セレブたちが妊娠したのち、自身のインスタグラムで凝った飾り立てを行って自身の誕生した子どもに「X Æ A-12」(イーロン・マスク&グライムスの子/出生証明書には登録できなかったという話ですが、その真実は不明です)、「Apple」(グウィネス・パルトロウ & クリス・マーティンの子)、または「True」(クロエ・カーダシアン & トリスタン・トンプソンの子)といった名前をつけたことをさりげなく(?)発表することは、現在では恒例とも言えます。また、それを楽しく見ている方も少なくないでしょう。
ですが、ここで忘れてはならないことがあります。そう、すべてのセレブ(または、そのことについては一般の方々も)が「子どもが欲しい」と思っているるわけではないということです。
そんなセレブたちは、「自分のキャリアに集中したい」「できなかった」「単にほしいと思わない」「この混乱した世界に、自分の子どもの人生をおくらせたくない」など、さまざま理由を胸に抱きながら決定した、人生における大切な選択のひとつなのです。これは「個人の問題」と言うべきものであり、つまり、公にする必要もないことではないでしょうか。
ですが、特に女性セレブたちはその選択について、インタビューで尋ねられるれることがとても多いようです。それは子ども誕生を「喜びの共有」というポジティブな想いであるのと共に、ある種アピールの場とも思えるカタチで発表するセレブたちが少なくないからかもしれません…。「ならば、その逆もありだろう」という気持ちをメディア側が抱き、そしてユーザー側もそんな情報を望んでいる者もいるからの結果ではないでしょうか。
そのような個人的情報をポジティブに公表したセレブたちも数多く存在しています。代表的なセレブとしては、マイリー・サイラスやジェニファー・アニストン、レオナルド・ディカプリオにキアヌ・リーブス、キム・キャトラルなど…。そんな意思表示を行うことで、われわれにさまざまに気づきを与えてくれたセレブたちを讃えるべく、40の言葉をここでご紹介しましょう。
マイリー・サイラス/シンガー
「私たちは手に入れるだけ手に入れて、それでもまだ生み出すことを期待しています。でも、もうそれは使い果たしていて、これ以上生み出すことなどできません。私たちは現時点でも、最低な星を手渡されているわけで、私はそんなものを自分の子に引き継がせたくありません。この地球が、魚が安心して過ごせるような水になるまで、この問題に巻き込まれる人を増やすつもりはありません」
― 2019年、『エル』US版にて
ジェニファー・アニストン/俳優
「人々が私や女性に対し、『子を産まないから女性として失格だ』と、プレッシャーをかけることには嫌気がさしています。そんなのフェアじゃないわ。自分で子どもを産むことをしなかったからって、母性がないことを意味するわけでもないでしょう。犬や友だち、友だちの子どもにも、そういった愛情を持つことはできます。ですが私は(残念なことに)、これまで絶えず『自分のキャリアを大切にして、自分自身にフォーカスし、母親にならたがらない『自己中心的だ』と言われ続けてきました…」
― 2014年、『アルーア』にて
キアヌ・リーブス/俳優
「もう遅すぎますね。その時は過ぎてしまいました…僕はもう52歳ですから。もう子どもを持つことはないでしょう」
― 2017年、『エスクァイア』UK版にて
キム・キャトラル/俳優
「私は、自分がすべきことやできることには目を背け、期待や仲間からのプレッシャーを越えること、相手を喜ばせることばかりに耳を傾けようとしていました。すべての答えは、結局のところ自分自身の中にあるものだと私は信じています。子を持つことに関する質問に答えていたときに私は、自分が感じていた圧力のほとんどは外からのものだと気づきました。私は自分自身に、まだ母になる一歩を踏み出す準備ができていなかったのです」
― 2003年、『オー・オプラ・マガジン』にて
レオナルド・ディカプリオ/俳優
「こんな世界に子どもを迎えたいかってことですか? そうなったら、そうなったときでしょう。でも、そのことについて詳しいことは話さないでおこうと思います。誤った形で引用されたくはないので…」
― 2016年、『ローリング・ストーン』にて
レネー・ゼルウィガー/俳優
「母になりたいと思ったことはありません。私はそんなふうには考えないんです。『19歳になったらこれをしよう、25歳になったらあれをしよう』というように先のことを考えたことがないんです。ただ日々やってくるものと向き合い、もし何か起きたら、それはそれで良しと思うだけです…」
― 2008年、『ロンドン・ネット』にて
ジャレッド・レト/俳優
「もし子どもがいるなら、そこにいてあげることが何よりも大切だと思います。僕には…他に気にかけるべきものがたくさんあるので…」
― 2017年、『ESマガジン』にて
オプラ・ウィンフリー/司会者
「もし私に子どもがいたら、私のことを憎んでいたでしょうね。子どもたちは、私のトーク番組と同等の存在になっていたと思います。私の人生では何かを犠牲にしなくてはならず、子どもがいたらおそらくその対象になっていたでしょうから…」
― 2013年、『ハリウッド・リポーター』にて
グロリア・スタイネム/ジャーナリスト・活動家
