地獄の偏頭痛からの卒業できる!? 偏頭痛を和らげる7つの対処法

　偏頭痛の原因としてよく言われるのが、ステロイドの副作用によるものです。

　「ズキズキと周期的な痛みが起きるというふうによく言われています。大抵は頭の左右どちらか片側から、偏頭痛は始まります。大抵4時間ほどで、長いときには３日間も続くこともあります」と説明してくれたのは、クリーブランド・クリニックの神経学者、ズバイル・アーメド博士です。

　肉体の活動状態、周囲の照明などの光、そして音、さらには匂いといった要素にまで、偏頭痛は影響を及ぼします。目眩や吐き気を経験する場合さえあるそうです。

　また、偏頭痛に苦しむ人々の中の約20％でその前兆を感じることがあるという声もよく聞きます。

　「視覚や認知力、それから滑舌の変化など前兆はさまざまです」とジェイ博士。続けてこうも言っています、「偏頭痛の始まる50〜60分間、前兆が続くのが一般的です」と。例えば、次のような視覚的影響を伴う場合もあります。

　現時点において、偏頭痛の明確な治療法は発見されていません。

　「偏頭痛に対し、特に有効な治療法というのは存在しません。しかし、適切な薬物療法、そして、ライフスタイルの健全化によってコンディションを改善することは可能です。言ってみれば、他の慢性疾患と同じです」と、アーメド博士は言います。

　それでは、軽減させる7つの実例を以下でご紹介しましょう。

　「ビタミンB（リボフラビン）やマグネシウムを含むサプリメンツが、偏頭痛の予防になったという事例があります」と、アーメド博士。

　医療系専門ジャーナルである『頭痛（Headache）』の2018年の記事によれば、600ミリグラムのマグネシウムの摂取により、偏頭痛の発生機会が減少したということです。

　また、400ミリグラムのリボフラビンの摂取により、ひと月あたりの偏頭痛の回数が減少する（平均2回／月）という結果が出たということです。

　ストレスこそが、偏頭痛の大きな原因となります。

　「ストレスにより生じる脳内物質が偏頭痛を引き起こし、また、それを悪化させるのです。ストレスを受けている間、エプネフリンやコルチゾールといった脳内物質が血液に放出されます。平日の労働によるストレスが収まると、そのような脳内物質の量も低下し、その脳内物質の減少によって引き起こされる偏頭痛もあります」と、アーメド博士は説明します。

　ノースカロライナ大学チャペルヒル校ヘルス・センターの神経科のジェイ博士によれば、偏頭痛用の薬は「受動体作動薬」と「予防薬」という、大きく2種類のカテゴリーに分かれるそうです。

　「受動体作動薬」は偏頭痛の症状が現れたときに、頭痛が長続きすることを食い止める目的で服用します。一般的に処方されるのは「トリプタン」と呼ばれる薬剤で、脳内のセロトニンに対して作用し、血管攣縮を解除することで頭痛の種となる炎症を抑えることが期待できるとのこと。

　つぎに「予防薬」です。この場合、いくつかの異なった選択肢があります。

　「血圧を下げるために使われることの多い『β遮断薬』の偏頭痛に対する効果は、アメリカ食品医薬品局（FDA）により認められています」と、ジェイ博士は説明します。『抗痙攣薬（こうけいれんやく）』を用いることで、偏頭痛を予防できることも知られています。

　「ジバルプロエクスナトリウム（Depakote）」、「バルプロ酸ナトリウム（Depacon）」、「トピラマート（Topamax）」など種類があります。

　2018年5月になって、FDA（アメリカ食品医薬品局）に効果が認められたばかりの治療法を試してみるのも良いかもしれません（日本ではまだ認可されていません）。

　「エレヌマブ（Aimovig®）」は、カルシトニンというC細胞から分泌される「ペプチドホルモン（CGRP）」を制御します。カルシトニンは偏頭痛を持つ人の体内で多く生産されるとされています。

　「長期的にみた場合の副作用については、まだ不明な点はあるものの、偏頭痛の患者に対する効果は現れています」と言うのはアーメド博士です。

　ジャンクフードが、偏頭痛を悪化させる原因となっている可能性もあります。

　「食生活の影響は、患者によって異なります。何を食べたか日々記録することにより、影響を知ることが重要なのです。影響が特定できたら、それを避けるようにすればよいのです」と言うのはジェイ博士。

　「スープ類、ピザ、ポテトチップス、それから中華料理など、多くの食品に含まれているグルタミン酸ソーダ（MSG）が偏頭痛を引き起こす一因となります」と言うのは、アーメド博士。「ソーダ類、エネルギードリンク、カフェインを含んだ飲料、特に合成甘味料を含んだそれら飲料も避けるべきだ」と、ジェイ博士は加えて説明してくれました。

　真面目な話です。

　2013年に行われた研究によれば、偏頭痛が生じている最中に性行為を行った人々のうち、実に60％が偏頭痛の症状の軽減と、痛みの緩和を認めているのでした。

　でも、40％の人は認めていない事実も認識ください。

　「コンジナーと呼ばれる不純物を含んだアルコール類は、偏頭痛の原因になることが多い」と、ジェイ博士は指摘します。コンジナーとは、ワインやビールやウィスキーといった醸造酒や蒸留酒に交じることのある不純物です。

　ウォッカなどの透明な酒類には、含まれることが少ないようです。

　ボトックス療法は、シワ取りにだけ効果を発揮するのではありません。偏頭痛にも効果があることをFDAが認め、それ以来、ボトックスは偏頭痛治療として一般的になったそうです。

慢性偏頭痛の治療として、用いられることの多い方法だそうです（症状が1カ月のうち15日以上に及ぶ場合、慢性偏頭痛とされています）。たった2度のボトックス治療を受けた患者に対する調査の結果、半数の人が症状が緩和されたと解答しています。

　「ボツリヌストキシン（ボツリヌス菌とも）」を末端神経に注射することで、脳内に達した成分が痛みを伝播させる脳内物質の作用を抑えるとのこと。頭部および頸部に対する31回の注射が、一般的な治療となっているそうです。

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Source / Men’s Health US
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。