マツダは2018年5月24日(木)、ブランドのフラッグシップとなる「アテンザ」のセダンおよびワゴンのマイナーチェンジを発表。この日より、予約受注を開始。発表会は都内のレストランにて、まさに良質の「おもてなし」とともに執り行われたのでした。
本発表会では、マツダの代表取締役社長兼CEOの小飼雅道氏、商品本部 アテンザ開発主査の脇家満氏の両名が、新型アテンザに込めた思いとその魅力について語ってくれました。
登壇する代表取締役社長兼CEO小飼雅道氏。このクラスのセダンにかける意気込みを熱量高く語ってくれました。
この発表会で代表取締役社長兼CEO小飼雅道氏は、「開発ではまず、セダンによって最高のパフォーマンスを実現したうえでクロスオーバーSUVなどへと(その成功した技術等を)展開していくものです。なので、セダンは非常に重要。アテンザは昨年度約120カ国で15万台以上を販売しました。これはマツダのグローバル販売の約1割であり、こうしてセダン人気の高い先進国・新興国の需要に応えています。セダンで最高のパフォーマンスを実現すること、そして、それをSUVモデルに展開していくことで、お客さまの“走ることに対する喜び”へとつなげていきたいと思っています。このクラスのセダンは、世界で根強い需要があります。経営上も大切なのですから…」と、今回の大幅改良の狙いをコメント。
とかくセダンは「オヤジ臭い」などと揶揄され、敬遠されがちです。販売面では、国産よりも輸入車へ流れる傾向も強い。
しかし、この「オヤジ臭さ」は、「大人の余裕を感じさせるもの」と言い換えることができますし、「TPOを選ばない雰囲気や高級感をもつ証」でもあります。また、対輸入セダンという観点においても国産セダンは確かな優位性をもち、決して劣ってもいません。まさに「勝るとも劣らず」。
愛車として「セダンを所有したことがない、あるいは国産セダンに対して興味薄」という人こそ、この「アテンザ」に触れてみるべきでしょう。
なぜなら、その美しくエレガントで質の高いスタイルや卓越した走りを味わうことで、現存するあらゆるクルマの始祖たるセダンの美点に気づくことができるからです。さらに「アテンザ」には、マツダが提供する価格を超えたさまざまなバリューがあります。突き放すような言い方にはなりますが、アテンザはまさに、「触れて、乗ればわかる」パフォーマンスをもち、多くのベネフィットをもたらしてくれるのです。
この新型「アテンザ」はあなたにとって、愛すべき存在になる可能性が大いにあるのです。
それでは新型「アテンザ」をご覧ください!
コンセプトとして掲げたのは、「Mature Elegance(マチュア・エレガンス)」。「熟成」や「成熟」を意味するMature、そしてアテンザの特長であるEleganceを感じさせる造形によって、落ち着きのある大人のセダン(ワゴン)としての品格を身に着けています。
写真は「アテンザ」のセダン、「25S L Package」になります。メーカー希望小売価格354万2400円(消費税込)。ボディカラーは「ソウルレッドクリスタルメタリック」(※こちらのカラーは特別塗装色のため、メーカー希望小売価格7万5600円(税込)の追加料金となります)。
アテンザの開発主査を務めた脇家 満氏が登壇すると、次のように述べました。
「“クルマを愛するお客さまが笑顔になり、周囲の大切な人との時間を充実させ、希望に満ちた豊かな人生を過ごしていただくこと”を開発チームとして改めて念頭に置きました。そして、ブランドのフラッグシップに相応しい、最新で最良の“走る歓び”を具現化する志をもって開発を進めてきました」とのこと。
“最新で最良の走る歓びを具現化”した改良ポイントは、多岐にわたっています。そのなか特にクローズアップしたいところを脇家氏は、「エモーショナルで風格を感じられる美しさへと、磨きをかけた内外装デザインです」と言います。
そして、そう語る脇家氏の後ろの並ぶ新型「アテンザ」を見れば…。脇家氏のチーム全体に、「Mature Elegance(マチュア・エレガンス)」というコンセプトの意思統一が完全になされたうえで、このクルマが完成したことを再確認できました。そこには、気品に満ちた大人のラグジュアリー感に満ちたセダンおよびワゴンが存在したのです。
登壇後、中庭に展示された新型「アテンザ」の前で、脇家氏はさらに魅力を明確に語ってくれました。
