それは女優や脚本家、映画監督、プロデューサーなどの関係者たちによる、セクハラ撲滅運動です!

 Time’s Up

 ゴールデングローブ賞授賞式のレポートでも必ずと言っていいほど、この「Time’s Up」という単語が出てきましたので、もう皆さんはご存じかと思います。まだの方へ、ここで少々説明いたしましょう。

「Time’s Up」とは、2018年1月1日(現地時間)に女優や脚本家、映画監督、プロデューサーなど、約300人の映画関係者たちによってスタートした、セクハラの撲滅を訴える運動になります。 
  

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左から/女優のリース・ウィザースプーン、脚本家・テレビプロデューサーのションダ・ライムズ、女優のエマ・ストーン。Photograph / Getty Images

 
 ハリウッドに蔓延するセクハラ問題に立ち向かい、一般の職場でセクハラ被害を遭った女性や男性たちを支援する運動で、すでに敏腕プロデューサーのションダ・ライムズはじめ、ナタリー・ポートマン、エマ・ストーン、アメリカ・フェレーラ、ケリー・ワシントン、リース・ウィザースプーンなど、数多くの人気セレブたちがこの運動に賛同しています。(次ページへつづく)
 

被害者たちの訴訟費用を援助するための基金も設立。

 米「ニューヨーク・タイムズ」紙に掲載された全面広告には、「セクハラを黙認する企業に罰則を科する法律の制定」や「被害者が過去のハラスメントを話題にすることを禁じる秘密保持契約の廃止」、「スタジオや芸能プロダクションにおけるジェンダー格差の解消」などの目標が掲げられていました。 
 

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左から/女優のナタリー・ポートマン、アメリカ・フェレーラ、ケリー・ワシントン。Photograph / Getty Images

 
 さらに同運動へのサポートを表明する女性は、「今年のゴールデングローブ賞でレッドカーペットを歩く際はブラックの装いを着用するよう」訴えていたのだそうで…、なので、ゴールデングローブでは、黒のドレスばかりになったわけですね。

 セクハラ被害を告発する「#MeToo」は、被害者よりも権力者の性的暴力に焦点が当たりがちだったのですが、「Time’s Up」のほうはそうした問題を改善すべく、被害者たちの訴訟費用を援助するための基金も設立しています。 

 ションダ・ライムズは、米「ニューヨーク・タイムズ」紙に次のようにコメントしています。「自分の悩みも解決できていないのに、他人の問題に口出しするのはなかなか難しいもの…」と。(次ページへつづく)

今後、この活動は日本で起こるのか注目!

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 リース・ウィザースプーンも自身のインスタグラムで、「Time’s Up」運動を紹介。「私はさまざまな業界で働く女性全員が性的暴力やハラスメント、過小評価、女性代表者の不足に対して『#TIMESUP(もう終わりにしましょう)』と言えるようにサポートしたいと思っている」とのメッセージを添えました。 

 今年始動したばかりの「Time’s Up」。今後映画業界や一般の職場にどのような変化をもたらすのか、そして、はたしてこの活動は日本でも起こるのか!? 今後も目が離せません!

From ELLE UK
Courtesy of Shonda Rhimes
Photograph / Getty Images
Translation / Reiko Kuwabara編集者:小川和繁