SNS上で人気となっているDr.ピンプル・ポッパー氏による“ニキビつぶ”の動画…。

 気色悪いと分かっていても、このビデオには不思議な中毒性があります。これで同じように、日焼けしてめくれそうな皮膚を剥がすのは、信じられないくらい楽しいものです。「ちょっと汚い!」ですって? もちろん分かっています。でも、一度剥がし始めたら、干からびた皮膚がきれいさっぱり無くなるまで、やめられませんよね…。 

「日焼けした皮膚を剥がすことで、心理的な満足感は得ることができるでしょう。リラックスし、心安らぐという人もいます。かゆいところをかくようなものです…」と、TV番組『ザ・ドクターズ』の進行役でもある皮膚科専門医のソニア・バトラ博士も説明しています…。

 ですが、とにかく、もしあなたが今度ロブスターのように真っ赤になって旅先から帰ってきたとして、そして、次第にその皮膚が乾燥しはじめ、何だかむずがゆくなってくても…とにかく、どれだけの誘惑に駆られようとも、「日焼けした皮膚を剥がすことは我慢すべきだ!」と言いたいのです。

 無害な行為に思えるかもしれません。ですが実際のところ、そこには感染症のリスクを孕んだりもしているのです。では具体的に。その理由を確認していきましょう。

そもそも、なぜ日焼けした皮膚を剥がすのか?
これはGiphyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 強い日差しを浴びながら数時間を過ごしたあなたは、やがて、その代償を支払わなければなりません。皮膚が剥がれるほどの日焼けは、バトラ博士によれば、「極めてひどい日焼け」ということになるのです。

「皮膚が剥がれるのは、重大なダメージの生じた証拠になります。発がんの危険性のあるダメージを受けた皮膚を排除しようという、身体反応なのです」と、バトラ博士は続けます。

 日焼けすると、紫外線(UV)により皮膚が破壊されます。ダメージを受けた皮膚の下に新たな皮膚を作り出すことで、あなたの体は自ら再生してゆくのです。「4~7日間で、新たな皮膚の層が完全にできあがります。するとその間、体の表面を守っていた死んだ皮膚が剥がれ始めるのです」と、彼女は述べています。

 再生までの間は、焼けた皮膚にも役割があるわけです。なので、剥がしてしまうべきではないのです。

「剥がれそうになった皮膚の下では、新たな皮膚が組成されようとしているわけです。そのプロセスの最中に皮膚を剥がしてしまえば、その組成の妨げになるばかりか、感染症を引き起こしかねません」とバトラ博士。

 バクテリアが皮膚組織に入りやすくなってしまうというわけです。

「皮膚はバリアの役割を果たします。皮膚組織が壊れるということは、バクテリアへのドアが開いた状態と同じことを意味しますので…」とバトラ博士。感染症にかかってしまえば、それが痣(あざ)やシミなどの傷跡となって残る可能性も増すとも言っています。

日焼けに対する、緊急措置
これはGiphyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 どうか、日焼けした皮膚を剥がしたくなる誘惑に打ち勝ってください。

「焼けた皮膚が剥がれ落ちそうになっても、剥かずに我慢するのです。強く擦ってもいけません。ざらざらとしたボディタオルやヘチマなどを使うのも避けましょう。日焼けした箇所を、掻きたくなる衝動も堪えてください。同様に危険性を伴う行為ですから…」と、バトラ博士はさらに細かく注意を促してくれました。

 例えば、「Vaseline Intensive Care Advanced Repair (8.48ドル, Jet.com)」のような、上質のローションを使うといいでしょう。日焼けして乾燥しきった肌を保湿し、皮膚の剥がれてしまうのを遅らせる効果があります。

「イブプロフェンのような痛み止めも炎症を抑え、皮膚の剥離を抑える効果が期待できます」と、バトラ博士は述べています。


 もし、まだ日焼けの残るなか、どうしてもまた強い陽射しのなかに戻らなければならない場合には、さらに注意を怠らず、日焼け止めなどを用いましょう。

「日焼けしたあとで、再び強い日光を浴びる際には陽射しをブロックすることの重要性が増します」とバトラ博士。「酸化亜鉛、もしくは二酸化チタンの配合された日焼け止めが、私自身のお気に入りです。ミネラルの日焼け止めが物理的バリアとなって、紫外線から皮膚を守ってくれるのです」とのこと。

 そして、適量を用いるように心がけましょう。約25グラム、もしくはショットグラス1杯分の日焼け止めを、肌の露出する部分に塗ってください。2、3時間毎に塗り直すことも忘れずに。ニキビなどがある場合には、毛穴に詰まらない製品を選ぶことも肝心です。

From Men's Health
BY ISADORA BAUM
JUN 20, 2018