ベンチプレスでバーベルを挙げるという行為は、ほぼ全男性のDNAに刷り込まれた、達成感と喜びを感じさせる行為と言えるのではないでしょうか。 

◇現役のプロトレーナーが筋トレメニューを監修

 本記事は、トニー・ジェンティルコア氏の監修のもと作成されています。彼は「認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(C.S.C.S.)」で、ボストンにあるCOREのオーナーです。過去15年以上の間に、プロアスリートからアマチュアの格闘家まで、数千人の顧客のパーソナルトレーナーを務めてきた経歴の持ち主。好物はグルテン(小麦や大麦、ライ麦に含まれるタンパク質)とのこと。


 実際、筋トレなどの運動に慣れしていない男性をジムへ連れていくと、彼らが真っ先に引き寄せられるトレーニングが「ベンチプレス」であるということを、日々目の当たりにします。

 事実ベンチプレスは、上半身の力をつけるための素晴らしいトレーニングです。

胸部の筋肉組織をつくることに、大いに役立つ「ベンチプレス」

 そこには、バーベルの重量を増やしていくことによってトレーニングを開始した初期段階から、自分がどれだけ進歩したかを明確に実感できるという特長も大きなが存在します。皆さんも一度やれば、はまってしまうこと間違いなしでしょう。

 そんな中、ベンチプレスをやる理由を訊(たず)ねられれば…、「胸部の筋肉を鍛えるのに役に立つから」と、答える男性がほとんどです。

 その理由もあるところまでは、間違いではありません。バーベルを使ったベンチプレスは実際、胸をターゲットにしたトレーニングですから…。皆さんが手に入れたいと思っている胸部の筋肉組織をつくることに、大いに役立つことでしょう。

◇「ベンチプレス」で鍛えられる筋肉の部位は?

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 ベンチプレスというトレーニングは、実は多くの人が思っている以上に全身を使う動きなのです。大胸筋を鍛えるのはもちろん、三頭筋、肩の筋肉、腹筋といった筋肉も使われています。さらに、レッグドライブ(脚力を用いて反動をつける方法)を加えれば、脚の筋肉さえも鍛えられるわけです。

 実際に、テクニックそして関係する関節や筋肉の組織に関して、動く部分が他にもたくさんあります。

 そのため一部の男性たちにとっては、「ベンチプレスで逞しい胸筋をつくる…」という目的には、それほど適していない可能性もあるのです。少なくとも、皆さんが単独のトレーニングとしてベンチプレスをしている場合は、そうしたことが言えるのです。  

◇ 「バーベルベンチプレス」のデメリットとは?

 胸筋の働きから考えれば、バーベルベンチプレスではあまり達成されません。なぜなら、人の手が固定された位置にあるからです。

胸筋の大きな働きのひとつは、人の腕を身体の中心線に内転させることです(腕と身体の中心線を支点に)

 バーベルベンチプレスだけでも、胸筋をいくらか動かせます。が、ウエイトを上げ下げしている間も、手は同じ位置に固定されています。それでは腕を身体のほうへ内転させることは、ほんのわずかしかできないことは明確です。

 この筋肉の主要な機能が省かれていることによって、結果として皆さんが思うほど、「胸筋が酷使されていない」という可能性も大きいのです。

本気で胸筋をつけたいと思っているなら、胸筋が本来の働き方をできるようにする

 もし本気で胸筋をつけたいと思っているのなら、胸筋が本来の働き方をできるようにするトレーニングをメニューに加える必要があります。そのための解決策をここでお教えしましょう!

◇上半身と下半身が鍛えられる「ベンチプレス」+「チェストフライ」が効果的でおすすめ

 ベンチプレスに、軽いチェストフライを組み合わせてください。

 この動きは胸筋に焦点を当てたものです。ベンチプレスではできない方法で胸筋を動かすものであり、しかも、筋肉の動きが自ら感じ取れる素晴らしい方法なのです。

 これなら、この動きの下半身部分でストレッチを加えることができると同時に、上半身では胸筋を本気で絞ることができるでしょう。

◇頑強な胸筋が手に入る効果的なエクササイズバンドを使った「チェストフライ」のやり方

  1. まず、バーベルを使ったベンチプレスを1セット(6〜8回)行います。
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    Courtesy of Men's Health US

    これは重いウエイトを使って、筋肉に「負荷をかける」いちばんいい方法と考えましょう。
     
  2. バーベルをラックに戻したら、次は間を空けずに軽いダンベル、10kg~15kgくらいのものを両手に持って、「チェストフライ」を1セット(12〜15回)行いましょう。
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    ゆっくりとしたペースを維持し、それぞれの回数をコントロールしながら(3秒間下げ、3秒間上げ、1〜2秒間絞るといった感じ)、1セットの初めから終わりまで筋肉の緊張を保つようにしてください。
  3. 90〜120秒間の休みを入れて、上記のセットを3〜4回繰り返します。
    これで皆さんの胸筋は、かなり熱くなっているはずです。それでも、もっと負荷をアップしたいという方には、さらに次のエクササイズバンドを使った「チェストフライ」 を加えてください。
  4. エクササイズバンドなどを使って、「チェストフライ」をできるだけたくさん繰り返します。
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  5. その後、通常の「腕立て伏せ」をやります。
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  6. 1〜2分間休憩した後、【4】と【5】をもう1ラウンド繰り返して、終わりです。

    ◇まとめ

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     今回ご紹介したトレーニングメニューを続けることで、結果がどうなるか知りたい方も多いことでしょう。

     「紹介したプランに従ってトレーニングすることで、“ダイアモンドさえカットできるような(!?)”胸筋ができ上がることが期待できます。ただし、かなりキツイ筋トレになることでしょう。丁寧に正しいフォームを心がけてください」と、ジェンティルコア氏は言います。

     また、期待どおりの身体をつくるためには、きちんとバランスを考慮した食事を必ず摂ることもお忘れなく。

    Source / Men's Health US
    Translation / Hayashi Sakawa
    ※この翻訳は抄訳です