.mensclub.jp/lifestyle/news/kingkong17_0324_link/



これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
映画『キングコング:髑髏島の巨神』日本版予告編【HD】2017年3月25日公開
映画『キングコング:髑髏島の巨神』日本版予告編【HD】2017年3月25日公開 thumnail
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編集者:山野井 俊