国産セダンの多くが海外に軸足をおいて開発され、それが人気低迷の一因となっていることは否めません。ですがその根底には、日本流の作りや配慮を感じとることができます。ゆえに、日本人の心と体にフィットするのは自明と言えるのです。 脇家氏はこうも教えてくれました。
「開発に際して競合車を設定したり、ベンチマークにしたりすることはありません。ですが、アテンザの立ち位置を明確にするうえで、近しいクルマのポテンシャルを確認することはあります。しかし、それらと比較した場合でも、すべての領域で勝っているところはあるし、負けていないということは自負しています」と、マツダのクルマづくりの姿勢とともに、今回の新型「アテンザ」に対する自信のほどがうかがわれたのでした。
この新型「アテンザ」のおすすめのカラーは、マツダ特有のレッドになります。ですが、今回のマイナーチェンジにおいて、そのレッドの味わいも進化しています。
既存の「ソウルレッドプレミアムメタリック」から、今回は「ソウルレッドクリスタルメタリック」を採用。マツダの卓越した塗装技術である「匠塗 TAKUMINURI」によって、生命力にあふれたエネルギッシュな強さと鮮やかさを兼備した魅惑のカラーリングに仕上がっています。
そこには濁りのない深みが表現され、大人の色気を感じることができるでしょう。このカラーがマツダの提唱する「魂動デザイン」の造形美とのシナジー効果を生み、子供のころに感じていたクルマに対するトキメキを、さらに上質は方向へとブレークスルーさせた高揚感に駆られることでしょう。
また、同じく「匠塗 TAKUMINURI」によって、“機械が放つ精緻な美しさの追求”をテーマにコントラストの力強さと表情の緻密さを高次元で両立させたカラー、「マシーングレープレミアムメタリック」もおすすめです。
全体を通じて「人間中心」の思想にもとづいた、熟成した走りの質感を随所に感じることができるでしょう。ステアリングに関しては、ステアリングギアマウントをリジットマウント化することでステアリング剛性感を向上させています。
また、次世代車両構造技術を取り入れ、前後サスペンションシステムの構造を一新。それに合わせた新開発タイヤを採用することで、リニアなクルマの挙動と質感高い乗り心地も実現しています。
さらに、大幅に向上した室内の静粛性は特筆すべきところ。「声が透る洗練された空間」をコンセプトに、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)性能開発に対して真摯に取り組んだ結実となります。
すべての人に対して「走る歓び」を感じていただけるよう、安全性に関してもさらなる向上を図った新型「アテンザ」。
夜間における歩行者認識精度が向上させるため、「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)*夜間歩行者検知機能付」を採用しています。さらに、「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)」には、停車状態からでも追従走行を可能にする全車速対応の追従機能を付加するなど、利便性と安全性をステージアップさせた数々を機能開発を終え、さらにそれをベストバランスで搭載させたうえでの発売となったわけです。
上の写真は、右は新型アテンザのステーションワゴンで、ボディサイズは全長4805 × 全幅1840 × 全高1480mm、ホイールベースは2750mm。カラーは特別塗装色の「ソウルレッドクリスタルメタリック」になります。左のセダンは、ボディサイズ全長4865 × 全幅1840 × 全高1450mm、ホイールベースは2830mm。カラーは特別塗装色「マシーングレープレミアムメタリック」になります。
新型「アテンザ」の発売は2018年6月21日(木)から。価格は282万9600円~419万400円になります。
さらに詳しく知りたい方は、公式ページへ。http://www.mazda.co.jp/cars/atenza/
●お問い合わせ先マツダ
TEL 0120・386・919
http://www.mazda.com/ja/
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