胸筋を鍛えれば鍛えるほど、あらゆるスタイリングを着こなすことができますよね。 筋肉がムキムキな方は、はたしてどうやって胸筋を鍛えているのか…、きっとみなさんは気になっているはずです。
そんな方のために、今回15種類の胸筋を鍛えるトレーニング方法をご紹介いたします!
【1】ダンベル スクイーズ プレス
チェストプレスをしながらウェイトをスクイーズする(握る)と、負荷がすべて、胸筋に直接伝わります。この簡単な捻りが、動作全体を通して胸筋を連動させ、筋肉の発達を最大まで伸ばす重要な要因となっています。
■トレーニング方法:
ベンチの上に横たわり、腕を胸の上に真っ直ぐ上げて、両掌を向かい合わせにして、ダンベルを1つ持ちます。ダンベルが触れ合うようにして、できるだけ強くスクイーズ(絞り上げ)します。
必ずダンベルが互いに触れあっている状態を保ちながら、この間ずっと、スクイーズを続けます。ダンベルを胸の両脇に下ろし、最初の位置まで戻します。
【3】ウェイテッド プッシュアップ
アメリカ陸軍特殊部隊のトレーナーであるジェイソン・ハートマン氏によれば、従来の(腕立て伏せなどの)トレーニングにウェイトを加えると、筋肉をより強く鍛えることができるとのこと。これは、皆さんもご理解できると思います。
また、本格的な筋肉増強を担保しながら、レップ数=反復回数を減らせることにもなるとのこと。筋トレの時短にも、つながるのです。しかし、本格的に取り組んでいる方からは、「何を甘いこと言ってるんだ」と叱られることでしょう。
さあ皆さんもトライしてみてください。プレートやウェイトベストで負荷を加えるか、サンドバッグを背中に載せるといいでしょう。
■トレーニング方法:
ウェイトベストを着て、またはサンドバッグを背中に載せて、あるいは背中の上でバランスを取りながらウェイトプレートを載せます。
そして、腕立て伏せの姿勢になってください。腕は真っ直ぐにして、手は肩幅よりやや開きます。肘を曲げて胸が床スレスレに近づくまで体を下ろしてください。そして、下ろしたら一旦停止すること。そして、再び体を押し上げてください。その繰り返しです。
【4】クローズ グリップ ベンチプレス
ダンベルを使用するよりもバーベルのほうが安定しているため、より重いウェイトを持ち上げることができます。なので一般的に、バーベルプレスのほうが胸筋増強のためにはおすすめとなっているのです。
ストレングスコーチであり、C.S.C.S.でもあるブレット・コントレアス氏は、このトレーニングで故障しやすい肩を守るためには、クローズグリップ(両手を肩幅と同じ、もしくは狭い間隔)で握るべきです!と推奨しています。
「これはベンチプレスのなかで、最も関節に優しいバーベルのバリエーションです。肩に問題を抱えている人でも、プレスの恩恵を受けられる」と、コントレアス氏はコメントしています。
■トレーニング方法:
肩幅よりやや狭い間隔でオーバーハンド(順手)でバーを握ります。そして胸骨の真上で、腕を真っ直ぐに伸ばすようにしててバーベルを持ち上げましょう。
次にバーを胸の寸前のところまで下ろします。そこで1秒間停止したら、またバーを押し上げます。その繰り返しです。
【動画】クローズ グリップ ベンチプレスの筋トレ方法
【5】チェスト スクイーズ プッシュアップ
このトレーニングは腕立て伏せをする間、1組のダンベルをスクイーズしながら負荷を与えます。
フィットネストレーナーであるBJ ・ガドール氏は、「スクイーズ(搾り上げる、押しつぶす感覚)の動作は胸筋の筋繊維に対し、さらなる活性化を促す刺激を与えてくれる」と述べています。
■トレーニング方法:
2つのダンベルが触れ合うように、そして、そのハンドルが平行になるよう隣り合わせに並べます。
通常の腕立て伏せの姿勢になり、ダンベルのハンドルをそれぞれの手で握ります。腕は真っ直ぐにし、頭から足首まで、体も真っ直ぐにしてください。
力強くダンベルを押して、胸がダンベルのスレスレになるまで体を下げます。下げたら体を押し上げる。それを繰り返しながら、その都度必ずダンベルを「スクイーズ」してくださいね。
【6】ケーブルフライ
胸筋トレーニングを行う多くの男性は、プレスばかりを行っているのが現状です。頻繁に筋トレしているのに、いまいち満足のいく体型になってくれない…そう思っている方へ。
ルーティンにフライを加えるだけで、胸筋と三角筋の前面にさらなる刺激を与えることになるでしょう。
C.S.C.S.(認定ストレングス& コンディショニングスペシャリスト)であるブラッド・ショーエンフェルド博士は、「この動作をしている間は常に緊張を与えることができるので、ケーブルでのエクササイズは好きなんだ」と話しています。
■トレーニング方法:
ケーブルクロスオーバーステーションの上段ケーブルに、スターラップハンドルを2つ取り付けます。
そのハンドルを片手ずつ握り、ステーションの真ん中にスタッガードスタンス(足を少し前後にずらす)で立ちましょう。
腕を外に向けて伸ばし、少し曲げておきます。やや前かがみになりますが、背中は丸めないでくださいね。曲げた腕の角度を変えずに、両手を合わせます。そして、ゆっくり反対の動きをしてください。これを繰り返します。
【動画】バンドフライの筋トレ方法をご参考に!
