性行為中に叩かれることを夢見ているアメリカ人は、全体の25%にも上ります。本記事では、スパンキングを試す上で注意すべき点をご紹介しましょう。
※本記事は、アメリカ人女性ジャーナリスト、マリア・デル・ルッソさんの寄稿による女性目線から考察された記事になります。
2年前私(筆者マリアさん)は、ある男性と交際していました。本記事では、彼のことをロンと呼ばせていただきます。
彼とは2、3カ月付き合って、かなり良い大人の関係を築いていました。ところがある日、私たちがベッドの上で過ごしているときです。私は一瞬、お尻の左エクボのあたりにひどい痛みを感じたのです。なぜか? なんと、それはロンが私を叩いていたからなのです。しかも、結構強めに…。
私は即座に、その一発で正気を取り戻しました。
ロンに叩くのをやめるように言うと、彼はすぐにやめてくれました。私はベッドから出て、鏡で自分の体をチェックしました。すると、お尻のエクボのあたりには、ロンの手の形をした完璧なミミズ腫れがあったのです。
私はローブをはおり、そしてベッドルームへ戻ると、ロンは「とんでもないことをしてしまった」といった表情でベッドに座っていたのです。
「大丈夫だけど、ちょっと激しすぎたと思うわ」と、私はロンに言いながら、さらに「あんなふうに叩かれても、私は気持ちよくないわよ」と告げました。そしてロンは、本当に申し訳なさそうにしていました。その後、私たちは10分ほど、「”スパンキング”に関して、お互いにどこまで許すか?」といったことについて話し合いをもつことにしました。
“スパンキング”は男女交際において、もっとも意見の分かれる行為のひとつではないでしょうか。
“スパンキング”が「信じられないほどセクシーだ!」と思う人もいれば、「下劣で苦痛に満ちたもの!」と訴える人もいます。スパンキングに対しての意見は両極で、“大好きな人”か、もしくは“大嫌いな人”しかいないような気がします。
でも、そんな“スパンキング”はもっとも一般的なフェティッシュ(呪物)のひとつのようです。2018年に実施されたある調査によれば、「自分が叩かれる姿を密かに妄想したことがある」と応えた人は、アメリカ人全体の約24%にも上ったそうですから…。
また、女優マギー・ジレンホール主演の映画『Secretary(セクレタリー)』や『Fifty Shades of Grey(フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ)』のような映画も、“スパンキング”の人気を高めるのに一役買っています。
私はそれまで“スパンキング”に関しては、「なにか別のものはありませんか?派」でした。そして、もしやるとしても、自分が信頼できる相手と一緒のときにしかしませんでした(してるようです…)。私は性行為中のスパンキングに関して、いくつかの線を引いています。そして、もし興味があるようなら、皆さんも試してみるべきだと思っています。
皆さんが叩く側にまわるにしても、叩かれる側にまわるにしても…“スパンキング”を試す前に、準備しておく必要のある事柄があります。これをしておくことで“スパンキング”が安全で、ふたりの合意に基づいた、とても気持ちよく楽しめるものになるはずですので。
【1】事前に話し合う
”スパンキング”は、性行為中にたまたまそうしていた…ということがほとんどでしょう。しかし、“スパンキング”を試す前には、パートナーと話をすることはとてもよい事です。
「私はスパンキングが通常の性行為から外れることと考えていますが、そうした行為を試す場合には、事前にふたりで話をするだけでなく、それについて交渉することをオススメします」と言うのは、ナミタ・カーンさん。カーンさんは、英国を拠点に活動する臨床性科学者兼セックスとリレーションシップのコーチです。
「試して面白いかもしれないことやスパンキングについて…その他でも、皆さんが想像していることについて、できるだけ相談することは大切です。そうすることで皆さんは、自分の欲求やニーズにおける相手との境界、そして限界について、取り決めることができるのです」と語っています。
全般的に言えることは、“スパンキング”を上手にやる上で、きちんとしたコミュニケーションが重要ということです。
「ふたりの間に一定の信頼感があれば、セックスは素晴しいものになります。そして、そんな性行為にするためには、事前にしっかりと話をしておくことがとても大切になるのです」と、ケーンさんは言っています。
【3】話題を切り出す状況に注意する
”スパンキング”は、大切な相手との食事の席でエッグ・ベネディクトを食べながら、気軽に切り出せるような話題とはいえません…。
しかし、“スパンキング”をめぐる会話のぎこちなさを減らす方法はあります。そのひとつは、「皆さんが既にセクシーな誘惑モードになっている状況」で、この話題を切り出すというもの。ケーンさんによれば、ロマンティックなディナーやカウチでじゃれ合っているときなどが、そんな状況にあたるそうです。
会話は臨床的になる必要はありません。実際に、たとえば次のような(スパンキング以外の)空想のなかでスパンキングの話題をもち出すことも可能です。「私の両手で、キミの完璧なお尻を撫でまわし、そして、軽くお尻を叩くといったことを考えずにはいられない ―― 次にあなたが私の上に乗ったときには、私のお尻をつかんで叩いてほしい」…など。
皆さんとパートナーが気分的にとても盛り上がり、その時その場で、すぐに“スパンキング”を試したいと思う可能性もなきにしもあらずですから…。
【4】自分の期待するものをはっきり伝える
“スパンキング”は、人によって受けとめ方が大きく異なる性行為のひとつです。
愛情を伝える軽いタップと考える人もいれば、特別に苦痛に満ちたものと考える人もいます。なので、性行為中にスパンキングを試しくなりそうな自分に気づいたなら、事前にパートナーの気持ちを確認しておくことをおすすめします。
たとえば皆さんが叩く側の場合であり、さらにパートナーが“スパンキング”に前向きだったとしても…どの程度の強さで叩かれたいかを聞く必要があるでしょう。加減を調節しなくてはなりません。
たとえば、強さの程度を10段階で表現してもらいましょう。「いまのが強度4だったけど、6まで強くしても大丈夫かな?」という感じです。行為の最中に確認を続け、パートナー側に問題がないよう確実を期すといいでしょう。
【5】少しずつゆっくりはじめる
「いったん自分たちの境界線を決めてしまえば、スパンキングを2人の性生活に採り入れることは簡単です」と、ケーンさんは言います。
皆さんは、ただゆっくりと始めるだけでいいのです。愛撫と一緒に軽くお尻か内腿を叩くのは、前戯の楽しい戦略のひとつと言えるでしょう。しかし、パートナーがはっきりと同意を示さない限り、それ以上力を入れたプレイは試さないでください。また、同意している場合には、互いに充分なウォームアップができていることを確かめる必要もありますので…。
オーガズムで、痛みの境界線が下がる可能性もあります。強く叩くことを承知しているなら、クライマックスまでとっておきましょう。
【6】オモチャの使用を怖れない
スパンキングをカップルのコミュニケーションに採り入れた後は、次なる作としては…大人のオモチャをルーティンに組み込んでみましょうーここまでイケれば、もう怖れることはないでしょうから…。
From Men's Health
Translation / Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。