• 新しい研究によれば、コーヒーの効果を最大限引き出すには、適切な時間があるとのこと。
  • アメリカ陸軍の研究者は睡眠パターンを研究し、コーヒー摂取に関しての推奨できるアルゴリズムを作成しました。
  • 研究者たちは、このアルゴリズムを個人個人に合わせてカスタマイズし、コーヒー摂取の効果的タイミングを知らせるシステムを既存のオンラインツールに取り入れようと目論んでいます。

 「眠いときには、コーヒーを飲んで目を覚まします」と、よく聞いたことはありませんか? 皆さんも受験勉強の際、または地球の裏側でやっている大事な試合の中継をみるために、コーヒーの力を借りようとしている人も多いのではないでしょうか。と言いながらも、「コーヒーを飲んでもぜんぜん目が覚めない」という経験もあったのでは…。

 そうなんです。実はコーヒーを飲む時間にも良し悪しあり、「コーヒーによって覚醒が誘発されるには、適切な時間がある」という研究結果も、このほど公開されたのです。それも、アメリカ陸軍の研究員によってなのです。

 ウェブメディアの「LiveScience」によれば、「アメリカ陸軍がカフェインを摂取するタイミングを、パーソナルに推奨するアルゴリズムを開発。それに従ってコーヒーを飲めば、覚醒を最大限引き出すことができる」という研究結果が発表されたのでした。

これはGiphyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 この研究ではじき出されたアルゴリズムに従えば、通常よりも多くのカフェインを消費することなく、その覚醒を最大64%まで向上させることも可能だという結果も導き出されています。そしてさらに、このアルゴリズムによってカフェイン摂取の適切なスケジュールに従えば、「既存のカフェイン消費量に比べ、最大65%までその消費量を減らしながらも、覚醒のピークを迎えることができる」という結果も記録したといういうことなのです。

2b alert,米軍式睡眠法 パレオ,コーヒーいつ飲む,眠気覚ましコーヒー,pinterest
Getty Images

◇コーヒーを飲む最適な時間を検証

 アメリカ陸軍の研究者たちは、睡眠不足やそのスケジューリング、およびカフェインが日中、それぞれの時間でどのように覚醒に対して影響するかを予測するアルゴリズムをコンピュータに組み込むことによって、この結論に至ったのです。

 メリーランド州フレデリックにある米陸軍の医学研究施設「フォート・デトリック」内の、国防総省バイオテクノロジー高性能コンピュータソフトウエアアプリケーション研究所のディレクターであるジェイクス・レイフマン氏によれば、「私たちも、そのアルゴリズム開発に協力しました。それは個人レベルで想定する時間や期間内において、『最大限の効果を発揮するためにはカフェインをいつ摂取すべきか?』を割り出すためのものです」と、前出と同様にウェブメディア「LiveScience」で述べています。

 さらにウェブメディア「LiveScience」によれば「研究員は2018年度末までにアルゴリズムをオンラインツールに追加し、ユーザーがコーヒーを飲むのに最適な時間を判断できるようにしたいと構想しています。そのため、レイフマン氏のチームはこのアルゴリズムを既存のオンラインツール「2B-Alert」に組み込む予定です。「2B-Alert」はいまのところカフェインと睡眠の程度に基づいて覚醒を予測しています。将来的には、このアルゴリズムは誰もがオンラインで利用できるようになるでしょう」とのことです。

 さらには、オンラインライブラリーの「Journal of Sleep Research」によれば、「この新しい発見は、軍に務める人々の緊張感を研ぎ澄ますためにも使用される予定」とのことです。

2b alert,米軍式睡眠法 パレオ,コーヒーいつ飲む,眠気覚ましコーヒー,pinterest
Getty Images

◇コーヒーいつ飲む? 最適な時間

 レイフマン氏のもとで学ぶ研修生たちの中には、すでに実践している者もいるということです。

 「研究生たちの中には試験期間中、このツールを用いて、コーヒーを飲むのに最適な時間を判断していますよ」と、レイフマン氏はウェブメディア「LiveScience」にコメントしています。

 アルゴリズムを多くの人が利用できるようになるまでには、もう少し時間がかかりそうです。それまでに「他の手段があれば知りたい」という方には、あなたを覚醒させる他の方法として、エクササイズなどがあります。2011年からの調査によれば、「週に150分の運動をした人は、夜眠りやすく、日中は不安定になりにくい」という結果が出ています。

いまのところは、エクササイズに頼りましょう(笑)

 つまり、毎日20分~30分の運動をすることで、自然な覚醒を得られるということなのです。このアルゴリズムが正式に活用できるまでは、ぜひともエクササイズを行うことで生活の覚醒を図ってください。

 本当の意味での「眠気覚ましのコーヒー」を飲むのは、もう少し時間が必要なようなので。

Source / Men'sHealth US
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。