欧州でもっとも関心を集める自動車業界の祭典「ジュネーブモーターショー2018」が、2018年3月8日に開幕しました。
エスクァイア編集部では、このショーの会場を隅から隅までチェック。今年の展示車のなかから、もっとも際立ったフォトジェニックな最新車6台を選出しました。
フェラーリ 新型「488 ピスタ」
Photograph / News Press
「Pista」は、イタリア語でサーキットを意味する言葉です。そして、すでにお察しのとおり、このバージョンの「488 GTB」は驚異的なスピードを意識して無駄を削ぎ落とし、チューンアップされたモデルになります。フェラーリ史上もっともパワフルな711馬力のV8エンジンを搭載するこのモデルは、0-100km/h加速が2.9秒と、フェラーリの最高峰モデルである「ラ・フェラーリ」にも匹敵。ノーズ部分の設計は大幅に改良され、フロントバンパーから空気を取り込み、ダウンフォースを高めています。また、ホイールからミニマリスティックなインテリアまで、全体の軽量化が図られています。このモデルの価格は3070万円(税込)で、まもなく予約が開始される見込みです。
ジャガー 新型「I-PACE」
Photograph / News Press
今年のジュネーブでは、電気自動車が再びホットな話題になっています。なので、ジャガー初の完全な電気自動車である、このモデルに注目しないわけにはいきません。テスラにも競合しそうな、このSUVのデザイナーであるイアン・カラム氏は、既存のジャガーのラインナップとは一線を画するビジュアルを意識しながら、同ブランドの新たなダイナミクスをデザインに反映させたと言っています。こうして生まれたのが、未来を見据えたデザインとエンジニアリングの素晴らしい融合。「カー・オブ・ザ・イヤー」を体現したかのようなクルマ…と言えるかもしれません。
アストンマーティン「ラゴンダ・ビジョン・コンセプト」
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アストンマーティンの姉妹ブランドとも言える、「ラゴンダ」の復活です。今回は最先端の技術を結集し、ロールスロイスやベントレーに競合する2台の超高級セダンを2021年までにリリースする計画とのこと。今回披露されたクルマは、『ブレードランナー』の次回作にも出てきそうな夢のようなコンセプトカー。とはいえ、その意図ははっきりしており、「古風な魅力よりSF的なクールさを求める裕福な買い手にアピールする」というものでした。
BMW「コンセプト M8 グランクーペ」
Photograph / News Press
新たな8シリーズは、2018年にもっとも待ち望まれている自動車の1つです。そして、このコンセプトカーはそんな8シリーズのなかでも、もっともスポーティなモデルを示唆しているとみられており、期待は高まるばかり。このラグジュアリーな高性能4ドアセダンには、「M5」と同じおよそ600馬力の4.4リッターV8エンジンが搭載される見込みです。正式には「Salève Vert」と呼ばれるボディカラーは怪しくも魅力的で、グリーンの自動車に対するあなたのイメージを大きく変えてくれることでしょう。
アウディ「ABT-RS4 R」
Photograph / News Press
ドイツの自動車チューニング企業であるアブト・スポーツラインが作ったのは、究極の「Dad car(ダッド・カー)」とも言える一台です。523馬力にチューンアップされたこのパワフルなモデルは、長めのサイドスカートと優れたベースモデル(「Audi RS 4」)を間違いなく上回る高い性能が特長です。また、大きなトランクは買い物に行くのにも便利です。郊外に住むファミリー層にとって、夢のような一台と言えるでしょう。
ランドローバー「レンジローバー SV クーペ」
Photograph / Range Rover
ランドローバーの特別モデル開発部門SVO(Special Vehicle Operations)が開発した新たな自動車は、1970年代に発売されたオリジナルのレンジローバーの系譜を受け継ぐ一台です。これまでのランドローバーがつくり出してきたクルマの中で、最速かつもっとも高価になるとみられるこのモデル。999台限定で生産され、価格は24万ポンド(約3500万円)となります。超高級SUV市場の競争は、ますます激化することでしょう。
By Will Hersey on March 8, 2018
Photos by Ferrari, Range Rover and News Press
ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