映画『ゲティ家の身代金』の再撮影分の賃金格差が騒動となり、最終的には全額を寄付したマーク・ウォールバーグ。このたび、その本人が当時の騒動について語ってくれました。

Clothing, Coat, Collar, Eyebrow, Shirt, Dress shirt, Suit, Outerwear, Formal wear, Blazer, pinterest

 名優マーク・ウォールバーグが 賃金格差について語る!

 マーク・ウォールバーグは、映画『ゲティ家の身代金』で共演したミシェル・ウィリアムズとの賃金格差騒動について、「とても気まずかった」とコメントしました。『ゲティ家の身代金』は、リドリー・スコットが監督を務めるジョン・ポール・ゲティの伝記映画です。

 ウォールバーグは昨年、この映画でウィリアムズやケビン・スペイシーと共演するシーンの撮影を完了していましたが、スペイシーがセクハラ疑惑で降板に追い込まれたことで、急遽、クリストファー・プラマーが代役を務めることになりました。 

 全米公開を1カ月後に控えていたこの映画は、スペイシーのスキャンダルで再撮影を余儀なくされることに。ウィリアムズやウォールバーグは、スペイシーと共演していたシーンの再撮影を11月に行うことに合意していました。 

 しかし、再撮影したシーンのギャラとして、ウォールバーグが150万ドル(約1億6000万円)を得ていた一方で、ウィリアムズがこの1%ほどと必要経費しか受け取っていなかったことが2018年1月に判明。ウォールバーグに批判が殺到しました。 
  

Suit, White-collar worker, Event, Businessperson, Formal wear, Gesture, Conversation, Bodyguard, pinterest

写真:『ゲティ家の身代金』の場面シーン。ミシェル・ウィリアムズ(中央)と同じ事務所に所属するマーク・ウォールバーグは、さぞかし気まずい状況で演技していたことでしょう。(C)2017 ALL THE MONEY US, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 

  
 その後、他のセレブたちやオンラインからのバッシングが強まるなか、ウォールバーグは再撮影のギャラ全額をセクハラの撲滅を訴える「Time's Up」運動に寄付することを発表しました。(次ページへつづく)

 巨匠リドリー・スコットと 仕事がしたかったキャスト陣は、 ギャラの大幅カットを受け入れていた

 2018年2月に『エンターテイメント・トゥナイト』のインタビューに答えたウォールバーグは、当時の騒動を回想。すると、賃金格差に関するニュースが話題になるまで、自分が状況を把握していなかったことを説明。

 当時のことについて、「とても気まずかった…」と語り始めながら、「…寄付を決断するまで時間はかかりませんでした。あれは何より正しいことだったんです。ミシェルは本当に素晴らしい女優ですから」とウォールバーグ。 
  

Suit, Fashion, Event, Formal wear, Premiere, Dress, Tuxedo, Carpet, Haute couture, Fashion design, pinterest

写真:マーク・ウォールバーグの表情がやや固いのも納得できることかと...。Photograph / Getty Images 

  
 彼はまた、「誰がいくらもらうかを決めるのは、私ではないんです。ギャラは市場原理に基づいており、特にあのときは、とても気まずい思いでした」とも語っています。 

「私は再撮影分のギャラを寄付しますが、実際、出演を決めるときにも彼らの減額交渉に応じていたんです。私があの映画に出たのは、みんなと同じようにリドリー・スコットと仕事がしたかったからですから。ギャラの大幅カットは受け入れましたよ」とのこと。 

 
 そんな映画『ゲティ家の身代金』は、2018年5月25日に日本公開予定となります。



編集者:山野井 俊