ニューヨーカーの働き方は、かなり前から“ダウンシフト”が常識です。「生活よりも大事な仕事はない」と考える彼らにとって、仕事よりそれ以外の生活を謳歌することのほうが重要なのです。つまり、「徹夜」「残業」はもはや死語、涼しい顔して仕事を片付けたら、6時にはもう飲んじゃうってのが新しいスタンダードなのです。
で、こんなに働き方が新しくなっているのに、まだスーツは昔のまま? 仕事オンリーな不器用な奴より、アフター6にも活躍する仕事着こそが今求められているのです。さあ、あなたもこれを読んで遊べる仕事着改革してみませんか? その前に軽~く一軒いきますか(笑)
Photograph / Yoshiaki Sekine(SIGNO) Styling / Hiroshi Ozawa(FUTURE INN) Hair & Make-up / Go Utsugi (Parks) Model / Ryo Ryusei, Daisuke(donna),
Maito(BE NATURAL)
Text / Ryuta Morishita
Edit / Atushi Otuki, Masahiro Nishikawa,
Yasuhiro Sato
【MADURO@六本木】今の仕事着は“がんばらない”がカッコいい
右/ジャケット12万8000円、ヴェスト3万9000円、パンツ3万6000円(ボリオリ) ●お問い合わせ先/ボリオリ 東京店 TEL 03・6256・0297 シャツ2万5000円(エリコ フォルミコラ)、ネクタイ1万3000円(フィオリオ) ●お問い合わせ先/以上ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 ポケットチーフ7000円(エンジニアド ガーメンツ) ●お問い合わせ先/ネペンテス TEL 03・3400・7227 靴16万円(ジェイエムウエストン) ●お問い合わせ先/ジェイエムウエストン 青山店 TEL 03・6805・1691 リング28万7500円、時計107万円(カルティエ) ●お問い合わせ先/カルティエ カスタマー サービスセンター TEL 0120・301・757 中/ブレザー4万9000円、シャツ1万1000円、ベルト6000円(ブルックス ブラザーズ レッド フリース) ●お問い合わせ先/ブルックス ブラザーズ ジャパン TEL 0120・185・718 ニット9000円、パンツ9500円(アーバン リサーチ) ●お問い合わせ先/アーバン リサーチ 神南店 TEL 03・6455・1971 靴3万6000円(ユナイテッドアローズ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 ポケットチーフ1900円(サンタモニカ) ●お問い合わせ先/サンタモニカ表参道 TEL 03・3498・3260 左/ジャケット5万9000円、パンツ4万1000円(エンジニアド ガーメンツ) ●お問い合わせ先/ネペンテス TEL 03・3400・7227 シャツ2万2000円(バーニーズ ニューヨーク) ●お問い合わせ先/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL 0120・137・007 ネクタイ1万7000円(ニッキー) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 靴3万8000円(バブアー) ●お問い合わせ先/バブアー 渋谷店 TEL 03・6450・5993
「最後、質問飛んできて焦ってましたよね」と茶化すのは入社5年目のリュウセイ(28歳)。「お前のミス、カバーしたのオレだから!」と返すのは制作会社のマイト(35歳)。チームを束ねるダイスケ(41歳)が、そのやりとりを横目に――。
プレゼンの成功を祝って、祝杯を上げるのは、ちょっとラグジュアリーなバー。椅子にはあえて座らず、立ち飲みでってのが彼らのスタイル。それぞれに着飾ってはいるものの、パンツのシルエットだったり、生地だったり、どこかで力を抜いています。ビジネスマナーに準じながらも、アフター6ではちゃんと遊べるってわけ。仕事も遊びも同等であるこのご時世、装いがモダンに変われば、働き方も自ずと今っぽく変わるんじゃないかと。
《SHOP INFO》
住所/東京都港区六本木6-10-3
グランド ハイアット 東京 4階
(ホテル6階経由または、
六本木ヒルズ ウエストウォーク4階経由)
TEL/03・4333・8783
営業/19:00~25:00(金・土 ~26:00)
※ミュージックカバーチャージ2000円
(テーブル席のみ、20:00以降)
https://www.tokyo.grand.hyatt.co.jp/restaurants/maduro-bar/
【KIKUYA@麻布十番】Vゾーンを洒脱に遊ぶのもアリ
