もしかすると、ドライブスルー通いの回数を増やすべきかもしれません。

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 An Ingredient Used In McDonald's Fries Might Help Fight Baldness

 年を重ねるごとに「抜け毛は避けられないなぁ」と実感し、その危機感がとうとう切実になってきたとき、人はそれを止められる方法があるなら何でもするでしょうか? 根気が必要なことは確実でしょう。そこで躓(つまず)く人もいるはずです。

 それがもし、解決策のひとつが自分の好物であったらどうしますか? たとえばフライドポテトとか…?学術誌『バイオマテリアルズ』に掲載された新たな調査によれば、「マクドナルドのフライドポテトの調理に使用する化学物質が、髪の成長を促す可能性を発見した」とのことなのです。けれども、「フライドポテトを食べていれば禿げない」というわけではありません。 

 横浜国立大学の研究者らは、新たな毛包を生成する「毛包原基(HFG)」を調製する方法を開発しました。ここで科学者らが取り組んでいた問題は、「いかにして大量の毛包を形成するか?」という点でした。そこで彼らは、開発したHFGの調整方法が「今後、期待できる大きな一歩となった」としています。 

 さらに記者に発表したプレスリリースでは、「大量のHFGを一度に調製する鍵となるのが、処理の途中で使用する物質である」と、横浜国立大学の研究者たちは語っています。その物質が「酸素透過性を有するジメチルポリシロキサン」です。この化学物質単体では、毛髪の成長は促せません。しかし、これを主成分として使用することで、多大な効果を上げることができるそうです。マウスを使用した実験では、背中と頭部に黒い毛を生やすことができたのでした。 

 ウェブメディア「Inc」によると、マクドナルドはフライドポテトなどの揚げ物の調理時の油跳ねを低減するために、ジメチルポリシロキサンを使用しているそうです。 

「この揚げ物は、ベジタブルオイル、クエン酸、そしてジメチルポリシロキサンを混ぜ合わせたもので調理されている」とのこと。米食品医薬品局は、食物に含まれている量が0.001%(調理用塩の場合は0.025%)を超えない限り、ジメチルポリシロキサンを摂取しても安全と認めています。非常に少ない量について、論じていることがこれで認識できます。 

 念のために言いますが、マクドナルドのフライドポテトを食べることで抜け毛を防ぐことができるとは、(現時点では)証明されていません。実験で使われた化学物質は、毛髪の成長を促進する化学物質ではありません。その過程を促進するのみなのです。また実験は、マウスを対象にして行われたため、「このHFG調整方法は、ヒトに対しても同様の効果があげられる」といった直接的な証拠は見い出せていません。 

 しかしながら「ニューズウィーク」誌によれば、毛髪再生業界は2016年には60億ドル(約6540億円)までの規模に成長しているため、「フライドポテトに毛髪再生の可能性が本当にあるのかどうか」を科学者たちは躍起になって解明しようとすることでしょう。

By Megan Friedman on February 8, 2018
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ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Trans Mart
※この翻訳は抄訳です。 
編集者:山野井 俊