2014年8月に起きたバラク・オバマ元大統領の「Tan Suit 'Controversy'(淡色スーツ論争)」をご存知でしょうか? それは当時大統領だったオバマ氏が、シリアでのイスラム国(ISIS)に対する軍事的対応の強化に関する記者会見を生中継で行っていた際に起こったものです。
オバマ氏は記者会見に際し、淡い茶色のスーツを着てテレビに登場。するとオバマ氏の服装に対して保守派である「フォックス・ニュース」などが、「このような深刻な問題について述べる記者会見にはカジュアルすぎる服装」と批判したことに始まり、さまざまなメディアやSNSで議論が巻き起こったのでした…。
もちろん一方では、「オバマ氏に似合った、完璧なスーツスタイルだ」という声や、「毎日同じ顔ではつまらない。服装なんて関係ないよ」といった賛成派の声もあったのも事実。こうして当時オバマ氏が着こなした淡色スーツに関しては、さまざまな観点から賛否両論の評価を受けたというわけです。また当時は、ロナルド・レーガン氏やビル・クリントン氏などの歴代大統領たちもこうした淡い色のスーツを着用していたことにも、賛成派意見の中で触れられていました。
あれから7年後の2021年、再び米国大統領が淡色スーツを着用して登場する姿を誰が予想できたでしょうか。
2021年8月4日(水)は、オバマ氏にとって60歳の誕生日でした。この日、バイデン大統領はオバマ氏に祝電をかけたと思いますか? その答えはおそらく"YES"だと思います。8年にもわたってホワイトハウスで一緒に働いてきた仲ですから…。
そうしてオバマ氏の60歳の誕生日から2日過ぎた8月6日(金)、そして「あの事件」から7年が経過しようとしている日、バイデン氏は7月の雇用統計を伝えるためにホワイトハウスのイーストルームに「淡色スーツ」を着て足を踏み入れました。あの淡色のスーツです! さらに、レイバンをかけています。この日、バイデン大統領はホワイトハウス南側の芝生を通って、デラウェア州のウィルミントンに向けて出発しました。
さまざま保守派の人々は今回もまた、この“タン(薄茶色)”なスーツに対して憤慨しているかもしれません。そして、その様子を見たオバマ氏とバイデン氏はきっと大笑いしながら最後には、この「The Ultimate Troll(究極の荒らし)」の成功に満足した表情を見せているかもしれません。
もしそうだったとしたら、面白いですよね? とは言え、これはあくまでも妄想です。実際は“単”なるスーツを着たまでだったのかもしれません(笑)。
Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。