【7】デクライン ダンベル ベンチプレス
C.S.C.S.であり、『ナチュラルボディビルダーズバイブル』の著者であるテイラー・イングリッシュ氏は、「このトレーニングは胸筋でも下部に焦点を当てたもので、本格的な胸筋の肥第が期待できるものです」と語ります。
■トレーニング方法:
脛(すね)をレッグサポートの下に固定して、デクラインベンチに横たわります。
腕を真っ直ぐに上げて、胸の上でダンベルを持ちます。そのとき、互いのダンベルが触れるくらいの位置に押し上げます。両掌(てのひら)は足の方向へ向け、ダンベルは肩の外側を目指し、胸のレベルまで下ろします。
胸と同じレベルに下げたら一旦停止し、また元の位置へと押し上げます。その繰り返しです。
【8】アーチャー プッシュアップ
BJ ・ガドール氏いわく、「このトレーニングは、待望の片腕立て伏せの域まで達するために必要な階段の一段です」と説明しています。また、「これは胸、三頭筋、腹筋、肩を猛烈に発達させ、コアを安定させることにつながら」と、彼は続けてコメントしてくれました。
■トレーニング方法:
左手を左肩の真下の床に着いて、腕立て伏せの姿勢になります。そのとき右腕というと、床ではなく右方向へ真っ直ぐ伸ばし、その手をメディシンボールや低い台の上に置くようにします。
左肘を曲げて、ゆっくりと胸を床まで下ろします。
体重の負荷のほとんどを、左手に載せるようにしてください。胸を床スレスレまで落としたら、体を押し上げてください。片側で既定の回数を終えてから、反対の腕で行ってください。
【9】バンドまたはチェーンを使用したバーベルベンチプレス
バーベルの両端にチェーンやバンドを取り付けると、不安定になります。
ニューイングランド大学で実施された研究によれば、この不安定さによってコアとスタビライザーマッスル(人間の体の中にもクルマのスタビライザーのように姿勢を安定させるために働く筋肉)は、より高いレベルで鍛え上げられるという結果がでています。
この筋トレは、胸筋に新しい刺激を与え、さらなる強さを高めてくれるのです。
■トレーニング方法:
バーベルの両端にチェーンを掛けるか、トレーニングバンドをベンチに固定し、バーの両端に掛けます。
不安定なバーに慣れるため、ウェイトを使わずに始めましょう。バーベルを握り、ベンチに横たわります。肩幅をより少し広めに順手で握ってください。
そしてバーを胸の上に持ち上げ、腕を真っ直ぐにして保ちます。次にバーを胸まで下ろし、また最初の位置まで押し上げます。その繰り返しです。
【10】プライオメトリック プッシュアップ
プライオメトリック=プライオメトリクスとは、「伸張―短縮サイクル(stretch - shortening cycle)」という筋肉の伸び縮みと反射を利用したトレーニング方法です。
筋肉の弾性や反射を利用することで、単に肥大させるだけでなく動ける筋肉づくりを目指すトレーニングです。
イングリッシュ氏は、「このエクスプロシブ・プッシュアップは、大胸筋、トライセプス、三角筋の速筋に焦点を当てたトレーニングです。ここの成長に主眼をおいたトレーニングです」と述べています。
腕立て伏せよりさらに負荷が強く、腕や胸筋をさらに鍛えることができます。また、スピードも関わってくるので、全身の瞬発力アップも期待でします。
■トレーニング方法:
腕立て伏せの姿勢になり、両手を胸の少々外側に置き、両足は肩幅に開きます。
頭から踵(かかと)まで、体は真っ直ぐにします。そして、コアにぐっと力を入れます。胸を床まで下ろしたら、手が床から離れるように爆発的な力で体を押し上げます。その繰り返しです。
【11】片腕のダンベル ベンチプレス
