やっぱりベタって大事だなと、「お洒落は足元から」の格言で思い知らされます。
どんなに最先端な東京デニムで着飾ったとしても、靴が貧相ならすべてがおじゃん。
もちろん、いくら大人気靴を履いたとしてもただ履いているだけならお洒落がすたる。
東京デニムと大人気靴の関係をさらに蜜月にさせるのが肝心で、
その着こなしの答えを大人気靴ブランドのスタッフから見つけよう!
というのがココでの主旨。そこにはお金をかけずにお洒落に見せるテクが詰まっていました。
東京デニムの蜜月靴 01 コール ハーンのルナグランド ロング ウイング
東京デニムのブルートーンをさらに格上げする青ソール
●バーニーズ ニューヨーク新宿店 セールスアソシエイト
和田 薫さん
和田さんもブルーで統一したシックな着こなし。ジル・サンダーのリジッドデニムは少し太めのものをチョイスし、シューズとボリュームバランスを取っています。
青合わせだけに終始しない小技のオンパレード
あえてデニムのジャケットとパンツの色を変え、さらにシューズの青トーンも異なるゆえ、結果として表情豊かな青グラデーションが完成。裾丈は短めで、ロールアップのデニム裏地→ソックスのボーダー→色ムラ加工の靴のアッパー→カラーソール、と小技の利いた色遊びのオンパレード。
●バーニーズ ニューヨーク新宿店 セールスアソシエト
十亀達哉さん
全体のトーンをソールに呼応したブルーのグラデーションでコーディネイト。3×1のデニムパンツは、靴を際立たせるようにスリムストレートをチョイス。
ロールアップ幅を太くして足元に視線を集中させる
カラーソールのインパクトに負けないようロールアップ幅を多く取り、足元に視線がいくように着こなしています。その分、デニムとトップスのシルエットはスリムにしてメリハリを。チラ見えするソックスでもブールを拾うのがポイント。モノトーンのブルーソックスではなく柄なのも重要。
靴/色ソール人気の火つけ役は
アッパーにもヒト盛りあり
カ ラーソールは多くのブランドの靴で見られますが、その先駆けがこちら。“月面を歩いているようだ ”と形容されるEVAソールは一度履くと病みつきになります。ウイングチップのアッパーは青の濃淡ペイントが施され、さらにはきこなしを楽しくさせてくれ ます。3万9900円(コール ハーン/バーニーズ ニューヨーク新宿店 TEL 03・3352・1200)
東京デニムの蜜月靴 02 ジミー チュウのポルノカモフラ ローファー
濃紺デニムになじむ大人のための迷彩柄
●ロンハーマン千駄ヶ谷店 スタッフ
大藤勇矢さん
ローファーの柄、マッキントッシュのコートのブラックウォッチ、デニムのインディゴすべてを同系色でまとめています。そこにロールアップで軽さをプラス。
ダークトーンにカモフラを忍ばせるのがキモ
ローファーのポルノカモフラ柄を効果的に主張するには、デニムはリジッドの濃いインディゴが鉄則。ダークトーンのなかに靴柄を紛れ込ませ、これ見よがしに主張させないのがポイント。さらに厚さのないローファーをきれいに見せるには、裾幅は細めがベター。繊細な表情でまとまるのがその理由。
●エストネーション バイヤー
幸寺 悠さん
ローファーのデザインを最大限に生かすべく、体のラインにフィットしたケーブルニットとスリムデニムをチョイス。幸寺さんもダークトーンで統一して柄をなじませ。
落ち着いた色みで統一してカモフラをさりげなく主張
デパートメント ファイブのデニムは、太腿部分から足元までフィットする細身のシルエットがとても美しい。ゆえに、ローファーの存在感が主張できます。靴の柄をしっかり生かすには、濃いインディゴで悪目立ちさせないのが大人のさじ加減。
最新の迷彩柄シューズは
ブラックアウトに進化!
スリップ オン、スニーカー、エスパドリーユなどカモフラ柄の靴を豊富に展開するジミー チュウ。その最新作は、ガラスレザーにカモフラ柄をプリントし、さらに、トウに向けて黒ペイントを施したペニーローファー型。もちろん、カモフラの柄は定 番のお茶目なポルノ。サドルにはオリジナルコインをセット。8万2950円(ジミー チュウ/ジミー チュウ TEL 03・5413・1150)
東京デニムの蜜月靴 03 パラブーツ ミカエル フォック
ロールアップにもうひと盛りを加えるフサフサ・チロリアン
●パラブーツ青山店 スタッフ
坂本恭兵さん
バーガンディのミカエルフォックは、濃いインディゴデニムに合わせるのが基本、と坂本さん。2ロールアップして、アンクルソックスで素足を見せて抜け感を出しました。
●パラブーツ青山店 スタッフ
山下周一さん
ブルックス ブラザーズのテーパードデニムを大きめのロールアップで靴のボリュームを強調。柄ソックスもプラスして、足元にポイントを集中させています。
●パラブーツ青山店 スタッフ
西本英功さん
クロップト丈のほっそりデニムにより、ミカエルフォックのボリュームを強調します。こなれユーズドの味出しの表情と起毛したアッパーの表情もマッチ。
●パラブーツ青山店 スタッフ
貞重光彦さん
ジャケットとパンツをA.P.C.の薄青デニムで統一。細身のシルエットもこだわりです。それゆえ、フォックのボリュームと起毛アッパーが際立って見えます。
靴/ヘビーデューティでありながら
気品も感じさせるそのワケは?
