銃で敵を撃ちまくりながら、 
接近戦で柔道の技も繰り広げる——。 

ガンアクションと格闘技を組み合わせた 
新鮮な戦闘シーンで大ヒットした 
『ジョン・ウィック』シリーズの 
最新作が公開中です。 

公開を目前に控えた6月中旬、 
主演キアヌ・リーブスと、 
監督チャド・スタエルスキに 
話を聞きました。

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 映画『ジョン・ウィック チャプター2』 キアヌ・リーブス&チャド・スタエルスキ監督

編集部:『ジョン・ウィック』シリーズでは、スタエルスキ監督はスタントマンとしても活躍(!)されています。そしてキアヌさんも多くのアクション映画に出演してきました。おふたりが考える“アクション映画の素晴らしさ”はどういったところにありますか?

リーブス:お互いのことについて話し合ったことはあまりないんだけど、チャドの方が僕よりたくさんアクションについて知っていると思う。ただ、ひとつだけ言えるのは、僕たちはテイストがよく似ているんだ。

スタエルスキ:そうですね、意思疎通がうまく図れていると思います。カンフー映画、日本映画、香港映画、アニメ映画など、さまざまなジャンルのアクションを参考にして、このシリーズでアクションシーンを描いてきました。 

そして何よりもウォシャウスキー姉妹(『マトリックス』シリーズ監督)から多くのことを学びました。私はこれまでに俳優、スタント、監督としてキャリアを積んできましたが、キアヌと僕はウォシャウスキー姉妹から同じことを学んでいたため、言葉にしなくても互いに伝えたいことが分かるのです。例えば、「ここで銃を構えて、こうやってアクションするんだよ」と、頭の中で思っていることをキアヌは感じ取ってくれる、という具合に(笑) 
 

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編集部:前作『ジョン・ウィック』が大ヒットし、その反響を受けて2作目の製作が決まったと思います。続編の製作でとくに気を配ったことはありますか?

リーブス:ジョン・ウィックを再び演じるのですから、世界観やトーンが合うように極力注意しましたね。

スタエルスキ:ジョン・ウィックが何を考えているか、その上でどう行動するか、そういう点に気を配りました。実のところ、それを考えるのがもっとも難しいのです。キャラクターを描くのはとても面白いのですが、同時にとても難しくもあります。それとは逆に、物語を作るのはそこまで難しくなかったりするものです。

 キアヌはどうやって武術を習得した?

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編集部:『ジョン・ウィック』シリーズでは、スーツや時計、靴といったファッションアイテムに、クルマやバイクも登場します。劇中に登場するアイテムのなかで、おふたりが気に入っているものは?

スタエルスキ:ウォシャウスキー姉妹と一緒に働いたときに、世界観を大事することを学びました。彼らはとにかくあらゆることにこだわり、どんな小物でも丁寧に撮影するのです。その影響でしょうか、『ジョン・ウィック』シリーズでは、なぜジョンがこのスーツを選ぶのか、この銃を選ぶのか、ひとつひとつのディテールを描きました。こだわり抜いたアイテムひとつひとつが、ジョン・ウィックというキャラクターを完成させているのです。 

私自身が最も好きなのは、本作でキアヌが着用する3ピースのスーツでしょうか。私もディテールが大好きなので、スーツに似合う銃を選ぶプロセスはたまりませんでしたよ。そして、もちろんクルマ選びにも興奮しましたね。結局のところ、すべてのアイテムが大好きなのです(笑) 

キアヌ、君はどのアイテムが一番好きなの? 
 

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リーブス:君が全部話しちゃったから、僕の話すことがなくなったよ(笑)。代わりといっては何ですが、実生活で好きなアイテムについて話しますね。洋服や靴は大好きです。そして、最近手に入れた50年代のタイプライターに今ハマってますよ! 

スタエルスキ:やっぱり、クラシカルなアイテムっていつでも楽しめるよね! 
 

