映画『麗しのサブリナ』や『ティファニーで朝食を』などの衣装を手がけた伝説のデザイナー、ユベール・ド・ジバンシィ氏が永眠されました。

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Remembering Hubert de Givenchy 

 フランスを代表するファッションメゾン「ジバンシィ(GIVENCHY)」の創設者で、モード史にその名を刻む伝説のデザイナー、ユベール・ド・ジバンシー氏が、2018年3月10日(現地時間)に亡くなったことが、彼の家族により明らかになりました。91歳でした。

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 ユベールは、1927年フランス生まれ。17歳でパリに移り、ピエール・バルマン、クリスチャン・ディオール、エルザ・スキャパレリといった名だたるクチュリエの下で経験を積んだ後、1952年に自らのブランド「ジバンシィ」を設立し、クチュールコレクションを発表。その後1954年にプレタポルテ、1969年にメンズコレクションをローンチ。彼のコレクションはパリのエレガンスと洗練の象徴と称えられ、ジャクリーヌ・ケネディ、グレース・ケリー、グレタ・ガルボなど、シックな女性たちのユニフォームに…。

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『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘップバーンがまとったリトルブラックドレスも、ジバンシィの代表作。

 
 さらに、その偉大な名を広めたのが、ブランド設立直後に出会った、彼の生涯のミューズとなる女優のオードリー・ヘプバーン。ユベールは、『ティファニーで朝食を』(1958)のオープニングシーンを飾るリトルブラックドレスをはじめ、『パリの恋人』(1957)や『麗しのサブリナ』(1954)など、オードリーが主演した数々の衣装をデザイン。現在もパリのエレガンスを象徴する衣装として映画史に刻まれている。また、こうした映画の衣装を手がけたことにより、将来のデザイナーたちの新たな役割をつくる礎を築いたという点でも大きな功績を残しました。

 1995年に一線を退きましたが、その後もアレキサンダー・マックイーン氏、ジョン・ガリアーノ氏、リカルド・ティッシ氏、そして現在のメゾン初となる女性クリエイティブ・ディレクター、クレア・ワイト・ケラー氏と、彼のレガシーは今も受け継がれ、さらなる進化を遂げています。

Courtesy of @GIVENCHY(Instagram)
Photography / Getty Images