チロリアンの定番ミカエルを元に、アザラシの毛を配した一足。もともとは某高級メゾンの発注で誕生したという逸話もあり、ヘビーデューティでありながら品も感じさせます。6万900円(パラブーツ/パラブーツ青山店 TEL 03・5766・6688)
東京デニムの蜜月靴 04 ミハラヤスヒロのプレーントウシューズ
細身デニムのメリハリに利くぽっこりシューズ
●イデア バイ ミハラヤスヒロ スタッフ
長坂啓太郎さん
膝下のシルエットがかなりシャープなイデア バイ ミハラヤスヒロのブラックデニムの一本。その裾を大きくロールアップすることで、靴のフォルムが際立ちます。
●ミハラヤスヒロ PR
常森 亮さん
ダブルブレストのジャケットとボリュームのあるシューズでトップとボトムにボリュームを。で、メリハリづけのため中間のパンツは細身の濃紺デニムを選択。
●イデア バイ ミハラヤスヒロ スタッフ
犬山雄太さん
やはり細身のブラックデニムをロールアップで、シューズのボリューム感を大切にしています。スタジャンをラフにはおっても、全身黒ならモードな雰囲気に。
靴/本格製法にモードな遊びを
職人技でプラスした一足
グッドイヤーウエルト製法で作られたシンプルなプレーントウシューズながら、職人の手作業による味出しソール、丸みのあるアッパーにモードの矜持が漂います。7万1400円(ミハラヤスヒロ/ミハラヤスヒロ トウキョウ TEL 03・5778・0675)
東京デニムの蜜月靴 05 J.M.ウエストンの180ローファー
短丈デニムにクラス感をもたらすクラシック顔
●トゥモローランド渋谷店 スタッフ
小宮山智也さん
オーセンティックな濃紺デニムは男らしい。そこにパテントローファーで華やかさをプラス。クラシック感を中和するように派手色ソックスを差し込んで。
●トゥモローランド渋谷店 スタッフ
猪瀬 亮さん
こなれブラックデニムに黒の180ローファー、さらに白シャツ、黒カーディガンの全身モノトーンなら、ソックスの柄で遊ぶのが大事。が、そこも白黒と徹底的。
靴/フレンチシックを具現化する
作りのよさと独特フォルムが魅力
ハンドソーンよりも凝ったグッドイヤーウエルト製法を駆使して作られる一足。アッパーはもちろんソールの革も極上。丸みを帯びたフォルムが昨今のデニムと好相性。7万9800円(J.M.ウエストン/トゥモローランド 渋谷店 TEL 03・5774・1711)
東京デニムの蜜月靴 06 オールデンのタンカーブーツ
新鮮な印象の東京デニムに落ち着き感を与える王道ブーツ
●ラコタ ハウス スタッフ
吉川雅也さん
色鮮やかでこなれ感のあるインディゴブルーのデニムはボンクラのもの。ブーツがもっとも美しく見えるくるぶし丈をチョイスして、上品に合わせています。
●バニーズ ニューヨーク新宿店 セールスアソシエト
左子喜史さん
薄青のこなれデニムは、太腿から裾までスリムフィットという美麗なシルエット。すっきりした足元には、タンカーブーツのボリューム感が引き立ちます。
●バニーズ ニューヨーク新宿店 セールスアソシエト
木村拓哉さん
ジャケパンスタイルとして、ワンウォッシュの細身デニムをセレクト。デニムのきれいなラインが崩れないように、くるぶし丈でロールアップ。清潔感が漂います。
●シップス 二子玉川店 スタッフ
岡部邦彦さん
きれいめテーパードのワンウォッシュデニムをロールアップでレングス調整。複数折りのくるぶし丈は、ブーツがきれいに見えます。タイドアップとも好相性。
靴/気品と無骨を高次元で兼備した
唯一無二のアメリカンブーツ
ホーウィン社のコードヴァンを使用したタンカーブーツは、アメリカンで無骨な表情と上品さを兼ね備えた名作。デニムはくるぶし丈で、清潔感を損なわずにはくのが理想です。10万8150円(オールデン/ラコタ TEL 03・3322・3545)
※人気雑誌が集結するサイト『X BRAND』では、
「鈴木啓太さんも登場!
デニムで差がつくってこういう着こなし」公開中!
Snap Photograph/Satoshi Ohmura, Masaki Sato, Azusa Miyajima,
Megumi Uchiyama(CRACKER STUDIO)
Still Photograph/Kazuya Aoki,
Composition & Text/Shigeo Hasegawa