右/ジャケット12万5000円、パンツ5万5000円、Tシャツ3万7000円(ニール バレット) ●お問い合わせ先/ニール バレット GINZA SIX TEL 03・3572・5216 中/スーツ3万8000円(スーツセレクト) ●お問い合わせ先/スーツセレクト恵比寿 TEL 03・6408・5921 シャツ1万円(ブルックス ブラザーズ レッド フリース) ●お問い合わせ先/ブルックス ブラザーズ ジャパン TEL 0120・185・718 ネクタイ1万2000円(エリコ フォルミコラ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 左/ジャケット5万8000円、パンツ2万7000円(N.ハリウッド コンパイル) ●お問い合わせ先/ミスターハリウッド TEL 03・5414・5071 シャツ2万7000円(メゾン キツネ) ●お問い合わせ先/メゾン キツネ カスタマーセンター TEL 0120・667・588 ネクタイ1万3000円(フィオリオ)、ポケットチーフ3800円(ユナイテッドアローズ) ●お問い合わせ先/以上すべてユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180
都会のド真ん中・麻布十番は、昔ながらの風情が残る下町でもあります。天ぷらメインの立ち飲みバーで、アペタイザー代わりに一杯と…。
終日オフィスで過ごしたダイスケは、着心地を考慮して、ナイロン地のセットアップをチョイス。デザイナーズブランドらしい芯地使いによるシルエットが美しい一着です。インナーもTシャツで楽ちん。営業先からかけつけたマイトとリュウセイは、ともにタイドアップ。マイトのセットアップは真面目顔ながら、細身かつ短めの着丈で洒脱に仕上げたN.ハリウッドの一着。リュウセイはコスパのいい、モダンなスーツを選び、シャツタイには本格ブランドを選択。柄on柄の遊んだVゾーンですが、シャツもネクタイも柄の大きさを揃えているので、うるさくなく統一感が生まれています。
《SHOP INFO》
住所/東京都港区麻布十番1-5-20 1階
TEL/03・6721・0557(予約不可)
営業時間/16:00~23:30
http://kikuyajp.com/
【WALTZ@恵比寿】エレガンスは細部に宿ると心得るべし
右/ブレザー10万円(メゾン キツネ) ●お問い合わせ先/メゾン キツネ カスタマーセンター TEL 0120・667・588 ニット8万5000円(チフォネリ) ●お問い合わせ先/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL 0120・137・007 パンツ3万5000円(ベルナール ザンス) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 銀座店 TEL 03・3562・7798 コインケース2万7000円(アー・ペー・セー) ●お問い合わせ先/アー・ペー・セー カスタマーサービス TEL 03・3710・7033 中/スーツ34万円、シャツ4万6000円、ネクタイ1万8000円(ジル・サンダー) ●お問い合わせ先/オンワードグローバルファッション TEL 0120・919・256 左/ジャケット6万円、デニム2万円(アー・ペー・セー) ●お問い合わせ先/アー・ペー・セー カスタマーサービス TEL 03・3710・7033 シャツ2万7000円(エンジニアド ガーメンツ) ●お問い合わせ先/ネペンテス TEL 03・3400・7227 コード付きIDケース8500円(ポーター) ●お問い合わせ先/吉田 TEL 03・3862・1021
路地裏にあるわずか4坪の隠れ家は、知る人ぞ知るワインスタンド。反省会に使えます(笑)。クライアント先から直帰のダイスケは、ラグジュアリーブランドの一着でビシッと。パッと見、普遍的なストライプスーツに見えますが、ストライプのバイアスがボディやラペルで向きが変わっていて、モダンな遊びが利いています。ファッションをひととおり経験した世代だからこそ似合ってくるスーツ。
オフィスで過ごしたマイトは、タートルネックセーターをタックイン。コード付きのコインケースをポケットチーフ代わりに挿せば、洒脱なアクセントに。こちらも内勤だったリュウセイは、着丈の長いカフタンシャツをインナーにして、レイヤードを楽しんでいます。
《SHOP INFO》
住所/東京都渋谷区恵比寿4-24-3シマダビル1F
営業時間/18:00頃~24:00頃
休み/日曜
http://waltz0612.exblog.jp/
【TWILLO@都内某所】特別な日じゃないけれど、着飾って乾杯
