ギャラの高い俳優のリストの中には、意外な俳優も含まれていました。

 昨今のハリウッドのトップ俳優たちは、90年台の俳優たちに比べてあまり稼いでいないようです。そうは言っても、彼らの莫大なギャラの額には驚かずにはいられませんが...。

 2018年5月8日、米『ヴァラエティ』誌は最近出演した映画1本あたりのギャラの額で俳優たちをランク付けしました。

 そこには、レオナルド・ディカプリオやドウェイン・ジョンソン、ヴィン・ディーゼルなど誰もが認めるトップスターから、意外にも思えるイーサン・ホーク、『カンフー・パンダ』でお馴染みのジャック・ブラックまで、様々な俳優がランクインしていたのです。 

 そのランキングの1位はジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグ。彼は1本あたり、2500万ドル(約27億2500万円)も稼いでいるのです。ただし、クレイグ以外でランクインした英国人となると…トム・ハーディのみでした。ハーディは『ヴェノム』でのギャラが、700万ドル(約7億6000万円)だったということです。 

 とはいえ、このトップ俳優たちのギャラは90年代や2000年代の全盛期に比べれば下がっています。当時のトップスターたとえばジョニー・デップですと、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』だけで3500万ドル(約38億1500万円)を稼いだほどですから…。 

 俳優のギャラといえば、2017年9月に発売された米『フォーブス』誌の記事の中で、「もっとも稼いだ俳優ともっとも稼いだ女優の賃金格差」が注目されましたが、この状況は今のところ期待ほど改善していないようです。同誌のランキングでもっとも稼いだ女優であったエマ・ストーンは、俳優全体で15位でした。『ヴァラエティ』誌のランキングでも、ランクインしている俳優の多くは男性です。 

 同誌で20位以内にランクインした女優は、アン・ハサウェイです。彼女の場合、2020年公開予定の『バービー』で1500万ドル(約16億3500万円)でした。ジェニファー・ローレンスは『レッド・スパロー』で、1500万ドル(約16億3500万円)、サンドラ・ブロックは『ミニオンズ』で、1500万ドル(約16億3500万円)、エミリー・ブラントは2019年公開予定の『ジャングル・クルーズ』で800万〜1000万ドル(約8億7000万円~約10億9000万円)、ブライス・ダラス・ハワードは『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で、800万ドル(約8億7000万円)の5人だけになります。

 ブライス・ダラス・ハワードについては、『ジュラシック・ワールド』で共演したクリス・プラットよりも、ギャラが200万ドル(約2億2000万円)少なかったという報道もありました。

スターたちとの契約内容には、 SNSのプロモーション代も!?

 また最近では、スターたちとの契約内容も変わりました。

 ギャラが支払われるのは映画に出演してセリフやアクションをこなしたり、プロモーションで各地を周るようなことだけではありません。たとえば「ザ・ロック」ことドウェイン・ジョンソンは、『レッド・ノーティス』で2200万ドル(約24億円)のギャラを得ました。が、このうち100万ドル(約1億1000万円)は、彼のソーシャルメディア上でのプロモーションに支払われたものだといいます。

 彼にはTwitterで1290万人、Facebookで5800万人、Instagramでは1億570万人ものフォロワーがいますから…。 
   

Performance art, Performance, pinterest

(C)Universal Pictures 

  
 このほか、短時間の出演で荒稼ぎしたのがロバート・ダウニー・Jr。彼は『スパイダーマン:ホームカミング』でわずか15分ほどスクリーンに登場しただけですが、そのギャラは1000万ドル(約10億9000万円)とかなりの額になっています。 

 ちなみに俳優によっては、今回伝えられた額よりもう少し多くのギャラを得ている人もいることでしょう。大ヒット作では、興行成績に比例した額をギャラの一部として受け取ることを選ぶ俳優もいますから…。



From ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。