ストレングスコーチであり、イージーなストレングストレーニングとは何かを明確に教えてくれる本『Intervention』の著者であるダン・ジョンソン氏によれば、「このトレーニングは他のベンチバリエーションと同様、的確に胸筋の鍛錬に効果があります。しかしながら、片手にダンベルを持つのでアンバランス。ダンベルを持っている側に体が引っ張られるので、ベンチから落ちないようにしなくてはならない」と、述べています。
そのバランスを保つためにコアの筋力も必要となるので、この筋トレは胸筋と腹筋の両方を効果的に鍛え上げることができるのです。
■トレーニング方法:
背中を真っ直ぐにしてベンチの上に横たわり、まず右手にダンベルを持ちます。ダンベルを胸の真上で押し上げ、腕を真っ直ぐに伸ばします。
次に、ゆっくりと右胸のところまでダンベルを下ろします。そこで一旦停止して、またダンベルを押し上げます。
右腕で既定の回数を終えてから、次に左腕で同様の動作を。それを繰り返します。
【12】ネック ベンチプレス
「首の上で動作を行うため、危険度の高いバリエーションです。なので、安全のため補助役が必要です。効果的には絶大で、胸筋の上部と肩の前面に焦点を当てたトレーニングです。結果、胸板コンテストのチャンピオンになったかのように、Tシャツの似合う男になれます」と、イングリッシュ氏は語ります。
■トレーニング方法:
ベンチに横たわり、首の上でバーベルを持ち上げます。そのとき補助役は、自分の頭側に立ってもらいます、そして動作的には、まず左右の腕を伸ばした状態でバーベルを持ち上げた状態で開始してください。
次に肩甲骨をくっつけるような意識で、鎖骨と首元までバーをゆっくり安定させながら下ろしてゆきます。そこで一旦停止し、再び頭の上へとバーベルを押し上げます。その繰り返しです。
【14】サスペンデッド プッシュアップ
イングリッシュ氏によれば、「不安定なサスペンショントレーナーを使った腕立て伏せは、床の上で腕立て伏せをするよりもコアや胸筋などの、スタビライザーマッスル((安定化筋))をよりハードに鍛えることができます」とのこと。
■トレーニング方法:
TRXストラップのハンドルを持ち、両腕を胸の前でバランスが取れる範囲で広げます。
両足を肩幅に開き、床から45度の角度で体を傾けます。頭から踵(かかと)までの体は真っ直ぐに伸ばしましょう。
そして、両手が肩の外側の高さになるまえ胸を床に向かって下ろします。体を下ろす際には、肘(ひじ)と頭はニュートラルポジション上でブレないよう安定させてください。
この動作の間は、常にコアにも力を入れます。それを繰り返してください。
【15】片腕ランドマインプレス
ほとんどのチェストプレスは、その効果とは裏腹に肩へ負担を与え、ケガのリスクも十分あるトレーニングです。ここでは肩の可動域を改善しながら、胸筋に焦点を当てた筋トレ法です。
マサチューセッツ州ハドソンの「クレッシースポーツパフォーマンス」の共同経営者であるエリック・クレッシー氏は、「プレスをしている間も肩甲骨は自由に動かせるので、関節への負担を和らげることができるのです」と話しています。
胴を反らせたり、捩(よ)じったりすることを防ぐため、コアを固定しなければなりません。ゆえに、腹筋の鍛錬にもなります。
■トレーニング方法:
これはちょっと特殊なトレーニングです。
バーベルの片側を安全に配慮してコーナーに置きます。そして反対側を、一方の腕で持ち上げるのです。両足は肩幅に開いて立ち、お尻を後ろに押し出しながら膝を軽く曲げます。
最初は肘を曲げ、脇に置くようにします。次に、手首を肩のレベルに達するようにバーベルを押し上げます。コアに力を入れ、腕は天井に向かって45度の角度を目安に、真っ直ぐになるまで伸ばすように。これを繰り返してください。
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Source / Men's Health
Translation / Esquire Digital
※この翻訳は抄訳です。