健康的な食生活を目指している人に対して、多くの栄養士が「まずは自分の体に合った食事量を知ることが大事です」とアドバイスすることでしょう。
※本記事は、米国人ジャーナリスト、カトリーナ・ハーヴィー・ジェニファー氏による取材をもとに作成しております。
でも、きちんと適量を食べていても、体に大切な栄養素が摂れていなかったり、知らず知らずに、健康被害を及ぼす食品を食べていたりしているのは常。そこで、当の栄養の番人「栄養士」たちが、健康的な食生活を続ける上で絶対に食べないものとは一体何なのか? それを理由とともに聞いてみました。それが一番の早道かと思いまして…。
「栄養面を主題にした食事指導を行う際、決まって、砂糖の分量を当てるゲームを行うのですが…。そこで大抵の人が、それぞれの食品に含まれる糖質の多さに驚きます。砂糖には、これは意外かもしれませんが…体にいい栄養成分は一切含まれていないのです。そのため糖質を摂る必要性は、個人的にはあまりないと思っています(幸い、私自身がそれほどお菓子が好きではないので!)。実はイギリスの1日あたりの糖質摂取量は、世界平均を超えているのです。それもそのはず、ケーキ、ビスケット、お菓子、加工食品、ソフトドリンクなど、スーパーで売っているどの食品にも、砂糖は欠かさず含まれていますから…」と、イギリスのプレミアムソーセージブランド「ヘック」の食事療法士で、栄養士でもあるヴァネッサ・クォーンビー氏はコメントしています。
「私は、ダイエット食品には手を出しません。なぜなら、脂質が減らされていたり人工甘味料が足されていたり、ほとんどのダイエット食品は、過度に加工されているからです。低脂肪食品が体に良いという考え自体が時代遅れだし、人工甘味料は腸内環境を荒らす上、甘いものへの執着をさらに強めるのです。だから、私はそういったダイエット食品を避け、自然食品だけを食べるようにしているのです」と、栄養士のアマンダ・ハミルトン氏はコメントしています。
「自分の健康のためにも動物福祉のためにも、工場のような機械技術を導入して効率を高めた家畜飼育場で育てられた動物は食べないようにしています。14歳のときに、いわゆる工場畜産された鶏をみて以来、14年間にわたって菜食生活を続けているのです。工場での動物たちの扱われ方は、今もなお受け入れることはできません。今でこそ肉類も食べるようになりましたが、食べる肉の安全性や品質には気をつけています。動物にだって、動物らしい生活をおくる権利はありますからね」と、イギリスのサプリメーカー「ベターユー」とパートナーシップを組んでいる栄養士、キム・ピアソン氏はコメントしています。 また、「それに工場畜産は、食肉にも悪影響を与えています。また、その飼育方法によっては健康被害を及ぼすこともあるのです。たとえば、健康的な動物に抗生物質を過剰投与すると、それを食した人間に対し、抗生物質が十分に効かなくなる可能性もあるようです」と、ピアソン氏は語ってくれました。
「コカ・コーラとレッドブルには申し訳ないのですが…それらの炭酸飲料は、私は絶対に飲みません。できる限りナチュラルな食材を食べるようにしながらも、あまりストイックになり過ぎないようには気をつけています。でも、これらの飲み物に対しては、『眠気覚しに飲むくらいなら、エスプレッソや抹茶のほうが効果的なのでは?』と思ってしまうのです。糖質および人工的な成分、カフェインだって少ないですし、そっちの方が断然おすすめです」と、フィットネスアプリ「フリーレティックス」の栄養スペシャリスト、カタリナ・カイザー氏はコメントしています。
「バランスのいい食事を心がけているので、さまざまな食材を取り入れるようにはしていますが、調味料だけはどうしても料理に使いたいとは思いません。とくに、市販のケチャップです。これは過剰に加工されていたり、糖質量も多かったりするので苦手なのです。それよりも、ローストされたトマトを添えた方がよっぽど体にいいと思いますよ。口の中で、トマトの香ばしさと甘味が広がりますから!」と、ロンドンの栄養士で「リートリションクリニック」の創設者、リアノン・ランバート氏はコメントしています。
「コリアンダーは食器用洗剤の味がするし、考えるだけでお腹が痛くなります…」と、ウェイト・ウォッチャーズの栄養士、ステフ・ウィリアムズ氏はコメントしています。
「サラミやホットドッグのソーセージなど、加工された肉には手をつけません。なぜなら、それらの加工肉には、添加物や合成着色料、質の悪い肉、トランス脂肪酸が含まれていることが多いからです。なかには、コレステロール値を上げる原料も含むものも…そして、カロリーが高いわりに体に必要な栄養素を一切含んでいないんです」と、サプリメントメーカー「ビオケア」の臨床栄養師、マナル・シュシャン氏はコメントしています。
「栄養士の資格をもっていないのに、独自の食事制限やダイエット法を広めている人たちがいます。その影響で、偏食や摂食障害になってしまう人も出てきている状況です。『食物アレルギーをもっていない限り、特定の食べ物を禁止するのはよくない』という説もあります。どの食材も、体のバランスを保つ上で重要な役割を果たしているという考えからです」と、栄養管理アプリ「スプーングル」の栄養士、アレクシス・プール氏はコメントしています。
「私は食品ラベルに、『硬化油または硬化油脂』もしくは『部分硬化油または部分硬化油脂』を含むと記載された食品は避けるようにしています。硬化油とは、油に水素を添加させて固体化させたものです。プラスチックと同じように体にとっては異物となるので、健康にさまざまな悪影響を及ぼします」と、栄養士のマリリン・グレンビル氏はコメントしています。
「脂質が多く、塩分量が高いメニューを食べると、胃が膨張しやすくなるので制限しています。特に中華料理は、揚げ物を多く含むので要注意です。揚げ物は飽和脂肪酸やナトリウム(塩分)を含み、とても消化しにくいのです。塩分を過剰摂取すると体に水分がたまり、胃の膨張を引き起こし、気持ち悪くなってしまいます」と、「プロテインワールド」の栄養士、フェイ・タウンゼンド氏はコメントしています。
「植物油で作られたマーガリンや食用油(菜種油やひまわり油)は、健康に害をもたらすので私は摂らないようにしています。その代わりに、ココナッツオイルやバター、オリーブオイルを使用し、低温で調理しています」と、栄養士のカサンドラ・バーンズ氏はコメントしています。
From DelishTranslation / Reiko Kuwabara
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