2018.06.21

This Is a Ferrari 308 Hatchback

これが「フェラーリ308」のハッチバックだ!

「フェラーリ308」のハッチバックである「Sbarro Super Eight」は、1980年代ならではの実に変わったクルマです。それがいま、売りに出されているようです。

これが「フェラーリ308」のハッチバックだ!
Courtesy of Bring a Trailer
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 1980年代には今回紹介するような、“神聖”とはいえない自動車の誕生につながる2つのトレンドがありました。
 
 そのひとつ目のトレンドが「グループBラリー」で、これに参戦するためにルノー、プジョー、ランチア、MGといった自動車メーカーがそれぞれの市販のハッチバック車にミッドエンジンを搭載したワイルドなモデルを開発しました。そしてふたつ目のトレンドが、お金に余裕のある自動車マニアたちによってゲンバラ、ケーニッヒ、リンスピードといったチューニングメーカーに依頼し、自家用車を、思わず息をのむほど悪趣味なチューニングカーへと変身させることだったのです。
 
 ここで紹介する「スバーロ(Sbarro;有名なピザチェーンとは無関係ですので…笑)」は、そんなチューニングメーカーのひとつで、1970年代前半にフランコ・スバーロ氏というスイス人によって創業されました。1984年のジュネーブモーターショーに向けて、スバーロ氏はミッドエンジン搭載ハッチバックのトレンドに便乗するべく、何か目を見張るようなクルマを開発しようと躍起になったのです。そして、その結果生まれてきたのが、この「Sbarro Super Eight」。つまり、「Ferrari 308」をベースにした悪趣味な(!?)ハッチバック車だったのです。
  
 「Sbarro Super Eight」に関する情報は、現在ではほとんど残っていません。ですが、このクルマがなんと1台、インターネットオークション「eBay」で売りに出されているのです。そして、その告知ページには、売りに出されたクルマの所在地についてフランスのニースとする記述が最上部にあるものの、説明の部分ではベルギーとなっています。
 
 また写真では、このクルマのナンバープレートがスイスのものとなっており…つまり、正確なところは誰にもわからないということになります。
 
 このクルマに関する情報は断片的なものしかありませんでしたが、ある意味で、それが”このクルマらしい”と言えなくもありません。結局のところ、「スバーロ」のようなチューニングメーカーのクルマを好んだのは、80年代に放映された大ヒット刑事ドラマ『特捜刑事マイアミ・バイス』に出てきそうな怪しい素性の人々たちなのですから…。
 
 「eBay」で売りに出されたこの「Sbarro Super Eight」の写真には、このクルマがフェラーリ・ベースの改造車であることをはっきりと示す点がいくつかあります。この写真にはエンジンこそ写ってはいませんが、ダッシュボードやギアのシフトレバーなどは明らかに、「308」のものと認識できるのです。また、レザーや派手なウッドトリムもふんだんに使われていることも確認できるでしょう。
 
 今回の「Sbarro Super Eight」を売りに出した人物は、このクルマの現状におけるコンディションは完璧な状態と述べており、また、公道の走行も可能であることを記しています。なお本原稿執筆時点で、入札価格は5万100米ドルとなっています。
 
 驚くべきことに「スバーロ」は、これよりもさらにクレイジーなモデルも開発していたことをここでお教えしましょう。
  
 そのモデルは、「Super 12」という名前になります。左右の後輪用にそれぞれ専用のエンジン(川崎重工製直列6気筒エンジン)を搭載する後輪駆動車であり、左右後輪につながるふたつの5段変速ギアを同期させてパワーを制御するというものでした。そんなクルマなら、さぞ見事な走りをしていたことでしょう。想像するだけで楽しくなりませんか? でも、想像だけでお腹いっぱいになりそうですね…。
 
 
▶▶▶【 写真集 】「Sbarro Super Eight」の内観・外観

From Road & Track
By Chris Perkins 
Jun 2, 2018

 
Translation / Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
Edit / Hikaru SATO, Kaz OGAWA

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