「Modern Otter 」というファッションブログを運営するアーロン・ウェスターさんが、近年話題となっているパーソナル・スタイリスト・サービスを試しました。
Courtesy Nathaniel James
What Working With a Personal Shopper Is Like
午前4時にピザを配達してもらう、あるいはペーパータオルを玄関先まで届けてもらうなど、テクノロジーが社会全体に浸透した現代では、人間とほとんど接触しなくても必要なものを買うことができます。しかし、洋服を揃えるとなると話は別。モバイルアプリをむやみにクリックしても、用事は足りませんね。
そして洋服を入手するには、たくさんの問題があります。
ショップまで出かけるのはひと苦労ですし、また定期的に新しい洋服を送ってくれるオンラインサービスに申し込んでも、どんなものが送られてくるのか予想できないといった問題があります。そこで新たな選択肢となるのが、パーソナル・スタイリング・サービスです。
メンズウエアに詳しいアーロン・ウェスターさんが、米ノードストロームの運営する「トランク・クラブ（Trunk Club）」というサービスを1週間試しに使ってみました。今回、彼の体験をここで明らかにします。
1. スタイリストに希望を伝える
「トランク・クラブなら、他にないショッピングの経験ができる。このサービスなら、ユーザーの好みに本当にマッチしたアイテムが揃う」とウェスターさんは言います。また、「従来型店舗では、トランク・クラブと同じレベルのパーソナライゼーションは手に入らない。私はテイラーという自分の担当スタイリストに、自分が探しているものについていくつかキーワードを伝えるだけ。アイテム探しや買い物などあとのことは、すべて彼女がやってくれる」と、ウェスターさんは続けました。
2. 春向けワードローブの見直しに向けて
「私はテイラーと相談して、流行にマッチした春向けのアイテムをいくつか追加して、自分のワードローブに新鮮味を加えようということになった」と、ウェスターさん。「私は自分が週末に着られるもので、同時に、自分がもっているどの洋服とも、うまく合わせられるアイテムが欲しいと思った」とアーロン・ウェスターさんは語っています。
3. アイテム選び
「私はトランク・クラブのサイトにアクセスして、選んで貰ったアイテムを確認し、スタイルについてフィードバックを伝え、いくつかのアイテムは他のものに交換したあとで洋服の入ったトランクを自宅に送って貰った。洋服はふつう、自分で手にとったときと、オンラインでみたときとは違って見えるもの。なので、代金を支払う前に自宅で試着できるという仕組みはとても有り難い」と（送られてきた商品は5日以内なら返品可能。また返品は、UPSで送り返すか、Clubhouseもしくはノードストラムの店舗にもっていけば受け付けてもらえる。返品がなければ、担当のスタイリストが電子メールでレシートを送ってくる）と、ウェスターさんは話します。（次ページへつづく）
さまざまなブランドの アイテムを組み合わせてくれる
4. ダウンタウンでダウンタイム
Photograph / Nathaniel James
「このスタイルについてはテイラーのお陰です。彼によってTシャツはよりクールに、そして、スーパーカジュアルなシャツを何枚か見つけてもらった。Tシャツとショーツという格好は誰でもできるが、ラグラン・スリーブの半袖スエットシャツを着れば本当に目立つ。この格好は控えめだが、それでいて、とてもクールだ」とウェスターさんは言います。また、「トランク・クラブはノードストラム傘下の会社なので、さまざまなブランドのなかから、いろいろな価格帯のアイテムを組み合わせることもできる。私のトランクには、トッド スナイダーからボノボス、マイケル バスティアン、セオリーまで、いろいろなブランドのアイテムが入っていた」と、ウェスターさんは語っています。
5. リラックスした感じの既製服
Photograph / Nathaniel James
「デニムにチノというのは、ほぼどんな場にも相性のいい組み合わせです」と、ウェスターさんは言います。そして、「私はリーバイスのデニムジャケットを何枚ももっていますが、テイラーは私がもっていないデザインのものを見つけてくれるのです。これはリーバイスの『Made ＆ Crafted（メイド＆クラフテド）』ラインのアイテムで、ベーシックなデニムジャケットよりもずっとユニークなものです。そして私はこれに、ニットのボタンダウンを合わせた（ニットのボタンダウンは現在大流行中の春物アイテムだ）」と話しています。（次ページへつづく）
洋服選びや購入時間を有効活用できる！
6. ドレスアップ
Photograph / Nathaniel James
「私はフィアンセとのデートの晩に、着こなせるものが欲しかった…その結果、テイラーが集めてくれたものをいま大いに気に入っている」と、ウェスターさんは言います。そして、「彼女は花柄のシャツをいくつか送ってくれたのだが、そのなかでもこのシャツは完璧にフィットしている。また、セオリーのこのパンツはよくあるウールのワークパンツではない。これはナイロン素材でできているので、伸縮性に富み、超快適でありながら同時に洗練もされている」とウェスターさんは感心しています。
7. 結論
「私は、トランク・クラブから送られてきたアイテムに本当に満足している」とウェスターさん。さらに「私はテイラーに、『ベーシック』に見えるものは欲しくないと伝えた。色について選択の幅が限られてもいいから、すべて興味深いディテールのあるアイテムにしたかった」とお願いしたそうです。するとその結果、送られてきたアイテムはどれもウェスターさんが大好きなブランドのものでした。また、各アイテムはそれぞれ相性がいいだけでなく、テイラーさんの手持ちのワードローブとも簡単に合わせられるものだったのです。「このサービスのおかげでオンラインでアイテムを探したり、街まで出かける必要がなくなり、結果的に何時間も自分の時間を節約できた」と、ウェスターさんは述べています。
そのうち日本にも、より頻繁にパーソナル・スタイリング・サービスが見受けられるようになることでしょう。
By Rebecca Dolgin on May 14, 2018
Photos by Nathaniel James
ESQUIRE US 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者：山野井 俊
