定番のワードローブと言われるものは、本質的には無難に着こなすものです。そしてもちろん、エキサイティングなスタイルではないものがほとんどでしょう。

しかし、デビッド・ベッカムは、そんな定番のワードローブを最大限に活用する確実な方法を知っています(皆さんも真似できることを約束します)。

日本人でも参考にしやすい
定番ネイビースーツのスタイル

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流行にとらわれない普遍的なスタイルを過去の写真から徹底解析していきましょう。

再び、クラシックスタイルが高ポイントとなる時代

こちらの写真は、2018年6月に行われたクイーンズ・ヤング・リーダー授賞式。大英帝国勲章を受勲した男性たちが、紺色のスーツが必要である理由を証明しました。女王陛下とのミーティングや結婚式、公務、慈善事業などのイベントでスケジュールが埋まっているベッカムにとっても、控えめな紺のスーツが最も間違いのないスタイルのようです。

この日本人でも参考にしやすいスタイルは、上質であることは間違えありませんが、ごく普通のネイビースーツと白シャツ、ネクタイをセレクトしています。

ですが、スーツのシルエットはシャープにフィットさせ、インナーのシャツはちび襟仕様。そして、ドットタイもやや細身という選択に進化させ、モダンなニュアンスを香らせているのです。

ご覧ください。程よくシャープにフィットしたスーツは、もはや、どんな小技(小細工)も必要ないと確認できるでしょう。そして、歳を重ねれば重ねるほど、それが効果的な要素になることもわかるはずです。たとえ、自分のルックスに少々の物足りなさを感じていたとしてもです。

そしてこのスタイルに、ポケットチーフやスイス製ウォッチを加えれば、さらにスタイリッシュさが増すことでしょう。

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ベッカムのインスタグラムの写真(2018年6月)や、次に紹介する2014年につくられたマダム・タッソーの蝋人形も、ネイビーのスーツに白シャツ、そしてドットタイと同様のスタイリングですから。

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2014年につくられたマダム・タッソーの蝋人形も、ネイビーのスーツのベッカム。

デビッド・ベッカムに学ぶ、冬のコーディネート

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こちらの写真は2017年12月中旬、妻のヴィクトリアとロンドンのパーティーに向かう途中で撮影されたベッカムは、キャメルのダブルブレストコートにロールネック、ブラックの高光沢レザーのダービー(外羽式の革靴)と、引退後の定番とも言うべきクラシックなアイテムを豊富に取り入れたスタイルでした。

しかし、このコーディネートには、1つだけ明らかな例外がありました。それは真っ赤なソックスです。

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ベッカムはこれまで、よく変わるヘアスタイルはともかく、スマートで一貫性のある40代のファッションを実践してきました(男性向けの腰布「サロン」などを着ていた若い頃とは大違いです)。そんなベッカムが、新たに取り入れたフレッシュな着こなし戦術がクロップドパンツと主張のあるソックスという人気のコーディネートになります。

ワイドクロップドパンツに赤のソックスというベッカムの大胆なコーディネートは、スタイリッシュながら平凡になりがちなクラシックな着こなしにポップな印象を加える、理想的な組み合わせといえるでしょう。また、十分にクリスマスを感じさせるものでありながら、奇抜のカテゴリーに入るものでもありません。

「ファッションは奇抜なものであってはいけない」というのは、着こなしのルール

日常のスタイルでソックスでのお洒落をもっと楽しみたい人は、まずはベッカムのようなくるぶし丈のテーパードパンツもしくはワイドパンツを購入し、対照的なデザインのソックスを組み合わせましょう。

ただし、あまりに注意を引き過ぎるのも考えものです。できれば、複数の柄が入ったものは避けましょう。

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あらためてベッカムが履いた赤いソックスを、ズームして確かめてください。

パンツと靴の間からチラッと見える赤いソックスは、この寒い冬のスタイリングにアクセントを加えてくれます、ぜひともお試しください。

アドバイス

あきらかにごく普通のアイテムを集め、ごく普通に着こなしているのです。ですが、それがベッカムにかかれば、このように洗練されるのです。では、なぜでしょう。

それはやはり、正統なスタイルは永遠もものであるということを証明をしながらも、時代のニュアンスを敏感に捉え、少々のツイスト(味付け)をその都度施しているからに他なりません。

読者の皆さん、ベッカムのような一流のスタイリングを「毎日着こなそう!」などとは言いません。しかし、要所要所で着こなす必要はあります。そこで、あなたの奥深さを印象づけることができるはずですから。そのためにも、ぜひともベッカムのスタイリングを参考にしてみてください。

Source / Esquire UK
Translation / Nana Takeda
※この翻訳は抄訳です。