飲むと気持ちが覚醒するクラフトビールが、米コロラド州で年内に発売されるようです。

キース・ヴィラ氏は、米国でもっとも人気の高いビールのひとつである「ブルームーン」を発明した人物です。そんなヴィラ氏は30年以上にわたって、ドイツの白ビールを醸造してきた後、白ビールの世界から手を引き、コロラド州でセリアという自分の会社を立ち上げました。

そこでヴィラ氏は、大麻ビールの実験を続けてきてきたのです。ヴィラ氏がビールの醸造に使おうとしているのは、なんと、「リラックス効果はあるがハイにはなれないCBD(カンナビジオール)オイルではないのです(CBDをつかった例は過去にありました)。彼は、ハイになると言われるTHC(テトラヒドロカンナビノール)だけでビールを造ろうとしているのです。

つまり、彼の作るビールを飲むと、マリファナを吸うのと同じ効果が得られるということになるのです。「CBDは、より多くの消費者が求める成分ではない」とヴィラ氏は、ビールメディア「Brewbound」にコメントしています。

また、「CBDにもたしかに良い点はあるが…、しかし、THCこそ飲む人にバズをもたらすもの。ビールや蒸留酒、ワインを飲んだときに感じるのに似たバズが欲しいならTHCだ。マリファナを吸う大勢の人が求めているのはあのバズだ」とコメントしました。

THCで作るこのクラフトビールは、ノンアルコール・ビール。なので、悪酔いについて心配する必要はありません。ヴィラ氏はまだこのビールがどんな味になるのか、あるいはどんなスタイルのものになるかさえ、明らかにしていません。

そして彼は、美味しいノンアルコールビールを醸造するのが難しいことを認めています。が、これはアルコールの味があまりにも良いためだそうです。現在ヴィラ氏は、数種類の大麻を醸造過程で試しながら、信じられないほど臭くもなく、逆にマリファナ臭が一切しないものでもない…という香りの落としどころを見つけ出そうとしています。

ヴィラ氏が開発を進める「THCベースのノンアルコールのクラフトビール」は年内発売の予定で、成分の強さが異なる3種類(ライト、レギュラー、フルボディ)が用意されるそうです。

ただし、販売エリアはコロラド州内限定です。これは同州でTHCが完全に合法とされているためです。

Source / ESQUIRE US
Translation / Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。