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また観たくなる、90年代の傑作映画14選
『ファイト・クラブ』や『フォレスト・ガンプ/一期一会』、そして『タイタニック』と多くの名作が生まれたのが1990年代。今回、多くの名作の中から特に記憶に残る14の映画を選びました。
1990年代は映画製作の世界において、伝説的な10年間と言っていいでしょう。当時の多くの映画は劇場公開されるやいなや、その象徴的なストーリーやセリフ、キャラクターによってポップカルチャー史における確固たる地位を築きました。例えば『フォレスト・ガンプ/一期一会』の名ゼリフ、「人生はチョコレートの箱。 開けてみるまで中身はわからない」というセリフの存在しない世界は想像できませんし、『トゥルーマン・ショー』はリアリティショーが一般的になる以前に、そんな世界を極端に描いた刺激的な作品でした。
「ずいぶん歳を取った」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、重要なのは90年代の映画を観ることで当時の世界にタイムトリップできるということです。当時の映画は時代劇でさえ、どこか懐かしく独創的なセンスがあり、まだインターネットが登場したばかりで、人々がカセットやウォークマン、ポケベル、ダイヤルアップ回線を使っていた時代に私たちを導いてくれました。
それでは、1990年代最高の映画の数々をご紹介します。
『グッドフェローズ』(1990年日本公開)
マーティン・スコセッシ監督の最高傑作の1本である『グッドフェローズ』は、ニコラス・ピレッジの『ワイズガイ―わが憧れのマフィア人生』を原作としており、ギャングでFBI情報提供者でもあるヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)の物語を描いています。
ブルックリンでアイルランド系の父とシチリア系の母の間に生まれたヒルは、現金強奪事件を行ったことにより、自らが所属するギャングとFBIの両方に追われていることに気づきます。
実在したヘンリー・ヒルの物語を描いた、90年代を代表する犯罪伝記映画のひとつとして知られています。
『羊たちの沈黙』(1991年日本公開)
FBI訓練生のクラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、連続殺人犯のハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)に話を聞き、助言を得るという任務を課されます。
その任務とは、バッファロー・ビル(テッド・レヴィン)という別の連続殺人犯の捜査に役立てるためのものでしたが、レクター博士の彼女へのレッスンは想像よりも実践的なものになっていきます。
二人の奇妙な交流は、私たちの記憶に残り続けられることでしょう。
『許されざる者』(1992年日本公開)
クリント・イーストウッドはこの西部劇で監督そして主演として本領を発揮し、第65回アカデミー作品賞を受賞しました。
物語の舞台はワイオミング州のビッグウイスキーという町で、娼婦のデライラ・フィッツジェラルド(アンナ・トムソン)がカウボーイたちに切りつけられ、このカウボーイたちの首に懸賞金がかけられます。
元悪党のウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)はこの賞金を得るため、別のガンマンや町の保安官リトル・ビル・ダゲット(ジーン・ハックマン)と対立することになります。
『シンドラーのリスト』(1994年日本公開)
スティーブン・スピルバーグ監督が手がけた『シンドラーのリスト』は、第2次世界大戦中のポーランドで自らの工場にユダヤ人労働者を雇い、彼らをホロコーストから守ったドイツ人実業家のオスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)の物語を描いています。
シンドラーは戦争を利用してひと儲けすることを目論み、潰れた工場を買い取ってホーロー容器工場を開設。「安価な労働力」としてゲットーのユダヤ人を雇い入れ、また持ち前の社交性でSSの将校に取り入って、自らの事業を拡大させるという物語。
しかしながら、途中から思い通りにいかなくなり、ユダヤ人労働者が危機的な状況となる中、金儲けにしか興味なかったシンドラーの心に変化が生まれます。
『パルプ・フィクション』(1994年日本公開)
クエンティン・タランティーノ監督の代表的な作品である『パルプ・フィクション』は、アクションや多重視点のスリラーが満載で、ブルース・ウィリスやジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマンなどが出演しています。
ロサンゼルスの2人の殺し屋を中心に据えた本作は、血なまぐさい描写が刺激的でありますが、一方でユーモアにあふれたシーンもあります。
『ショーシャンクの空に』(1995年日本公開)
スティーブン・キングの小説『刑務所のリタ・ヘイワース』が原作の『ショーシャンクの空に』は、ティム・ロビンスとモーガン・フリーマンが主演を務める、心を打つ映画です。
妻とその愛人を殺したという身に覚えのない罪で終身刑2回という判決を受けた主人公アンドリュー・"アンディ"・デュフレーン(ティム・ロビンス)は、ショーシャンク刑務所という環境への順応を余儀なくされます。
ショーシャンク刑務所では、長年服役する「調達屋」のエリス・ボイド・レディングことレッド(モーガン・フリーマン)が、もう何度目かとなる仮釈放の審査を受け、更生したことを訴えるが却下されてしまいます。
アンディとレッドは刑務所内の自由が利かない空間の中で、次第に友情を深めていくのでした。
『ファーゴ』(1996年日本公開)
2人の殺人者を追うミネソタ州の婦人警官マージ・ガンダーソンを好演したフランシス・マクドーマンドは、第69回アカデミー賞でアカデミー主演女優賞を受賞しました。事件解決のために、必死に犯人を追う姿を観ると自然と応援したくなるものです。
このコーエン兄弟が手がけた名作ダークコメディ作品には、他にもウィリアム・H・メイシーやスティーヴ・ブシェミが出演しています。
『トレインスポッティング』(1996年日本公開)
ダニー・ボイル監督がアーヴィン・ウェルシュの同名小説を映画化した『トレインスポッティング』は、ヘロイン中毒や貧困、人生の問題から抜け出そうと苦闘するスコットランド・エジンバラの落ちぶれた若者グループを描いています。
斬新な映像感覚で、若者たちの頭の中が生々しく描かれているのが特徴。また、蛍光オレンジ色のポスターヴィジュアルなど、ポップな色合いを織り交ぜており、アート要素も楽しめる作品とも言えることでしょう。
『タイタニック』(1997年日本公開)
ジェームズ・キャメロン監督の壮大なロマンス/パニック映画は、タイタニック号の船上で恋に落ちる2人の若者ジャック(レオナルド・ディカプリオ)とローズ(ケイト・ウィンスレット)を描いています。
レオナルド・ディカプリオとケイト・ウインスレットのキャリアが花開くきっかけとなった本作は、何度見ても泣いてしまう感動作です。
第70回アカデミー賞では、歴代最多の14部門でノミネートされ、作品賞を含む歴代最多の11部門で受賞しました。
『ユー・ガット・メール』(1999年日本公開)
本作ほど魅力的な、90年代的なロマンチック・コメディが他にあるでしょうか?
ノーラ・エフロン監督が手がけたこちらの名作では、メグ・ライアン演じる小さな書店の経営者キャスリーン・ケリー(メグ・ライアン)と競合の大型書店の経営者ジョー・フォックス(トム・ハンクス)が、お互いの正体を知らないままメールや電話のやりとりの中で恋に落ちていく様子が描かれています。
当時、メールや電話のやりとりを通じて恋愛できるものなのかと、本作を鑑賞しながら驚かれた方は少なくないことかと思います。
今の世の中では当たり前になりつつあるデジタルを駆使した恋愛ですが、本作を鑑賞して当時と現在の違いについてを比較してみてはいかがでしょうか。
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Source /Esquire US
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です