砂糖とアルコール類はNGです。流行りの「Whole30」ダイエットで食べてよい10品
最近流行の「Whole30(ホール・サーティー)」というダイエットプログラムについて、皆さんは耳にしたことはありますか?
◇whole30ダイエットとは?
このwhole30ダイエットは、砂糖やアルコール類、穀物、豆類、乳製品などを30日間にわたって断つものであり、まだ試したことがない人でも前述の一文で察しがつくと思いますが…はい、かなりハードなものです(「ルールを破った場合には1日目からやり直し」というズルを禁じるポリシーさえもありますから…)。
現在、多くの人々がこの「Whole30」に挑戦しているのは、当然ながらそのメリットに期待してのことです。
◇《注意点》現在、不十分で数値的な裏づけはない実情
いまのところ、このダイエットについてのデータは不十分で、数値的な裏づけはないのですが…。30日間のプログラムを達成した人からは、消化機能向上や日々の活力アップ、体重減少といった成果が個人的感想としてですが、しばしば報告されています。もちろん、すべての人に当てはまるとは言えませんが。
ワシントン在住の栄養士であるアンドレア・ゴアーゲン氏は「『Whole30』の考案者は、人によっては一部の食べ物で体の問題が悪化する可能性についても言及しています」とし、「このプログラムのコンセプトは、こういったネガティブな身体反応の原因を取り除くことで、体の自然治癒や症状の緩和を促せるというものなんです」と語ります。
そこで今回は、この「Whole30」ダイエットに挑戦しようと思っている人(あるいは、すでに挑戦中で心が折れそうになっている人)に向けて、このメソッドで食べてもいい品目をリストアップいたします。
【1】加工処理されていない肉
お肉は、「Whole30」ダイエットの基本とも言える食材です。
あまりの空腹からの、NGフードの誘惑に対する敗北を経験しないためにも、腹持ちのいいタンパク質からエネルギー摂取はかなり重要となります。ですので、このメソッドで「肉は食べてもいい」としているところは、実にありがたいところなのです。
理想としてはグラスフェッド オーガニック ビーフ、オーガニックの土地と牧草で飼育された牛の肉を食べるべき。なのですが、それが入手困難な場合も、加工肉(ベーコン、ハム、サラミなど)以外であれば、牛から鶏、豚、羊、七面鳥や鴨まで食することが許されています。
【2】魚介類
シーフードは、肉以外からタンパク質を摂りたいときに頼りとなる食べ物で、「Whole30」では甲殻類を含めてあらゆる魚介類を食べることが許されていす。ニューヨークの栄養士であるエイミー・ゴーリン氏によれば、一部の魚は特に健康へのメリットが大きいと言います。
「週に2回、少なくとも100グラムずつは、サーモンやイワシ、ニシンなどの多脂魚を調理して食べるのがオススメです。この種の魚介類は、ヘルシーなオメガ3脂肪酸やDHAを豊富に含み、脳や心臓など体のあらゆる部分に健康上のメリットがあるんです」と、ゴーリン氏は語ってくれました。
ちなみに「Whole30」のガイドラインは、持続可能な漁業で獲られた天然の魚介類を食べるよう推奨しています(とはいっても、養殖魚がNGというわけではありません)。
【3】卵
30日間のプログラムにおいて、卵に頼らず、この期間を切り抜けることはおそらく至難の業となるでしょう。
ゴーリン氏は、「卵には良質なタンパク質が含まれ、満腹感も長く続きます」とし、「また、コリン(choline=循環器系と脳の機能、および細胞膜の構成と補修に不可欠な水溶性の栄養素)も含まれており、これは将来の認知症予防にも効果的と期待されていますので…」と語っています。
ちなみに、コリンは黄身に含まれているので、白身だけでなく黄身も食べるようにしてください。
【4】野菜
野菜好きの皆さん。
「Whole30」では、基本的にあらゆる野菜は摂ることが可能なのでご安心ください。近所の食料品店でも青果コーナーなら、自由に好きな食材を選ぶことができるというわけです。
ゴーリン氏によれば、野菜に含まれる食物繊維は食欲を満たしてくれるだけでなく、コレステロールレベルも下げてくれるから推奨しているとのこと。また、野菜は食品群の中でも、カロリーが基本的に低いのも特徴です(「Whole30」では、基本的に豆類はNGですが、厳密には豆類のいんげんやスナップエンドウ、さやえんどうは摂ることができます)。
