「運動の前後に最適」な電解質を豊富に含む6つの食べ物&飲み物
「Gatorade(ゲータレード)」のようなスポーツドリンクがあまり好きではないという人も、これらの食べ物で電解質を補給しましょう。
◇電解質とは?
身体をつくり、体を動かすのが「電解質(イオン)」です。
「電解質」と聞くと、「ゲータレード」や「ヌーン」、「Gu」のようなスポーツドリンクがすぐに思い浮かぶかもしれません(日本ではポカリスエット、アクエリアスですね)。ですが、電解質が含まれているのは、ゼリー類や清涼飲料水だけというわけではありません。
マサチューセッツ州ケンブリッジの栄養学者であるライアン・マチェル氏は、「ほとんどの人にとって電解質を摂取するもっとも良い方法は、バランスのいい栄養豊富な食事です」と語ります。スポーツドリンクの場合、高カロリーで糖分が多いこともよくありますが、食事であればこれを避けることができるのもメリットです。
◇「電解質」の基礎知識
そもそも「電解質」とは、いったい何なのでしょうか?
「電解質」とは、=「イオン」であり、ナトリウムやクロール、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの5大栄養素におけるミネラルに属します。そして人間の身体は、成人の場合は約60~65パーセントが水分と言われています。つまり水分=体液には「電解質」が含まれているのです。
そして電解質(イオン)です。この成分は水に溶けると、文字通り電気を通すようになります。そうして細胞の浸透圧を調節したり、筋肉細胞や神経細胞の働きに関わるなど、身体にとって重要な役割を果たすのです。この「電解質」が多すぎても少なすぎても細胞や臓器の機能が低下し、命にかかわることがあるそうです。
◇筋トレ時に電解質を摂るメリット
栄養・フィットネス関連企業のフュエル・ユア・パッションの創業者で栄養学者のキム・シュワベンバウワー氏もこう言っています。
「筋肉や神経の機能、体液バランスまで、さまざまな身体の働きをサポートするものだ」とのこと。
たとえばあなたが、週に何度か60〜90分の運動を行っているとすれば、想像するよりも多くの電解質を失っていることでしょう。そして、電解質のバランスが崩れれば、重大な結果をもたらすこともあります。
シュワベンバウワー氏によれば運動をするとき、身体は発熱・発汗し、汗からナトリウムなどの電解質が失われるといいます。
このような電解質は、運動時の筋肉の収縮をサポートしており、不足すれば筋痙攣のリスクが高まるそうです。また、マチェル氏によれば、極端な場合、電解質の不均衡が倦怠感や吐き気、嘔吐、頭痛、血圧の変化、発作などを引き起こす可能性もあるといいます。
そこで今回は、「電解質は十分摂っておきたいけどゲータレードのようなスポーツドリンクは好きじゃない」という人のために、運動の前後に摂ると効果的な6つの電解質豊富な食べ物、飲み物をご紹介します。
【2】チョコレートミルク|電解質を豊富に含む飲み物
牛乳を運動後に飲むと、カルシウム(健康的な骨を作り、神経伝達や心臓機能においても重要な役割を果たします)やナトリウム、カリウム(筋肉の収縮に不可欠です)のような電解質の補給ができるのです。
運動後に飲む場合は特にですが、チョコレートの糖分を心配する必要はありません。チョコレートミルクの成分は、炭水化物とタンパク質が3:1で、アスリートの適切な回復に理想的なのです(チョコレートミルクを好きなボディビルダーが多いのは、このためかもしれません)。
【4】大盛りサラダ|電解質を豊富に含む食べ物
サラダによく入れるさつまいもや葉物野菜、黒豆、ビーツなどはカリウムを豊富に含んでいます。
また、オリーブやトマト、レタスなどは、ナトリウムと一緒に体液バランスを整える電解質のクロライドが豊富です。ご飯とナッツを加えて、サラダ丼にするのもオススメです。
ナッツや全粒粉穀物には、筋肉の収縮やタンパク質・エネルギーの合成に使うマグネシウムがたっぷり含まれていますので。
【5】かぼちゃの種|電解質を豊富に含む食べ物
「種」と聞くと、あまりパワフルな食べ物には思えないかもしれませんが、種類によってはとても栄養豊富なんです。
シュワベンバウワー氏によれば、かぼちゃの種は大さじ2杯分に74ミリグラムのマグネシウムを含んでおり、これは1日で摂取すべき量の25%にあたると言います。
ランニング前にはサラダに加えたり、そのまま食べたりすれば、いつもより持久力を感じられることでしょう。
【6】ギリシャヨーグルト|電解質を豊富に含む食べ物
細胞はエネルギーの生成に、リンと呼ばれる電解質を必要とします。リンは、エネルギーを運ぶATPという分子を構成する成分です。
多くの人々は、タンパク質が豊富な食べ物からリンを摂取します。ですが、ギリシャヨーグルトはリン(一日に摂取すべき量の25%を含みます)とカルシウムの2つの電解質が豊富なので特にオススメです。
運動の2時間前にギリシャヨーグルトを食べておけば、満腹感をキープしつつも、しっかりと消化しておくこともできます。また、運動後に食べれば、筋肉をつけるためにも役立つのです(ギリシャヨーグルトはおよそ120mlあたり12〜16gのタンパク質を含んでいます)。
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Source / Men's Health
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。