2018.10.05

体温が上がった豚は太ってしまう

暑さに豚も食欲減退していた! ベーコンが値上がりする可能性

気候変動は自然災害のみならず、私たちが口にする食材への価格変動にも影響していました。

暑さに豚も食欲減退していた! ベーコンが値上がりする可能性
Getty Images

 
Bacon Prices Could Spike Because Our Pigs Are Too Hot

 これから、豚肉の価格上昇の可能性についてお話ししましょう。
 
 しかし、ちょっと唐突かと思われるかもしれません…。ですが、その裏には…他でもない「気候変動」が要因となっているのです。なので、皆さんにも注目してほしいという思いを込めて。   
 
 暖かい場所で育ったホットな豚は脂肪も少なく、幸せな豚とは言えません。人が食して満足のいく食豚にはならないのです。
  
 オンラインメディア「Scientific American」の記事によれば、「気温上昇が原因で、豚の食欲が減退している」という現象が起こっていることを、科学者らが調査でこのたび明らかにしています。 
 
 このところの気温上昇で、豚の体質が変化したようです。豚の体はたんぱく質をつくるかわりに、免疫能力を強化するようになってしまったとのこと。よって、豚に栄養の豊富な餌を与えたとしても、豚の体は食べたものを消化して筋肉へと変えるようとする働きは鈍り、人が美味しく食せるような肉には育たない…つまり豚は、現在、われわれの食生活に大きな影響を与えるほどの体質変容の傾向が見られるのです。
  
 さらに困ったことに気温上昇が要因で、豚の体質ばかりでなく、餌にまでも悪影響が出てきています。暑さ疲れした植物に含まれる養分は少なく、結果的にそれを餌にする豚は痩せて小振りになり、体内にたんぱく質を十分蓄積できない子豚になってでしまうのです。
  
 これは誰にとっても、高くつく問題になります。まず養豚農家は、「豚肉の量を維持するために育てる豚の数を増やすか?」の選択に迫られています。彼らは時間とお金をつぎ込んで、もっと肉づきのいい豚を育てるか、あるいはもっと涼しいシェルター(豚小屋)を作らなくてはならないのです。
 
 米国の豚肉産業は200億ドル規模(約2兆2800億円)と巨大ですから、気候温暖化に適応する必要があります。しかし、そのためにはどこかから資金を確保しなくてはなりません。
 
 そうして次は、私たちに影響がおよんでくるわけです。われわれが、そうして丁重に育てられた豚からのベーコンやポーク・テンダーロイン、ハムを食べ続けたいとするならば、その資金の出所は私たちの自身の財布になるわけですから…。

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By Charles P. Pierce on September 25, 2018
Photos by Getty Images
ESQUIRE US 原文(English) 
 
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。   
編集者:山野井 俊

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