「長い間そのことを受け入れて、『OK、私は結婚もするし、子どもも持つ。絶対に。でも、今じゃない』と言い聞かせてきました。自分の将来に組み込むつもりでしたが、幸いなことに女性解放運動が始まり、(子どもがいなくても)私は幸せで、生き方はひとつではないと気づくことができました…」
― 2014年、『Feminist MAKERS Conference』にて
ウィノナ・ライダー/俳優
「少々個人的なことですが、私は42歳で…昨2013年父に話したんです。『子どもができなかったらどう思う?』と。すると父は、『お前の人生に、子どもというものを生む方法は他にもあるだろう?』と言ってくれました。私はその通りだと思うんです。私は、兄弟の子どもたちと一緒に過ごすことで、たくさんの喜びを得ていますので…。そこで私は、もう誰かに意見を聞くことはやめようと思ったのです」
― 2014年、『テレグラフ』にて
ポーシャ・デ・ロッシ/俳優
「30代半ばくらいになると、プレッシャーを感じるわよね。子どもを持ったほうがいいのかしらね? でもそれは、みんなが素晴らしいと話している体験を逃さないためでしょうか? それとも、心から愛しているパートナーとの間に子どもが欲しいと心から願うためでしょうか? そう自問しました。そこで私は、後者の答えに対して私は、YESではありませんでした。親になるなら本当に子どもが欲しいと思うべきであり、私たちは2人とも(パートナーはエレン・デジェネレス)そうではなかったのです…」
― 2013年、『アウト』にて
エレン・デジェネレス/司会者
「私たちは素晴らしい親になれるかもしれません。でも、人間なので自分が優れたスキルを持っていて、「親になりたい」という強い意思や憧れを持たない限り、彼らの人生を台無しにはしたくないって思うんです。そこに向ける労力は多大であり、それ以上の責任もあるわけですから…」
― 2014年、『ピープル』にて
ドリー・パートン/シンガー
「私(12人兄弟姉妹の4番目)は、自分より若い8人の子どもを持つ大家族で育ち、その兄弟姉妹の何人かは私の人生の早い段階で私の家で一緒に住むようになりました。なので私は、そんな彼ら彼女らの子どもが、自分の孫そのものであるように愛していました。今では曽(ひ)孫までいますよ。そう、私は今じゃ曽祖母(ひいおばあ)ちゃんってことですね。私自身、子を持つことはありませんでしたが、だからこそ、兄弟姉妹の子たちが自分の子のように感じているのですね…」
― 2014年、『ピープル』にて
クリストファー・ウォーケン/俳優
「幼少期に観てきた子役たちの多くは、ショービズ界で仕事を続けながらも子どもができたタイミングで、家族を今まで以上に強く支えなければならないというこで、他の仕事を選ばなくてはなりませんでした。ですが私は子どもがいなかったので、仕事がなかった時期もどうにかなったんです…」
― 2013年、『ガーディアン』にて
アシュレイ・ジャッド/俳優
「私たちは現在持つ資産やエネルギーで、すでに生まれている子どもたちをバックアップしています。さらに支援や奉仕を通じて、世界の子どもたちを貧困や虐待が二度とない世界経へと変えていこうとしているときに、“自分の”赤ちゃんをつくるということは、とても自分勝手なことだと感じたのです。私の信念は変わりません。それが私の中で大部分を占めています」
サラ・ポールソン/俳優
「子どもは大好きです。でも、私はとても衝動的なので、子を持ったことを後悔してしまうのではないか?と不安になったのです…」
― 2018年、『サンデー・タイムズ・スタイル』にて
ヘレン・ミレン/俳優
「それは、私の宿命ではなかったということです。そうなるかな?と考え続けてきましたし、起きることを待ち続けてもいました。ですが結局、その機会に恵まれませんでした。そして私は、他の人がどう考えようと気にしていません」
― 2013年、『テレグラフ』にて
ディタ・フォン・ティース/ダンサー
「私が結婚したのは、父親には向いていない人でした。彼は子どもの世話をする以前に、自分の面倒を見ることすらできない人で、だからこそ私は自分の見方を変え、そこに適応し、『子どもがいなくても大丈夫』と考えるようにしました。今は、自分の人生がどう展開され、何が起こるのかを見ていくつもりです。子どもがいないからといって、人間としての価値が下がるわけではありません。どうにでもなるものです…」
― 2007年、『インディペンデント』にて
トレイシー・エリス・ロス/俳優
「私は常に、『その決断は自分のため? それとも他の誰かのため?』と自分自身に問いかけ、思い出すようにしています。夫と子どもという存在はある時点で持つべきものと期待され、みな『人間は本来、生殖するものだ』というところに立ち返るでしょう。それでも私は、『赤ちゃんは世にたくさんいると思うし、人口が多すぎるという問題の一部でもあるよね?』と返します。世界がよりよい場所になるように、そしてただ、幸せであるようにと頑張っている方たちもいるんです…」
― 2018年、『タイムズ』にて
リリー・トムリン/俳優
「子どもを欲しいと願うことは、全く悪いことだとは思っていません。でも当時の私は、子どもを欲しいとは思いませんでした。私に何ができたかは、神のみぞ知る、ですね。子どもは好きですが、私の人生には子どもを育てる余裕はなかったので、私は自分のキャリアに専念していたわけです。もし子どもができていたら、その子を大切に育てたいと考え、キャリアを諦めなければならなかったことでしょう」
― 2006年、『メトロ・ウィークリー』にて