悲しみと精神的問題を解決するために、カンさんはセラピーに通うようになります。心を満たそうと過食気味になり、体調まで崩すことになりました。自分の意のままになるのは、食べることくらいだったのです。
大学を卒業するころには、すでに体重オーバーでした。そして就職すると、今度は1日中デスクに座りっぱなしの生活が待っていたのです。
「お給料をもらうようになり、お金が手に入り、もっと美味しいものを食べられるようになりました。するとまた、仕事のストレスからお酒を飲むようになりました。そうこうしているうちに、150キロ台まで巨大化してしまったのです」とカンさんは振り返ります。
「体重を計ろうなどと考えたこともなかく、そんな状態に気づいてさえいなかったのです。人生を楽しんでいるつもりでした」と。
しかし24歳のとき、友人たちと屋外で撮った写真の自分の姿を見て愕然となりました…「なんてこった。いったい何が起こったんだ? そんな気分でした」。