「音楽には、写真と同じように
思い出が保存されています」

そう語るのは、アルバルク東京所属の
プロバスケットプレイヤー、田中大貴選手。
田中さんにバスケットにまつわる思い出や
意気込みをプレイリストで表現してもらいました。


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キャリアと音楽の思い出を語ってくれた田中大貴選手。

Daiki Tanaka's Playlist 

スポーツのなかでもバスケットボールは音楽との関わりが深い競技のひとつです。日々、さまざまなシーンで音楽に触れているというプロリーグ「B.LEAGUE」のアルバルク東京に所属している田中大貴選手。今回は田中さんにキャリアの節目を思い出す音楽を伺い、Spotifyのなかでプレイリストを作成してもらいました。

「試合前やトレーニング中はもちろん、プライベートでも音楽はよく聴いています。Spotifyは少し前から愛用していて、おすすめやプレイリストの曲で昔を思い出したり、初心に返ったりもしています」

なかでもOne Directionの『Story of My Life』を聞くと高校時代に味わった悔しさを思い出すそう。

「僕は1年生から試合に出場させてもらい、2年生のときに全国でベスト16に入ったこともありました。でも大切なタイミングではインターハイへの切符を掴めなかったんです。これまでのバスケット人生で一番悔しかったといっても過言ではありません。ですが今となってはすごくよい経験をしたなと思えるほどに成長できた気がします。過去を引きずるのではなく、それをどう糧にできるかが大切だということにも気づけました。それを踏まえて振り返ると人生はストーリーだなと。でも決してネガティブになることはなく、前向きに捉えることができているので、この曲を聞くと高校時代を思い出します」

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現在つけている背番号“24”への思いは高校時代の経験があるからとのこと。

 
「実はバスケットボールでは大学から背番号を自分で選べるんです。だから高校時代に味わった悔しい気持ちを忘れないように出身高校名にちなんだ2(に)4(し)を背負うことにしました」

いろんな思いをこめて選んだ“24”に捧げたい曲を尋ねてみると、感謝の気持ちが返ってきました。

「Martin NieveraとBrian McKnightの『Thank You for Saving My Life』を贈りたいですね。自分のバスケット人生は高校時代に確立できたと思っています。頑張ろうとか単に好きな番号だからということではなく、僕の人生の形を作ってくれてありがとう、という意味でこの曲が浮かんできます」

自身のバスケット人生を振り返ったとき、背番号と同じように感謝の気持ちを伝えたい人がいるそうです。

田中さんが感謝している人は……

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バスケットをはじめた小学生のときの写真。当時はまだ身長もそう高くなかったそうですが、キャプテンとして活躍していました。

 
「母にはとても感謝しています。バスケットを始めたときから今まで、長年支えてくれたことはありがとうの一言では表現できないほどです。特にSizzlaの『Thank You Mama』が流れるとこの気持ちが湧き上がってきます。レゲエなので感謝の気持ちとしては曲調がポジティブなのですが、だからこそ自分の気持ちにすごくマッチしているなと。これから結果を残すことでしっかりと親孝行していこうという気持ちにさせてくれます」

 
競技人生を見直すことができることはもちろん、さまざまな場面で自分を鼓舞してくれたのも音楽だといいます。

「まだこの歳なので語るのもなんなのですが…人生っていろいろなことが起こるなと。もちろん楽しいことや嬉しいことも多いのですが、辛いこともありますよね。そんなときにウルフルズの『笑えれば』を聴くと、笑顔でいることで乗り越えられることもあるのだと前向きな気持ちになれるんです。またプライベートではドライブが趣味なので、車内でSigur Rosの『Hoppipolla』など落ち着いた曲を流して気分転換をしています」

田中さんが活躍する「バスケット」の世界は近年、競技環境が大きく変化しました。なかでも、最も大きな変化が統一プロリーグ「B.LEAGUE」の発足です。プロとしてキャリアを重ねることを、表現した一曲からはプロとしての意識が感じられます。

「SantanaとMichelle Branchの『The Game of Love』が個人的には当てはまります。プロになったからには観に来てくださる方を楽しんでもらうようにプレイするなど、今まで以上に責任が大きくなりました。そのためには自分もしっかりと楽しむ必要があると感じていますが、反面、舞い上がってしまってはいけない。冷静さも保っていなければいけないという自分への問いかけも兼ねてこの曲がピッタリ合うんです。ただ、これは意識の上での話なので、試合前にはLMFAO の『Party Rock Anthem』で気分を上げて、最高のパフォーマンスを発揮できるようにモチベーションコントロールをしています」

田中さんが思うバスケットらしい曲を伺うとこれもまた田中さんの人柄が表れていました。

田中さんが思うバスケットらしい曲は?

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Spotifyは普段から使用していて、試合前やプライベートのときも音楽に触れているそうです。

 
「あくまでも僕個人として思っている曲なのですが、コールドプレイの『Viva La Vida』です。世界的で、観ている人が興奮できるスポーツ。曲調やスケール感もピッタリだと感じています」

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自分の考えや芯のある性格が曲選びからも想像できます。

 
将来の自分に贈りたい曲や、オリンピックや日本代表への意気込みを表現した曲も落ち着いた曲調です。

「きっとこの先もいろいろなことがあるかなと。そしてその解決策はひとつではないと思っています。答えは風にふかれていると思うんです(笑)。だからベタかもしれませんが、Bob Dylanの『Blowin’ in the Wind』を今の自分にも、将来の自分にも聴かせたいですね」

日本代表の話になると嬉しさよりも困難が浮かんでくるそう。

「僕は年代別の代表のすべてに選ばれたプレイヤーではないんです。大人になってから代表に入ると価値観もずいぶん違っていまして、THE BOOMの『風になりたい』を聴きながら、天国も地獄も味わうんだろうなと想像しています(笑)」

「でもそれが代表として戦うことだと自覚もしています。どんなことがあろうとバスケットができている幸せは感じていたいので、この曲には励まされることも多いんです」

覚悟をもってバスケットに向き合っている田中大貴選手。試合に望む心構えも曲に置き換えて聞いてみたところ。

試合に臨む前に聴く曲は

「当然なのですが、やはりつねに全力で取り組むことが絶対だと思います。なのでスキマスイッチの『全力少年』。真摯に向き合うことは足を運んでくれている方に対してはもちろん、相手に対しての敬意です!」

今回は選んだ曲への思いとエピソードを伺いました。このプレイリストのよいところは、曲を聴けるだけでなく、思いも共有できること。新しい音楽の楽しみ方として、ぜひこのプレイリストに耳を傾けてみてください。 
 

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
【人生を語る私のプレイリスト】田中大貴さん 前篇
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Profile
長崎県で生まれ。小学2年生でバスケットボールを始める。長崎県立長崎西高等学校に進学してから頭角を現し、2年生の時にインターハイとウィンターカップでベスト16入り。2010年4月に東海大学入学。1年時よりチームの主力として関東大学リーグ戦18試合に出場。大学4年間で多くの個人タイトルを獲得し、とくに全日本大学選手権では2連覇に加え2年連続でMVPとMIPを受賞した。大学3年時には日本代表に初選出され、FIBAアジアカップ準優勝に貢献。2014年2月にナショナル・バスケット・リーグ(当時)のトヨタ自動車アルバルク東京に入団し、2014-2015にリーグ新人王に輝いた。




Spotifyについて
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