【5】果物
「Whole30」の考案者は、「果物は好きなだけ食べてもいい」とはきっと言わないことは予想できますね。ですが、ある程度の果物を食べることは間違いなく推奨されています。
ゴーリン氏は、「ビタミンやミネラル、抗酸化物質、食物繊維に加え、果物には水分もたっぷり含まれているので、重要です」と語っています。甘党の人にとっても、果物は甘いものを食べたい欲求をある程度満たしてくれることでしょう。
【6】イモ類
イモ類も売場の様子から、そして日本の農産物の分類からも「野菜類」とされていますが、厳密には「穀物に準ずる主食となる農産物」になります。「食品成分表」によれば「野菜類」でも「穀類」でもなく、「いも及び粉類」の属します。「いも及び粉類」は、養分を貯蔵している組織である「塊茎」、「球茎」および「塊根」のことを言います。
もっと簡単に言えば、一般的に知られている「野菜」と比較して、糖質を多く含んでいるということになります。とはいえ、ここで確認すべきは「Whole30」で食べていいものになっているかです。安心してください、意外にもイモ類を食べることは許されています。ちなみにさつまいもだけでなく、ジャガイモも摂ることが可能です。が、フライドポテトとなるとNGとなるので、気を許さないでください。
「ジャガイモはでんぷんが多いので、悪いものと見られがちです。が、これもホールフードであり、栄養の面でも非常に優れているんです」と話すのは、サステイナブル・ディッシュ社の創業者で栄養士のダイアナ・ロジャース氏。
ジャガイモは食物繊維やカリウム、ビタミンC、さつまいもはビタミンAが豊富なのです。
【7】アボカド、カシューナッツ、その他脂肪分の多い食べ物
アボカド、オリーブ、カシューナッツ、ココナッツは、いずれも脂肪分を多く含んでいるので満腹感が持続することが期待できる食べ物です。
もちろんアボカドのように、カロリーの高い食べ物の場合、摂取量はほどほどにすることが重要となるます。一方でオリーブは、比較的カロリーが低く、軽食にぴったりとなるわけです。
また「Whole30」では、ナッツ類や種子類をときどき摂ることも認められています。ただし厳密には、豆類の中でもピーナッツはNGとなっていますので気をつけてください。
【8】オリーブオイル
オリーブオイル好きには嬉しいことに、「Whole30」ではエクストラヴァージンオリーブオイル、ギー(インドなどで用いられるバターオイルの一種)、澄ましバター、ココナッツオイルなどを摂ることは許されています。
プログラムの考案者は、これらを「食用油」と呼んでいます。とは言うものの、他の食べ物にかけるのもOKとしています。例えばサラダにオリーブオイルをかければ、より満腹感が得られることでしょう。
【9】コーヒー
ありがたいことに、コーヒーを飲むのもOKです。ただし、クリームや砂糖は当然NGとなります。
ゴーリン氏は、「少量のシナモンを加えれば、わずかに甘くすることができます」とも提案しています。
またコーヒーには、実際に健康上のメリットがあるという研究結果も出ています。抗酸化物質やポリフェノールを含んでおり、糖尿病や腎臓結石、一部のがんのリスクを下げることも期待できる数値が示されていますので。
【10】ほとんどのハーブや香辛料
含まれている成分を予想するに、ほとんどのハーブや香辛料、調味料が許されているのは想像できますね。そのとおり、許されています。これは非常にありがたいことで、さまざまな料理にひと工夫加えるチャンスを得たことになります。これらを使えば、限られた食材でも、食事がマンネリ化することがなくなるでしょう。
「食事に低カロリーで味付けしたいときには、とても便利です。私のお気に入りは甘い味付けならナツメグとシナモン(焼きフルーツに少量加えるのはどうでしょう)、塩辛めの味付けならにんにくと赤唐辛子のフレーク、ローズマリーです」と、ゴーリン氏は説明してくれました。
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Source / Men's Health
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。