故モンキー・パンチ原作のアニメ、「ルパン三世」の劇場映画第2作として1979年に公開され大ヒットとなった映画『ルパン三世 カリオストロの城』の影響によって、日本では「FIAT(フィアット) 500(チンクエチェント)=ルパン三世の愛車」というイメージを持っている方も多いことでしょう。
そんな「フィアット 500」が13年ぶりにフルモデルチェンジしたことが2020年3月4日(水)に、FCA(Fiat Chrysler Automobiles NV)によってイタリア・ミラノのドゥオーモ大聖堂の前で発表されました。
この新型「フィアット 500」は、FCA初のピュアEV(電気自動車)。42kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーを搭載し、満充電時の航続距離は320km(WLTPモード)です。急速充電にも対応し、バッテリー容量0%から80%までを約35分間で充電可能という優れた性能を発揮します。搭載するモーターに関しては、最高出力は87kWで時速150kmに達するとリミッターが作動する仕組みで、静止状態から100km/hまでに要する時間は9.0秒とのこと。
そして、その白熱する発表会でさらなる盛り上がりを見せたのが、コラボレーションモデルの発表時でした…。そこでわれわれは、ひと際エレガントかつ精悍なルックスから力強い視線を放つ一台に、一目ぼれするのでした…。それがこの、「ジョルジオ アルマーニ」によるカスタムメイド電気自動車「FIAT 500 ARMANI」です。
この特別な電気自動車は、レオナルド・ディカプリオが設立した世界の気候変動と、それによって起きる生物の損失という問題に向き合う自然保護団体、「Earth Alliance」を支援する慈善プロジェクトの一部として誕生したものになります。
カスタムメイド仕様モデルの新型「フィアット 500」はこの「ジョルジオ アルマーニ」デザインによる「FIAT 500 ARMANI」の他に、ブルガリによる「FIAT B.500」とカルテルによる「FIAT 500 KARTELL Concept」も同時に登場しました。これらはすべて、オークションを経て販売される予定です。
この「FIAT 500 ARMANI」は、サスティナビリティの原則(自然、再利用、リサイクル)に基づき、スタイル・創造性・クラフトマンシップを集結してデザインされた理想的な都市型のクルマと言えるでしょう。
インテリアにはポルトローナ・フラウ社製の上質なレザーをふんだんに使用し、エクステリアと同様に、ステアリングホイールのロゴやメーターの周囲などにはブロンズカラーが配されています。また、パッセンジャー前のダッシュボードの波形の細工には、上質を極めた大人のこだわりを感じさせます。
そんな極上の1台は今後、どんな方の手にわたるのでしょうか? 楽しみでなりません。