血性下痢や嘔吐、発熱などの症状を引き起こす病原性大腸菌が、米国とカナダで流行しています。この感染源として「可能性が高いのでは?」と注目されているのは、なんとサラダによく使われるある野菜とのこと。要注意です!

Cabbage, Plant, Savoy cabbage, Leaf, Chinese cabbage, Leaf vegetable, Vegetable, Food, pinterest

 米疾病管理センター(CDC)は2017年末、米国の13州で発生している病原性大腸菌(O157)の流行について調査を進めていることを発表しました。 

 病原性大腸菌はしばしば食べ物を介して感染する細菌で、ときには深刻な症状を引き起こすこともあるのは皆さんもご存じでしょう。カナダの公衆衛生機関によれば、O157の流行は同国でも発生してるといい、両国で確認された症例の総数は58件にも上っています。

 病原性大腸菌に感染した場合、通常は菌への接触から3〜4日で症状が出始めます。しかし、人によって症状が出るまでの期間は1〜10日とさまざま。これらの症状には激しい腹痛や胃痙攣(いけいれん)、下痢(悪化すれば血便になることもあります)、嘔吐、発熱などが含まれます。

 この細菌に関する予備的な調査によれば、両国で発見された細菌の遺伝子はかなり似かよっており、おそらく感染源は同じであると見られているのです。

 では、具体的に感染源は何だったのでしょうか? 気になるところかと…。

その感染源として注目を浴びているものは、我々に非常に馴染みのある食材だったのです!

Photograph, Forehead, Black-and-white, Hairstyle, Monochrome photography, Romance, Interaction, Kiss, Monochrome, Gesture, pinterest

Photograph / Getty Images 

 
 CDCは現在、感染した人々が症状が出る前に食べたものを調査中だとしながら、「感染源を特定するには時期尚早」としています。しかしカナダ公衆衛生庁は、感染経路は不明としながらも、感染源は「ロメインレタス」であるとしています。

 このため、カナダ公衆衛生庁は今回の細菌に汚染された「ロメインレタス」が現在も市場に出回っている可能性があるとして、人々に種類の異なるレタスを食べるよう推奨しています。

 一方、CDCは「ロメインレタス」が感染源であるとの確証を得ていないため、消費者にこれを避けるべきと勧告するには至っていません。しかし、米誌『コンシューマーレポート』の安全性専門家は、「米国人もカナダ当局の推奨に従い、正確な感染源が特定されるまでロメインレタスを食べるべきではない」と忠告しています。

『コンシューマー・レポート』誌の発行元であるコンシューマー・ユニオンで、食品政策イニシアティブ部門のディレクターを務めるジョン・ハロラン氏は同誌の記事のなかで、「現在利用可能なデータが、米国における大腸菌流行の原因がロメインレタスであることを強く示唆しています」と語っています。

ロメインレタスに十分な注意が必要…

「ロメインレタスが実際に感染源で、人々が警告を受けていなければ、さらに多くの人に症状が発生する可能性があります」と、『コンシューマー・レポート』誌では記載されています。

 
 現在のところ、どの「ロメインレタス」に感染の可能性があるかは分かっていないため、カナダ当局は「ロメインレタスを含む、あらゆる製品を避けるべきである」としています。これにはパッケージや袋入りの「ロメインレタス」から、わずかでも、この野菜を含む可能性があるサラダミックスなども含まれています。また、こういった細菌は洗うだけでは、すべてを取り除くことはできないとみられています。

 『コンシューマー・レポート』誌は、「ロメインレタス」に十分な注意が必要な理由の1つとして、この野菜が「基本的に生で食べられる」ことを挙げています。このため、レタスが細菌感染していた場合、その原因が栽培された畑の糞便汚染であれ、感染した作業員が手を洗わずにそのレタスを処理したことによってであれ、食べた人が感染する確率は高いのです。レタスを殺菌できる程度まで熱する人は、ほとんどいませんから…。

病原性大腸菌には、誰もが感染する可能性があります。

 CDCによれば、子どもや老人、免疫システムが弱った人ほど、より感染リスクが高まるそうです。

 大腸菌感染が心配な人は、カナダ公衆衛生庁とコンシューマー・レポートのアドバイスに従って、流行を引き起こした感染源が特定されるまで、「ロメインレタス」は避けたほうがいいでしょう。

 とはいえ、サラダを食べるのをやめる必要はありません。この「ロメインレタス」の代わりに、ベビーほうれん草など他の野菜を代用すればいいだけです。また、以下の動画で紹介する「マッスルサラダ」もおすすめです。このサラダはルッコラを豊富に使った一品で、ワークアウト後にぴったりですから…。 
  

これはThird partyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

※最後までお読みいただきありがとうございました。

 
《おすすめ記事》

Dalmatian, Dog, Canidae, Dog breed, Non-Sporting Group, Carnivore, Snout, Sporting Group, Companion dog, Pointer, pinterest

『犬と一緒に寝るのも健康法!? ― 犬が免疫システムを高める可能性』

From Men's Health
BY CHRISTA SGOBBA
JANUARY 4, 2018
Photography / Getty Images
Translation / Wataru Nakamura ※この翻訳は抄訳です。Edit / Hikaru SATO, Kaz OGAWA