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編集部:シリーズを通して、“ガンフー”(銃器とカンフーなどの格闘術を組み合わせたアクション)がとても新鮮です。本作では相撲や柔道などの武道まで登場しますよね。そういった武術の習得は、大変な努力が必要になると思うのですが…。

リーブス:ガンフーに柔道と柔術を取り入れることは、チャドと話し合って決めました。「コンバットアクションを取り入れたいな」と考えたのも、接近戦のアクションシーンを描きたかったからです。ハリウッド映画にはない、銃を持ったまま柔術で組み伏せるという斬新なアクションシーンを観客に観てほしかったのです。 

私自身、柔道と柔術の経験はありませんでした。でも、とても楽しかったですよ。シンプルな技から始めたのですが、次第に難易度の高い投げ技にも挑戦しました。続編は前作よりもパワーアップしなくてはならなかったので、空中で相手を掴んで巴投げをするという前代未聞の技も繰り広げています。ぜひ日本の皆さんに観てもらいたいですね。 

スタエルスキ:そうそう、「フライング・トモエナゲ」もあるから凄いことになっているんだよ!(笑)そのほかにも複雑な巴投げが登場します。ジョン・ウィックは相手を掴むのが大好きだから、まるで柔道家のようですね。そして、キアヌが銃を構える姿は本当に絵になるんです。これは侍映画の型をベースにしているんですよ。三船敏郎のようなレジェンドを参考にしています。  

編集部:最後に、お気に入りのシーンを教えてください。

リーブス:銃撃戦のシーンですね。廃墟のような場所でピストル、ショットガン、ライフルを使って、向かってくる敵に立ち向かうシーンがお気に入りです。迫力満点のシーンなので、皆さんも気に入ってくれるはずです。 
 

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 常に笑顔で気さくに答えてくれた、キアヌ・リーブスとチャド・スタエルスキ監督。ふたりのやり取りを見ていると、互いに信頼し合っているのがよく伝わってきました。そんな彼らの最新作『ジョン・ウィック チャプター2』がついに公開されます。

キアヌ・リーブス&チャド・スタエルスキ

キアヌ・リーブス(Keanu Reeves
1964年レバノン生まれ。トロントで育ち、TV番組やさまざまな地方の舞台作品に出演したのち、ロサンゼルスへ移住。89年のコメディ「ビルとテッドの大冒険」が大ヒット、シリーズ化もされる。親友の故リバー・フェニックスと共演した『マイ・プライベート・アイダホ』(91)の後、『スピード』(94)が世界的な大ヒットを記録。その後、『マトリックス』(99)も大ヒットを経てシリーズ化された。そのほか、『ディアボロス/悪魔の扉』(97)、『コンスタンティン』(05)、ハリウッド版忠臣蔵の『47RONIN』(13)に出演。『キアヌ・リーブス ファイティング・タイガー』(14)では監督デビューを飾り、自らも出演した。近年は『ジョン・ウィック』(15)、『砂上の法廷』(16)などに出演。 

チャド・スタエルスキ(Chad Stahelski) 
1968年アメリカ生まれ。前作『ジョン・ウィック』(15)で監督を務め、大作アクション映画に数多く関わるアクションの伝道師として活躍中。アクションとスタントのコーディネーターとしてかかわった作品に『マトリックス リローテッド/レボリューションズ』(03)、『300<スリーハンドレッド>』(07)、『ウルヴァリン:SAMURAI』(13)などがある。スタントでは『マトリックス』(99/スタントダブル:ネオ)などに出演した。 

『ジョン・ウィック チャプター2』
2017 年/アメリカ/カラー/英語/122分
原題:John Wick : Chapter 2
配給:ポニーキャニオン
7月7日(金)より、TOHOシネマズ みゆき座ほか 全国ロードショー  
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公式サイト
>>>http://johnwick.jp/

映画『ジョン・ウィック チャプター2』の作品情報ページはコチラ
>>>http://www.mensclub.jp/lifestyle/news/johnwick17_0706_link/

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編集者:山野井 俊