アメリカでカラオケといえば…、そう、
『ザ・レイト・レイト・ショー with ジェームズ・コーデン』。
名物企画「カープールカラオケ」にヴィクトリア登場です。
しかも今回は、80年代のコメディ映画『マネキン』のパロディをオープニングで熱演したのでした。
Victoria Beckham
「カープールカラオケ」といえば、司会のジェームズ・コーデンが運転する車にゲストが乗り込み、カラオケを熱唱するという大人気コーナーです。いままで、どれだけの大スターが同乗し、ここだけしか見ることのできない素の表情、見事なかけ合い、そして生歌までもが楽しめるのですから…。
スパイス・ガール時代はPosh(ポッシュ=気取り屋)という愛称のとおり、ソロで歌うパートはほとんど無く、歌唱力よりもスタイルの良さがウリだったヴィクトリア。ミュージックビデオやインタビューでも笑顔を見せず、口数も少なかった彼女です。その時代の口パクも認めているヴィクトリアがどう歌うのか、そして普段笑わない彼女がどんな会話をするのか、たぶん全米中が固唾をのんで見守っていたでしょう。
その前に、オープニングです。
本題に入る前に、これまた大人気のオープニングコーナー。「彼はトーク番組の司会で、彼女はマネキン。彼女と出会ったその日を境に、彼の冴えない人生が一変する」というナレーションで始まり、映画を忠実に再現します。
ストーリーの大筋も映画と同じで、「人間の姿になれるのは、あなたの前だけみたい」とジェームズに話すヴィクトリアは、他の人が入ってくるとたちまち「ヴィクトリア・ベッカム」の最新コレクションをまとったマネキンの姿に…。
その後もダンスやジョークを楽しむ2人、
そして時間となりました…。
ついにヴィクトリアが「仲間のところに戻りたいの。一人ぼっちで寂しいわ」と、ジェームズに別れを告げます。
するとジェームズは、すかさずヴィクトリアをドライブに誘うわけです(笑)。おなじみの「カープールカラオケ」へと、ストーリーが急展開です。車内ではスパイスガールズのヒット曲、「スパイス・アップ・ユア・ライフ」で恒例のデュエットをノリノリで楽しむヴィクトリア。でも、ひととおり盛り上がった後は、また元のマネキンの姿に戻るというユニークな展開。ジェームズは最後にヴィクトリアをショーウィンドウに戻し、「ヴィクトリア・ベッカムとジェームズ・コーデンが頼まれてもいないのに再演したラブストーリー 」というオチで完結します。
実はハイレベルなユーモアの持ち主!?
(C)Getty Images
トークショーの合間、ヴィクトリアは先日発表し話題となっている「Fashion Stole My Smile(ファッションが私の笑顔を奪った)」と書かれたスローガンTシャツについて答えました。「ええ、私がデザインしたTシャツよ。自分のことをジョークにしたつもり。よく『なんで笑わないの?』と聞かれるし、みんな私が惨めな思いを抱えていると思っているようだから、たまには自分のことをジョークにして笑って楽しもうと思って…」と語りました。
さらには「氷の女王のような冷たい女だと思われているから、誰も近づいてくれないのよ」と、笑いながら続けました。この自虐ネタ、かなり笑わせるんです。番組の構成に勝るとも劣らない、秀逸なユーモアではないでしょうか。
From Harper’s Bazaar UK
Translation/Reiko Kuwabara