毎年の恒例行事としてますます見逃せなくなりつつある、「ロエベ クラフト プライズ」。2018年のファイナリストが先日とうとう発表され、日本人が4名も選ばれるという快挙も…。

Fur, Footwear, Shoe, Beige, Vase, pinterest

左/わらを用いたARKOの作品『Third Time Rainfall』(稲わら、糸、1100×250×1250mm 2017年)、右/佐故龍平による26層もの合金が重なる『Mokume-gane Vase』(銀、赤銅、四分一、黒味銅、163×155×213mm 2017年)

LOEWE

 2016年にロエベ財団が立ち上げ、優秀で美的価値のある斬新なクラフツマンシップの発掘と称賛を目的とする賞「ロエベ クラフト プライズ」が、今年もファイナリストを発表しました。11名の選考委員による厳正な審査のもと、75カ国以上から集まった1900点近い応募作品のなかから、最終30名の作品が絞り込まれた。そのうち、今回は日本人が過去最多の4名選出されています。

「今回の審査は、どのカテゴリーも応募者レベルが非常に高く、これまでになく難しい作業となりました」と語るのは、プライズの審査委員長アナツ・ザバルベアスコア。

「選ばれた作品は、用いられた媒体をまるで錬金術のように巧みに扱うことでその可能性を引き出しているものや、伝統技法を習熟したうえで見事にモダンな解釈を加えているものばかり」と加えてコメントしています。まるで、現在のクラフトの粋を集めた1枚の集合写真のように…下は26歳、上は76歳という気鋭作家からベテランまでが揃ったファイナリストの多様性も特徴となりました。 
 

Green, Crystal, Glass, Fashion accessory, pinterest

左/横山翔平による直径1mものガラスの作品『静を孕む(Filling with Silence)』(ガラス、1000×800×750mm 2017年)、右/プラチナの質感がユニークな、桑田卓郎の『Tea Bowl』(磁器、釉薬、顔料、プラチナ、スチール、380×380×400mm 2017年) 

 
 なお優勝者は2018年5月3日(木)、ロンドンのデザイン ミュージアムでの特別展オープニングイベントで発表され、2018年5月4日(金)から6月17日(日)まで、同ミュージアムで展示されるとのこと。

 もしこの時期ロンドンに行く予定があるなら、ぜひご覧になってください。ファイナリストの全作品は、下記ウェブサイトで確認できます。SNSでハッシュタグ「#LOEWEFoundation」「#LOEWEcraftprize」からチェックすることも可能です。

 
●お問い合わせ先 
ロエベジャパン カスタマーサービス 
TEL 03・6215・6116
http://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2018#brief2018

編集者:小川和繁