2017年に公開され注目された、DCコミックスのスーパーヒーローが集結した映画『ジャスティス・リーグ』。この映画をめぐっては、途中降板したザック・スナイダー監督が本来構想していた、いわゆる「スナイダー・カット」の存在がもはや伝説化しています。そんな折、ファンたちは製作会社ワーナー・ブラザースに対し、その公開を求め続けているのです。

 ザック・スナイダー監督は、娘の自殺という不幸な出来事に見舞われ、作品を降板しました。最終的にはジョス・ウェドン監督が、その後を継いで完成させたわけです。ただ、この交代劇で作品は従来の「ダーク」路線から、やや「軽め」のトーンへとシフト。その結果は「吉」とは出ず、スナイダー監督が意図したオリジナル版の完成作品「スナイダー・カット」を崇め続け、その公開を求める声がDCコミックスのファンの間で湧き起こってきたのです。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 ワーナー・ブラザースの親会社であるワーナーメディアが手がける、新たな動画配信サービス「HBO Max (エイチビーオー・マックス)」がスタートを予定していることもあり、一部のファンはオープニングの目玉として、「いよいよスナイダー・カットが公開されるのでは?」と期待しているようです。

 これはファンの望みでもあり、最近ではワンダーウーマンを演じたガル・ガドットバットマンを演じたベン・アフレックも、Redditの「Day of Justice」ツイートストーム(多くのユーザーが特定の話題に関するツイートを一斉に投稿し、その話題でTwitterを席巻すること)で「#ReleasetheSnyderCut」を投稿していました。

 この声は、届かないのでしょうか…。

 ある関係者がエンタメメディア「バラエティ」に対し、「それは夢物語だ」と語ったと報じられています。「絶対にあり得ない」話であるようです…。

 報道された発言は、期待するファンの気持ちを落胆させるだけでなく、望みを打ち砕くように「公開のチャンスはない」と畳み掛けます。

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DC Comics

 「論理的に考えても、スタジオ側にはスナイダー版を完成させるのに必要なVFX(視覚効果)や編集作業に、多額の予算を投じる意欲はほとんどありません。特に『ジャスティス・リーグ』は、興業的に失敗だったのでなおさらです」とのこと…。

 しかし希望は、ここで途切れたわけではありません。スナイダー監督自身もこの映画を世に出したがっているとも捉えることができます。SNSアプリ「Vero」で、ウェドン監督版『ジャスティス・リーグ』では完全にカットされた、ウィレム・デフォー演じるバルコ(アクアマンの良き理解者)のシーンなど、スナイダー版の画像を定期的に共有しているのです。

 こんな状況では、DCファンは諦めきれないことでしょう。




Source / Esquire UK 
Translation / Keiko Tanaka 
※この翻訳は抄訳です。