右/ブレザー15万6000円(パーム・エンジェルス) ●お問い合わせ先/イーストランド TEL 03・6712・6777 シャツ2万円(バーニーズ ニューヨーク) ●お問い合わせ先/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL 0120・137・007 ネクタイ1万7000円(ブリューワー) ●お問い合わせ先/コロネット TEL 03・5216・6521 パンツ3万2000円(ジーティーアー) ●お問い合わせ先/八木通商 TEL 03・6809・2183 靴8万円(クロケット&ジョーンズ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180、 中/ジャケット3万2000円、パンツ1万6000円(ユナイテッドアローズ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 ニット3万9000円、シャツ1万9000円(アー・ペー・セー) ●お問い合わせ先/アー・ペー・セー カスタマーサービス TEL 03・3710・7033 靴4万7000円(コール ハーン) ●お問い合わせ先/コール ハーン ジャパン TEL 0120・56・0979 左/スーツ26万5000円(ベルヴェスト) ●お問い合わせ先/八木通商 TEL 03・6809・2183 ニット9万円(チフォネリ)、靴7万8000円(クロケット&ジョーンズ) ●お問い合わせ先/以上バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL 0120・137・007
「帰り道でトワイロ見っけ!」とマイトからSNSで打診。Twitterのみでしかその居場所を知ることができない、移動式バーが今夜の二軒目。屋台ながらグラスはラリックやバカラというこだわりが、ストリート世代には刺さります。
選んだ紺ブレは、話題のストリートブランド「パームエンジェルス」のもの。都内に期間限定ショップがオープンするなど、ちょっとバズってるブランドです。リュウセイはセレクトショップオリジナルのセットアップを、真っ赤なニットでトラッドに着崩しています。ダイスケは、マシンメイド最高峰といわれるベルヴェストのスーツで登場。レトロなムードが旬を醸す、長袖のニットポロをインナーに合わせました。
《SHOP INFO》
ほぼ毎日都内のどこかで営業。ごくごく稀に(激しい雨の夜など)休業することがあります。その情報は下記ツィッターをチェック
https://twitter.com/Twillo0
【まだ、7:00 P.M.―競馬でも行く?】キャップをかぶれば、気分も上がる
右/ジャケット12万円、パンツ5万円(フリーマンズ スポーティング クラブ) ●お問い合わせ先/フリーマンズ スポーティング クラブ-トウキョウ TEL 03・6805・0490 シャツ1万8000円(バーニーズ ニューヨーク) ●お問い合わせ先/バーニーズ ニューヨーク カスタマーセンター TEL 0120・137・007 ネクタイ2万3000円(ボリオリ) ●お問い合わせ先/ボリオリ 東京店 TEL 03・6256・0297 靴11万円(ジェイエムウエストン) ●お問い合わせ先/ジェイエムウエストン 青山店 TEL 03・6805・1691 中/ジャケット4万9000円、シャツ1万1000円、ネクタイ9000円、ベルト6000円(ブルックス ブラザーズ レッド フリース) ●お問い合わせ先/ブルックス ブラザーズ ジャパン TEL 0120・185・718 デニム2万円(アー・ペー・セー) ●お問い合わせ先/アー・ペー・セー カスタマーサービス TEL 03・3710・7033 靴3万6000円(ユナイテッドアローズ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL 03・3479・8180 キャップ1200円(サンタモニカ) ●お問い合わせ先/サンタモニカ表参道店 TEL 03・3498・3260 左/ジャケット5万円、パンツ2万3000円(バレナ) ●お問い合わせ先/ユナイテッドアローズ 日本橋店 TEL 03・3510・6002 ヴェスト3万9000円、キャップ6000円(エンジニアド ガーメンツ) ●お問い合わせ先/ネペンテス TEL 03・3400・7227 Tシャツ2900円(サンタモニカ) ●お問い合わせ先/サンタモニカ表参道店 TEL 03・3498・3260 靴5万8000円(ピエール アルディ) ●お問い合わせ先/ピエール アルディ 東京 TEL 03・6712・6809
最終レースが8時50分だから、6時に仕事が終われば、ナイト競馬だって楽しめる。キャップかぶって気分を上げて、秋の夜長を楽しみます。
マイトは、白Tをインナーに着た3ピーススーツ。キャップはセットアップと色を合わせているため、浮かずにまとまって見えます。ツイードで素材のトーンを統一したリュウセイは、ボトムスにデニムをチョイス。ほんのりと光沢のあるリジッドデニムは、チノにかわるジャケパンの旗手として今季チャレンジしたいアイテムです。ダイスケは、洒脱なカントリートラッドを意識。細畝のコーデュロイを用いたスーツは、ベロアのような光沢がラグジュアリーなムードを演出します。生地の存在感に負けないように足元は、ボリュミーなダービーシューズでバランスを取っています。